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ファンタジー·オンライン編
通常ならば黒衣のフードの中へと消えるはずの短剣。しかし、そうはならずフードの縁辺りで空中に停止したのであった。
「―――酷いですね。無抵抗な僕にこんな仕打ちをするなんて」
眼前の短剣を手に取り、プラプラと二回振って見せてから噴水の中へ無造作に投げ捨てる。
「残念ですがこの程度で僕を殺す事は出来ませんよ? 仮にそう出来たとしてもそんな事で現実世界に帰れる訳ではありませんしね」
この言葉に更なる動揺が広がって行く。小さな、どよめきが大きなざわめきとなってプレイヤー達を飲み込んで行った。




