第9話 これから
閑話の感覚
食堂をどんよりした重い空気が満たしていた。無理もない。クラスメイトが死んだのだ、崖から落ちる所を見てしまった。城の人たちもそっとしていた。そういう気分じゃないだろうし、それに忠告を無視し死なせただろうと考えていた。
「これからどうする」
不意に学徒が言った。全員答えない。
「終が死んでしまったのを引きずるのは分かるが、ケイガさんもずっとそっとしてくれるわけじゃないだろ」
「分かったよ。だが、どうするって言われてもな」
「何を話し合うの?」
「僕が考えているのは、地球に帰るか異世界で強くなるかだ」
「帰る方法は分かってるの?」
「落橋さんが別の空間を感じるって。落橋さんの職業は『時空者』だろ。それで分かるらしい」
「それはいいけど、方法は?」
「それは…」
全員が察した帰ることはできないかもしれないと。
「じゃあ、一つしかない。異世界で強くなるしかない」
「空間を感知している時に分かったがあっちこっちに空間が拡張されてる所があるんだ。それとほころびがあるから方法はあるかもだな」
その言葉に全員が色めきたつ。
「なら、早速そこに行こうぜ」
「強い魔物がいるぞ。拡張されてるせいか座標がつかめない、転移は無理だな」
「結局、強くなるしかないか」
「けど、希望は見えたね」
「そうだね、ならやることは決まりかな?」
全員がではないが頷いた。頷かなかった者は心が折れたのだろう。
「よし、じゃあ魔物をたくさん倒そう。そうすれば強くなるんだよね」
「あと、地形もしっかり知っておきたい。崖下がどういう場所か知っておきたい」
「そうだね。騎士団長に聞いておこう」
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実は生きているのではないかと疑っている者がいた。
紙空目々、彼女は自分の職業『空目屋』で終が矢闇に包まれたのを見ていた。『空目屋』は上空から広範囲を見渡すことを可能にする。見えないようにすれば、落雷や重圧を行えるなかなかにチートな職業なのだ。
真偽が分かるのは何ヵ月も先のことだ。
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「崖下は上位の森と言うんだ。その周囲も上位種が出るんだ気を付けなさい」
「分かりました」
だから、下位の森に行くのがいいということだった。
彼らはまた誰かが死なないように気をつけようとしている。崖下を見ればよかったのに。
誤字脱字があれば教えて下さい




