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 なんとか各家の当主に向け、挨拶に伺いたいという手紙を出し、プロポーズするための品を用意した。そうして挨拶をして、プロポーズをすれば、皆に仕方ない人と言われてしまった。けれど、笑って受け取ってくれたから、助かった…!


 そうして、結婚式を迎え…バルコニーに詰めかけた人たちに祝福され…無事に、夫婦となった…のだが…


「…兄に、相談というか、聞きたいんだが…初夜って、どうしたんだ」

「それはもちろん皆と…まさか、できなかったとかいわないですよね」

「いや…そうじゃ、ないんだが…そうか、あれが普通でよかったのか」

「一体どんなプレイをしたというんですか」

「ぷ、ぷれいとか、そういうんじゃ、なくて…多数と、したこと、なかった、から」

「それを言ったら私もありませんが…苦手なら、ローテーションで一人ずつするしかないでしょうね」

「ろーてーしょん…そう、する…」


 とぼとぼと帰っていくその後ろ姿に、哀愁が漂っていたのだが…


「…子供の頃のあの子みたいだなぁ…アホかわいい」


 とは、王太子のみならず…関わる者皆の感想だったりするのだが…それを知らないのは当人のみである。

 そして、その夜、それらを提案し、皆納得したその翌日。


「あんた、一人ずつとか何ヌルいこと言ってるんですか」


 と、乳母兄弟にしかられていた。


「だからなんでお前がっ」

「閨なんて一番無防備になる場所なんですよ。見ているに決まっているじゃないですか」

「なっ…おまっ…」

「起たないなら薬でも用意しますから、さっさと種仕込んでください」

「そっ…そういう訳でなくてな、こう、一人をしっかりと愛してやりたいのであって」

「多数とだと、無理だとでも?」

「気分的に」

「意外とヘタレですね」

「う、うるさい!そういうお前はどうなんだ!」

「できますよ?」

「!」

「できますよ?」

「なんで二回言った!」

「重要な事なので。できますよ?はい三回目」


 と、そんなやり取りで、結局毎晩全員と致す事になり…魔力を持たない者たちだったが、たくさんの高魔力持ちの子を成した。なかでも、一番寵愛されたとされる、ジョセフィーヌとの間に設けた子は、すべて高魔力持ちだった為、愛のなせる業だと祝福されたのだった。

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