第一話「旅立ち」
目を覚ますと、いつものシェルターの中だった。布団を畳み、朝食用の野菜を畑に取りに行こうとしたが、もう一人の仲間が全く起きてこない。彼の体に触れてみると、冷たさを感じた。彼は亡くなっていた。僕は心の中で「ついに僕一人になってしまったのか」と思った。様々な不安が押し寄せてくる。唯一の仲間が死んでしまったのだ。これは避けられないことだった。先代が被爆した影響で、子供を持つことが難しくなり、それが僕たちに遺伝してしまった。先代には約60人の仲間がいたが、誕生した子供は僕を含めてわずか5人だけだった。最初の一人は栄養失調で亡くなり、二人目は探索中に被爆して体調を崩し、そのまま命を落とした。三人目は僕の姉で、探索中に行方不明になった。そして四人目は今日亡くなった彼だ。このシェルターに残されたのは僕だけだ。しかし、あの時みんなで決めたことを思い出した。もし自分が最後の一人になったら、旅に出て他のシェルターの人々と出会うということだった。僕は「行こう」と強く決意し、荷造りを始めた。シェルターで一番大きなバックパックに使えそうなものを全て詰め込み、入りきらない物はリヤカーに載せた。「よし、出発だ!」と意気込んで旅に出た。
作者でございます、何分初心者なものでして文章が読みにくくないかかなり不安です、添削サイトを使っているのでなんとかマシにはなったかなーという感じです、それでは次回をお楽しみに!