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第三話「昔話」

 タールを仲間にして数日が経った、僕は姉の写真を眺めながらため息をついた

「はぁ…」

「ん?誰ニャ?この女は」

タールが肩に飛び乗って写真をおもむろに覗いてきた

「女とか言うなよ...僕の姉ちゃんだよ」

「ふーん...ん!?この女、吾輩と同じやつ着けてるニャ!」

タールは姉が首にドッグタグに注目した

「別に珍しい物じゃないよ、それに君の方は『T ar』って書いてるでしょ?けど姉ちゃんのは『Sar』って書いてあるから別物だよ」

「ニャ~んだ、吾輩の過去が人間だったら面白かったのに...」

「まぁ性格は似てるけどね…」

「どんな奴だったニャ?」

「生意気で偉そうなのにビビりなところとか姉ちゃんそっくりだね」

「あ、アレは命の危機を感じたからニャ!『りすくへっじって』やつニャ!」

タールは自分にとって難しい言葉を使って身を隠していた事実を誤魔化そうとする

「へ~、リスクヘッジねぇ...」

「も、もうこの話はやめろニャ!」

「分かったよ...」

僕は写真を懐にしまってタールをリヤカーに乗せて再び出発した

「ちなみに何処に行く気だニャ?タット」

「僕の目標は生存者がいるシェルターを探すことだからね、闇雲に動くしかないよ...」

「えー...」

タールは少し不満を漏らした、しばらくして暗くなってきた

「今日はここで一晩を過ごそう」

それは僕がテントの設営準備をしている時だった

「タット!何かが吾輩達を囲んでるニャ!」

タールは毛を逆立て瞳孔を大きく開いて周囲を警戒する

「タール、そーゆー冗談はいいから…」

僕がそう言いかけた瞬間何かが飛び込んで来る

「グルルルル…」

その何かは犬みたいな形状だが大きな牙を持ち足は六本もある、鼻は潰れて片目は乳白色一色になっていた、そんな化け物とも言える奴が周囲に何匹もいる...しかも敵意を向けながら...

「バゥー!」

そのうちの一匹がこちらへ向かって来た

「く、来るなぁー!!!」

僕はペグを打ち込む為に持っていたハンマーを化け物の頭に命中させる、運よく化け物は頭から血を流し一撃で倒れてくれた、しかし...

「奥からどんどん出て来るニャ!」

タールは化け物の増援を見逃さなかった

「これじゃぁ捌ききれない...」

已んぬる哉...ここで僕の旅は終わりか…僕は最後の抵抗にと松明を点けた、しかし化け物は一向に怯まない...最後の抵抗虚しく僕は散るのだろうか...。

はい、毎度どうも!作者でございます!いや~ギリ1000字行きませんでしたわ...次回はもっと長くしたいなと...。それはそうと物語の補足をしなくては...文中にあった「已んぬる哉」って言葉ありますよね?あれは「もうダメだぁ...」的な意味なんです!あの走れメロスでも出てきた単語なので知ってる方もいるのではないでしょうか?それでは今日はこの辺で!次回お楽しみに!

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