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僕の花嫁になるまでの物語  作者: 日々衣真里
第1章 中学一年生
1/3

プロローグ



 思えば長い長い時間だった。ここまで辿り着くまでに

どれだけの苦労や苦悩を味わっただろうか。思い詰めるこも、投げ出すことも放棄せずによく向き合ったと思う。そして、ようやく節目をつけることができたと思う。







「どうしたの?裕二郎泣いちゃって。」 

「いやなんでもない。ただ、〇〇とこれから一緒にいられることが嬉しくてさ。あと、僕を選んでくれた〇〇に本当に優しいなーって思って。」鼻を啜る。うん、まぁ外は花粉でいっぱいだし、仕方ないよな。

「えっどうして?私なんかした?」

 おかしくは思っていなさそうだが、彼女は半笑いの口調で

聞いてくる。

「いや、ススッ何もしてないよ。」

 ちゃんと言葉を発せるようゆっくり息を吸う。


「…改めて僕を選んでくれてありがとう。そして一緒にこれからも歩いていこう。」

 そう言うと、彼女は耳を真っ赤にしたが、すぐさま持ち前のポーカーフェイスを取り戻しこう言った。

「えっ当たり前じゃん。私も裕二郎と結婚できて嬉しいよ。」

 表情こそおっとりしてるが、やはり、、、うるっとくる。

花粉症かな。いや違うよな。てか、僕の花嫁最高にプリティーだよな。


「じゃあそろそろ互いに準備しようか。」式の進行にも支障が出るため、ここで話を切り上げる

「そうだね。じゃあまた後でねバイバイ」そう言って、彼女は笑顔で小さく手を振る。

「バイバイ」僕も彼女に倣って腰あたりで小さく手を振る。

 扉が開かれ彼女が去る。同時にメイクさんも入ってくる。


(メイクさん)「素敵な彼女さんですね」

「はい。僕には勿体無いくらいの彼女です。いや、間違いですね。花嫁でした。」

「そうでしたね。裕二郎様方には、この式以降も仲睦まじく

 生活していただきたいです。」

「ありがとうございます。では、準備をお願いします。」

「いえ、私は手紙を持ってきただけです。式にご出席されなかった女性から裕二郎様に渡して欲しいと言われまして。」

 誰だ。心当たりはあるが、どうも、、、

「誰からですか?」

「すみません。名前は聞きそびれまして。」

「わかりました。それではいただきます。」手渡された手紙は同じ様な白い封筒で3通。とても気にはなるが、時間も押している。ここは、先に身支度を済ませよう。

 メイクさんを呼びに行き、すぐに準備をした。

 本番はもうすぐだ。




 扉を開け、照明の光に耐え、BGMを噛み締め、義父、義母を両手に繋ぎ、歩いてくる彼女をみる。

 その彼女の直立不動のたくましく、煌びやかな姿勢は出会った時を思い起こさせる。


 あの時の彼女のオーラは今とは全く違う。でも、今の彼女のオーラは華奢で当時の彼女とは表裏一体な気もする。


 彼女の人生を一部分を担うわけだが、私は彼女にいい影響を与えられるだろうか。プロポーズをした時も、「裕二郎らしくていいね。」と言われたが、果たして私が彼女の隣にいていいものだろうか。義父、義母を見つめていると、そういった虚しさを覚えた。


 そう自問自答しているうちに、巣立ってきた彼女が目の前にくる。


 小声で「不安?」と、見透かしたように聞いてくる。

「うん、不安。あと、半端ないくらい緊張してきた。」

 照明も視線も僕達に向けられ久々の感覚だ。中学以来か。

 でも、当時と違うのはそれら一つ一つは暖色で僕達の味方をしているようである事。

 この瞬間まで積み上げてきた人との繋がりがこんな所でも感じられるとは、今日は本当に花粉が飛んでいるなー。

「そうね、私も不安」にこっと笑って言う

 本当に不安なのか?可笑しく思う。


 そして、親父様によるお言葉を丁寧懇切に聞き頷き返事をし、誓いのキスへ。

 彼女の元で跪き、手の甲に唇を近づけそっと遠ざけた。

「これからもずっと愛し続けます。私の側にいてください。」そう言い放った。

「はい。お願いします。」

 見れば、彼女の顔も崩れているではないか。彼女も花粉症だったのかな⭐︎

「ススッこんな私でよければ」

 僕は立ち上がり抱擁した。自信を持って言おう。彼女と会えてよかった。

 そして、桜の咲く良い場所で写真を撮った。

 4月の花粉には懲り懲りだ

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