F.a.r.a‐ファラ‐

ファンタジー·オンライン編

　そして応募した当の本人である迅の姉はこの最新のゲームに興味が無い様で、迅の名前で当たったのだから迅がプレイすれば良いと言い、半ば押し付けられるように彼の手元に残った。

　迅は今日、学園から帰った後にこのゲームにログインする予定だ。果たしてどのようなゲームなのか？　期待に胸を膨らませて家路に着く。

「·········」

　自宅の門前へと着くと、鍵を開けて中へと入った。

　今は誰も居ない。洗面所で手洗い等を済ませ、自室へと戻り、着替えを済ませると机の上に置いていた箱を持ってベッドの端に腰掛けるのであった。