幕間 人間の国との小競り合い
勇輝たち一行は城近くの下位の森の崖下、上位の森に来ていた。
「グオォォ!」
勇輝たちと戦っているのは終が落ちたときに殺そうとしていた、赤目熊であった。しかし、今は満身創痍のようである。
「これでトドメっ!」
ザシュ!
「はあはあ、終わったぜ」
「お疲れー」
そう声をかけたのは、蒼である。
「おう、つっても急に強くなりすぎだろ」
「上位って言われるだけのことはあるってこった」
会話に加わる炎次。
「途中に居た黄耳兎とかな」
「勇輝、このまま進むか?」
提案したのは寒喜。
勇輝は周りを見渡す。
全員が強敵との戦いの連続で疲れていた。
「そうだな、帰ろう」
「そういえば、なんで急に上位の森に行こうっていったの?」
聞いたのは光。
「え、いや、だって下位の森じゃ全然成長できないから」
「たしかにな。中位の森があって欲しかった」
そう言う時軻。
「ほんと、それな」
時軻の発言に同意するクラスメイト。
ドタバタドタッ
「大変です。人の国との国境で小競り合いが起きたと。至急向かってほしいと魔王様が!」
「何!わ、わかった。すぐ行く」
人の国との国境の町ワントン
その町に着いたときは町のあちこちに死体があった。顔をしかめるクラスメイト。
「行くぞ…」
「俺たちは治療をするから残る」
回復系の職業の人たちを置き、町の外に出る。
そこでは魔族と人が戦いあっていた。
息を飲む一同。人を殺そうとすることができないと悟ったのか近くの兵士が
「すみません、動けなくさせて下さい」
と頼んだ。
戦闘が終わり、町で休んでいた。
「すみません、ありがとうございました。捕虜は殺したので帰ってもらって構いません」
「あ、はい」
「俺たち、人殺しに加担したんだな」
呟かれた声がクラスメイトの心を抉った。
「...」
勇輝は手を強く握りしめていた。
あっぶねー。
遅れなくてよかった。




