第二話「喋る猫」
荒廃した街中を僕は一人でシェルターが無いか目を光らせながら歩く、元居たシェルターから10㎞は進んだだろうか?遂にシェルターと思われる人工的な洞穴を見つけた、僕は居ても立っても居られなくなりシェルターの中に突入した。
「やった...!人がいるかもしれない...!」
しかし僕そのシェルターは僕の予想を大きく裏切った、シェルターの中は暗く、腐った血と肉の臭いと薬品の臭いが混ざった激臭が立ち込め、見るも無残な姿になった動物達だった、奥には謎の大きな肉塊まである、まさに地獄だった。
僕は早く帰りたい気持ちでいっぱいになりこのシェルターを出ようとした!その時
「ニャ~…」
と弱々しく鳴く箱があった、僕は慎重に箱を開けるとその中にはドッグタグをかけた黒猫がいた。その瞬間猫は
「ヒェェェ...どうか命だけは...」
と喋ったのだ!
「え、えぇ!?猫が喋った!?」
「な、なんだ...人間か...」
困惑している僕を尻目に猫は
「おい!そこの人間!吾輩を連れていくのニャ!」
と偉そうな口調に僕に命令してきた
「は、はぁ?なんで僕がそんなことを...そもそもなんで喋れるの!?」
猫は待ってましたと言わんばかりに話始めた
「吾輩がこうして喋れるのは博士が知能を与えてくれた陰ニャ!吾輩だけでなくこの研究所で保護された動物はみんなそう!だけど...博士は行方不明になり研究所の食料も底を尽きかけていたのニャ…吾輩達小動物は外で生きていける自信もないから研究所内で殺し合うしかなかったのニャ…」
にわかには信じられないがこの猫が喋ることができてるから信じるしかないようだ
「と、ともかく吾輩をここから連れ出してニャ!」
猫は懇願してきた、ちょっと態度は気に食わないけれどなぜだがほっとけなかった
「仕方ないな...ついて来るといいよ」
「ありがとうニャ!そうだ、自己紹介がまだだったニャ」
猫はおもむろに立ち上がりドッグタグを見せた、所々削れているがはっきり読めた
「T…a…r…タール?」
「そう!吾輩の名前はタールニャ!人間、お前の名前は?」
「僕の名前はタット、T・A・T、タットだ」
「よーしタット!それじゃぁ冒険にレッツゴーニャ!」
「なんで君が仕切るんだよ…まぁいいか、行こっかタール」
こうして僕は変な猫と行動を共にすることになった。
こんにちは!作者でございます!今回は字数も増やして話にボリュームを入れたり改行したりして読みやすくしてみましたよ!皆さんは私の成長をどうか見守っていてください!それでは!