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5.出現と脱出

 クロトが離脱してから間もなく、ユミ達と対峙していたゾンビ達が突然その場に崩れ落ちて動かなくなった。

「これは……クロトがやったのか?」

「みたいね……」

 安堵の息をつくガーノとヒメノの元へ、大木から飛び降りたユミが駆け寄る。

「お疲れ様です、クロトと合流しましょう」

「……だな」

 三人は霊園を後にした。


 生者が立ち去り、動くものが皆無となった夜の霊園。


 ――ザ……ザザッ――


 地に伏していた死者たちの身体に、異変が起きる。


 ――ザザザザザザザ――ッ――


 映像の砂嵐のようなノイズが全身に走り、死者たちの腐乱した身体が、身に着けていたボロボロの衣服が黒く、近代的な鎧に変化していく。

 死者だった存在は、異形の黒い兵士へと変貌を遂げてゆっくりと立ち上がった。

「――――」

 ガスマスクに酷似した仮面――その眼に当たる赤いレンズが闇夜の中で不気味に輝く。その視線は、一本道の先にある村を見据えていた。

 幻想世界に在ってはならないアサルトライフルを手に、黒の兵士50名は隊列を組んで一糸乱れぬ行進を開始した。


 ***


 断続的な()()が村中に鳴り響く。

 ガーノとヒメノはギクリとして思わず足を止める一方で、ユミは迷いなく教会の方へ走る。顔を見合わせた二人は慌ててその後を追った。


 曲がり角の先にある教会を三人が視界に収めた直後、扉を破壊して中から()()()()()()()()()が吹き飛んできた。

 地面に転がった異形の兵士の首筋には、見覚えのある短剣が深々と突き刺さっている。明らかな致命傷を意に介さず立ち上がろうとした兵士に、教会から現れたクロトが飛び掛かった。その手には兵士から奪い取ったのかライフルがあった。

 クロトは兵士の胸板を踏み付けて動きを封じると、ライフルの銃口を頭部に押し付けて発砲した。零距離で連射する度、兵士の両足が小刻みに痙攣する。

 やがて兵士は全身にノイズが走って跡形もなく消滅した。同時にクロトが手にしていたライフルまでもが消失し、足元に彼の短剣のみが転がる。

「……危なかった」

「いやいやいやいや!」

「完全に圧倒してたじゃない!」

 真顔で安堵するクロトに、すかさずガーノとヒメノが呆れたツッコミを入れた。

「……何があったのです?」

「牧師……標的の死霊術師を仕留めた途端、いきなり今のに化けて襲われた」

 ユミが目敏くクロトの異常に気付く。()()()()()()()()()()()()()()()()()。見た目からして、ゲーム内で受けた傷とは明らかに様子が違う。

