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毎日毎日同じことの繰り返し。ただ、人はどんどん変わるが。そして、ジョセフィーヌ嬢は…友達ができたらしく、楽しそうにお茶をしているのが、視界にちらちらと映る。
いや、まあ…それはそれでいい事なんだが。だが…俺がまったくジョセフィーヌ嬢と話せないのはなんとかならんのか!乳母兄弟に言ったが、逆に来るなと言われた。解せぬ…そんなこんなで日々が過ぎて行く。
パーティーが終わった次の日。喫茶室に追い立てられ、入れば…ジョセフィーヌ嬢をはじめとした女性5人がいた。確か、仲良くしていた女性達だったとは思うが…その同じテーブルに座らされたが、なぜこうなっているのか説明を求める。
「だから、この方たちが婚約者ということで」
「…意味が分からん。俺の意志はどこに行った」
「なんか嫌な感覚あります?」
「…それはないがな…」
「なら問題ないでしょう?」
「君たちはそれで問題ないのか?」
問題あると言ってくれ。嫌だと言ってくれ。と、期待を込めて…集まった5人の娘たちをみる。内一人はジョセフィーヌ嬢だがな。
「本音と建て前と、家が用意した理由、どれがよろしいですか」
「………」
この中で一番身分が高い、ドメーヌ侯爵の次女であるフランソワ嬢がそう言う。乳母兄弟…今日は、部下スタイルだが、そいつに目で、いいのこれ?と訴えれば、イイ笑顔を返された。
「このように割り切った考えですので、気にしなくてもいいんじゃないですかね。ご実家の思惑は…まあ、なんとかします」
「なんとかなるのっ!?」
「あんたがぽこぽこ子供仕込んでくれるなら問題ないですよ」
おい…ここであからさまに言うな。
「侯爵といっても、魔力を持っていない娘の末路なんて、あまりよくないんですよ。なので、まあ…渡りに船といいますか、そこの…方から、閨もまともという話を聞きましたので」
「ちょっと!?お前、令嬢になにいって、って、なんで閨事情知ってんの!?」
「あんたね…何度も言ってますが、私、あんたの護衛ですよ。見ているに決まってるじゃないですか」
「撒いたのに!?」
「あんたに撒かれるほどおちぶれちゃいませんが」
上級娼婦ならいいですが、普通の娼婦では病気貰いますよ。とか、なんでそこまで知ってるの!?
「も、いやだ…」
「まあ、幸いにも病気貰ってないようでしたので口出ししませんでしたが」
「お前、もう黙れ」
「まあ、しょうがないですよね。私も利用しましたから」
「え、いつ!?」
「さあ、いつでしょうねぇ」
「あとでぼこぼこにしてやる…」
「あと1週間はやめてくださいね、支障がでますから。妹でも可能ですが…あれは、まだ…片翼なので」
しょうがないな…あと一週間は待ってやろう。