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ナリスとジョイナス王子のその後

 ナリスは、ジョイナス王子との婚約が決まった。ナリスは公爵令嬢であり、身分も釣り合っている。しかも前の婚約者であったカリロンのサクストン侯爵家は、いろいろ悪行を行っており家が取り潰された。ナリスの婚約破棄は当然の結果でありナリスの瑕疵になることはなかった。もともとカリロンがやっていた行いは、貴族から見ても顔をしかめるほどだったというのも大きい。

 

 今日ナリスは、ジョイナスと結婚式を挙げた。ジョイナスが次期国王ということもあって、式は国を挙げてのお祭り騒ぎとなった。


 「ナリス、愛しているよ。君だけを愛している」


 「わたくしもです。ジョス。あなただけを愛しています」


 二人は結婚式の後、王宮のバルコニーに立った。二人仲睦まじそうに寄り添う姿に、あちこちから大きな歓声が上がる。

 ナリスが結婚式で着たドレスは、ジョイナス王子からの贈り物でありナリスにとてもよく似合っていた。いつもは地味と揶揄されていたナリスだが、いつまでも語り継がれるほどに輝いて見えた。

 のちにこのドレス姿が絵姿としてジョイナスとともに描かれ、この絵を持っていると幸福になるとまでいわれ庶民の間で爆発的な人気を博した。そしてナリスが結婚の時に着たドレスは、国中どころか近隣諸国までも巻き込み一躍大流行となった。

 

 またナリスが公爵家で行っていた慈善活動についても、瞬く間に国中に広がり美談として本にもなった。もともとレリフォル公爵家は国民たちに支持されている。公爵領はサクリウ国内でも一番豊かであり、国民のほとんどがレリフォル公爵領で生活をしたがるほどの理想の地なのだ。

 ジョイナス王子は国王になる前から、レリフォル公爵領を理想として掲げそれに邁進していった。隣国との関係も安定しており、それが後押しともなり、ジョイナスが国王の時代にはそれはそれは繁栄した。特に隣国のマドヴィと一緒に。

 


 ジョイナス国王はナリスとの間に一男一女をもうけた。その王女は隣国マドヴィに嫁いでいった。一説にはその時のジョイナス国王はそれはそれは嘆き悲しんだといわれている。女性の宰相であったマリア王女の息子に嫁ぐと決まった時には、一時気を失ったなどと変なうわさまで流れた。これは眉唾物であり、王女が嫁いでいった隣国の王子は、その宰相の息子でありのちの国王となるのだが、二人はそれはそれは仲睦まじく、二つの国はより発展していったといわれている。


 おしまい 



 







次回は、王子の裏の顔です。そのあとパメラ編へと続きます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 最後の方の、 隣国に嫁いでいった王女は、その宰相の息子でありのちの国王となるのだが ですが、このままだと、王女が宰相の息子でのちの国王になってしまうので、 王女が嫁いでいった隣国の王子…
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