「撃たれたのですか?」

「……ああ、現実並にすんげぇ痛い」顔をしかめるクロト。

 ユミはすぐさま回復薬を投与する。だがクロトのHPは全快するも、ノイズ=外傷? が治らない。『クロト』という存在アバターそのものが損傷した印象を受けた。

「……痛みは?」

「全然引かない」

 ユミは悔しそうに唇を噛み締める。恐らくヒメノの魔法でも癒せないだろう。

「……もしかして今のが、例のNPCか?」

「間違いない。廃城から出張って来るとは予想外だ」

 ガーノの問いにクロトが頷くと、ヒメノは血相を変えてメニュー画面を開き、リタイアを選択する。

「そんな……!?」

 愕然とする。エラー表示が出て、このクエストから……否、脱出ログアウトできない。四人はFOL内に閉じ込められてしまった。

「……私たち、ここで未帰還者になるの……?」

「い、いや何かのバグの可能性もあるし、今の一体だけかもしれないし……」

 怯えるヒメノを必死にガーノが宥めるも、

「報告。霊園の方から敵性体エネミー反応。数は五〇、一個小隊規模に相当。私達が戦ったゾンビの情報データが例のNPCに変換されたと推定」

 ユミの極めて事務的かつ機械的な報告が追い討ちを掛ける。

 ヒメノがパニックになりかけたその時、

「ユミ、『非常口』の用意を。それと接敵までどれくらいだ?」

「すでに用意はしてますが、『非常口』開通まであと326秒。接敵まであと185秒です」

 クロトとユミの冷静な会話に、顔を上げる。

 恐怖と絶望に蝕まれたヒメノはおろか、多少は覚悟をしていたガーノですら話の意味が解らずキョトンとしていた。

「……約二分ほど、連中を足止めする必要があるか」

「……クロト」

「ああ、任せろ」

 短剣を手に霊園の方へ向かうクロトを、

「……どうか、ご無事で」

 背筋を伸ばし、一礼したユミが見送る。

「お、おい」

 思わずガーノがクロトを呼び止めようとして、

「お二人は私に付いて来てください」

 ヒメノの手を取ったユミに村の奥へと誘導された。

「一体何を……」

 ヒト二人がやっと通れる程の狭い路地裏を駆け抜け、三人が辿り着いた場所は行き止まりだった。その突き当たりの壁にユミが両の掌を当てると、壁一面が淡く輝き出す。

「な、何だこれ!?」驚くガーノに、

「ここから脱出路を作ります」ユミがそう言った。

 息を呑むガーノとヒメノ。にわかには信じられないが、ユミがFOLから脱出する行動を取っていることだけは辛うじて理解した。

FOL(ここ)から出られるのか?」

「はい。緊急用として、そのプログラムを今の今まで作ってました。あとは最終調整が終わり次第、設置可能です」

「……助かるの、私たち?」ヒメノが縋る思いで訊ねてくる。

「はい。そのためにクロトは連中の足止めに向かいました」

 遠くで爆発音、次いで複数の銃声が聴こえる。

「……まさかアイツ」

「この『非常口』が使用可能になるまでの時間を稼ぐ必要がありました。彼がその役目を引き受けてくれなかったら、私たちは確実に全滅です」

 ガーノとヒメノの目に、様々な感情が渦巻く。

 何故、条件が整っていない筈の例のNPCが現れたのかという疑問。

 未帰還者になりえる恐怖。

 現実世界に帰還できるという希望。

「……あんた達は」

 脱出不可能なFOLのデータを改竄かいざんし、退路を確保しようとするユミ。

 そのために、命を賭して時間稼ぎを買って出たクロト。

 どちらも異常に過ぎた行動力と技術力を持っている。共にプレイしていて薄々気付いていたが、たった今確信した。彼らは自分たちのような『普通』のゲームプレイヤーではない。

「あんた達は、一体何者なんだ……?」

 当然な疑問、そして純粋な好奇心からの質問。

 ユミは肩越しに振り返り、

「……私たちは、探偵です」

 不敵な笑みを浮かべ、そう言った。



 村に通じる一本道にて、木々の間から投擲した爆弾でNPC達の足を止めた後、すかさず連中の持っているライフルを奪い取り、至近距離から銃弾を浴びせた。

 クロトが手に入れたライフルはM4A1カービンに酷似していた。現実世界で実銃に触れた経験があるため、その構造も扱い方も熟知している。

(銃もこいつらの一部だとしたら、奪い取られて丸腰になった奴は放置だ。倒してしまったら、手元にある銃まで消えてしまう)

 先程倒したNPCから得た情報を元に戦術を組み立てる。

 被弾したら未帰還者化のリスクがあるため回避重視。射撃も適当に乱射して牽制する。あくまで目的は時間稼ぎだ、まともに戦う必要はない。

 背後を取られないよう銃を連射しながら走り、手前の敵を巧みに利用して奥側にいる敵からの射撃を妨害する。NPCにも同士討ちの概念があるのかは不明だが、味方ごと攻撃するという様子は見られなかった。

 先程からフルオートで連射しているのにも拘わらず、弾切れが訪れない。

(予備弾倉も予備の拳銃(サブウェポン)も携帯せず、武装はライフルのみ。リロードなしで無限に撃てるのなら当然の選択か)

 攻撃パターンが読まれないよう、銃を撃ちながら爆弾を投擲して変化を加える。

 爆煙に紛れてポジションを変え、再び移動しながら銃弾を浴びせようとすると、索敵スキルが背後に突然敵が現れたことを感知する。

「!?」

 首を狙った斬撃を紙一重で躱す。

 ――パッシブスキル〈見切り〉が自動発動。二秒間、視界に映る世界が色褪せ、時間の流れがスローになる。

 振り向きざまに長剣を振り抜いたNPCの首筋に銃口を押し付け、連射。

 ノイズと共に長剣を手にしたNPCは消滅した。

 ――時間の流れが元に戻る。

「向こうもパターンを変えて来たか……!」

 正面にはライフル、背後の木々の間から長剣を手にしたNPCが続々と現れて包囲してきた。完全に囲まれる前にMPをケチらず索敵スキルを常時発動し、閃光弾や爆弾を駆使して可能な限り攪乱する。


