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1. 小春日和な一日
時刻は昼を過ぎ、晴天の下、電車に揺られている。
外は冷たい風が少し強く吹いていた。その風は私を身震いさせた。
電車の中は風の影響も受けず、暖かい空間となっている。窓から差し込む光はポカポカとしていて心地良い暖かみを感じた。
私は座った時に折れたスカートを直し、外の風景を眺める。
ゆらゆらと揺られながら、流れていく景色を見ていた。
その揺れと暖かさが相俟って転寝をする。
少し時間が経ち、アナウンスが流れた。
最寄駅に到着するというアナウンスだった。
私はフワフワした感覚で席を立ち、扉の前で待つ。
駅に到着し、扉が開いた。
電車の外で待っていた風に私は目覚めさせられた。
そんな小春日和な一日。
自然がくれる暖かさを感じよう。