 ……どれほど時間を稼いだであろうか。


 ちらりと、コントローラーに表示された時刻を確認。

 ユミ達の元から離れて間もなく二分が経過しようとしている。潮時だ。

 手にしていたライフルを捨てる。連中の一部である以上、ずっと持っていたら所在を探知される可能性がある。

 最後にありったけの爆弾を投げ付け、残りMP全てを消費して潜伏スキルを発動。

 複数の爆発を背に、文字通り姿を消したクロトは全力で逃げ出した。




「……『非常口』の設置完了」

 淡く緑色に光る壁を前に、ガーノとヒメノは茫然と佇んでいた。

 脱出路を完成させたユミは二人に振り返る。

「早く通ってください」

 躊躇う素振りを見せる二人に、ユミが焦った様子で急かす。

「妨害が確認されました! 早く通らないと閉ざされます!」

 見ると、『非常口』が一回り小さくなった。

 覚悟を決め、ヒメノが足を踏み出す。

「……ありがとう」

「どういたしまして」

 穏やかな微笑で見送り、ヒメノは光の向こうに消えた。

 ガーノも続こうとして振り返る。

「クロトは?」

「こちらに向かっています。私たちもすぐに脱出するのでご心配なく」

 クロトがNPCの群れを振り切ってこちらに向かっていることは索敵スキルで確認済みだ。

「そうか……ありがとう、探偵さん」

「また会いましょう」

「ああ!」

 笑顔で頷いたガーノも光の向こうに消え、『非常口』が更に一回り小さくなる。

 ユミの表情が苦しそうに歪んだ。

「……ッ、私の機能チカラでも、これ以上は維持できません……クロガネさん、早く……」

「美優!」

 背後から聞こえたクロトの声に思わず安堵する。

「クロガネさん、早く――ッ!」

 振り返ったユミは凍り付いた。

 走るクロトの背後――黒いノイズと共に例のNPCが四体出現した。

 ヒト二人が並んで通るのがやっとの狭い道幅において、前列の二体が片膝を付いて膝射の体勢を取り、後列の二体が立射の体勢で銃口をクロトに向けている。

 今更ながらMPが尽きて索敵スキルが発動できなかったことを呪う。それはクロトも同じだろう、背後に現れた脅威に気付いていない。

 クロトが『非常口』をくぐり抜けるよりも早く、銃弾は一瞬にして彼の身体を引き裂くだろう。

「ダメッ!」

 反射的にユミは駆け出し、クロトの背後に出た。

 振り返ったクロトが新手の存在に気付き、目を見開く。

 四つの銃口から放たれた凶弾の群れは、ユミの身体を容赦なく引き裂いた。

 被弾する度、彼女の華奢な身体が小さく跳ねて弾ける。

 思わず立ち止まろうとしたクロトを、ユミが全力で『非常口』へ突き飛ばす。

 前のめりに倒れ込んだユミに手を伸ばしたクロトが光に吸い込まれ、『非常口』が消失した。

 残されたのは、全身のあちこちにノイズが走り今にも消えそうなユミと、隊列を組んで迫り来る黒の兵隊。

 地面に伏せていたユミは仰向けになった。

「……私たちの、勝ちだ」

 勝ち誇ったかのような、安心したかのような満ち足りた笑顔を兵士たちに見せた直後、全身に大量の銃弾を容赦なく浴びせられた。


 ユミという存在はガラスのように砕け散り、完全に消滅した。



 ***



「美優ッ!?」

「うぉわッ!? びっくりした!」

 ソファーから突然飛び起きたクロガネに、すぐ近くで見守っていた真奈が驚いた。

「どうしたの? 何が」

「美優が例の奴らに撃たれた!」

 頭部に装着していたPSギアを乱暴に外しつつ真奈の台詞を遮る。

 その一言で状況を把握した真奈と共に、反対側のソファーで横になっている美優に駆け寄った。

「何か変わりはあったか?」

「特に何も……現実世界こっちでは変わりなし」

「くそ……! 俺を庇って……あの時もっと警戒していれば……」

「落ち着いて、貴方らしくもない。ここで焦ったところで事態は好転しないわよ」

「……ああ、そうだな」

 真奈の冷静な指摘に何度も頷く。普段の立場が逆転する程までにクロガネは取り乱していた。

『……あー、あー、テステス。クロガネさん、ついでに真奈さん、聞こえますか?』

 PIDから美優の声が聞こえる。

「美優! 無事だったか!?」

「私はついでかいっ」

 ホロディスプレイを展開すると、コバルトブルーの空間に浮かぶ()()()姿()()()()()()が映像に現れる。

『お騒がせして申し訳ありません。いま私の意識はネットの中に在ります』

「あ、ああ、それで人魚の姿をしてるんだな」

 戸惑いながらも頷く。以前本人から聞いてはいたが、この姿が電脳世界における美優の情報体であるらしい。初めて見た。

『はい。どうやら例のNPCにやられると、FOLからこの世界に意識が飛ばされるようですね。人間なら為す術もなく未帰還者になってしまいます』

「大丈夫なのか?」

『はい。むしろ今の状態こそが本領発揮というか、少し時間は掛かりますが別回線から現実世界に帰還できます。安心してください』

 そうか、と安堵するクロガネ。

「だけど無茶するな、俺なんかに――ッ」

 言い掛けて尻に衝撃。真奈が無言で蹴ってきたのだ。

 彼女の険しい表情から何かを察して訂正する。

「……いや、助けてくれてありがとう、美優」

 穏やかな表情になって頷く真奈。美優も微笑む。

『どういたしまして。それで早速ですけど、耳寄りな情報が』

「何だ?」

()()()()()()()()()()()()()()

 クロガネと真奈が息を呑む。

「確かなのか?」

『はい。〈日乃本ナナ〉も情報の精度は確かだと判断しています』

「? 何故そこで〈サイバーマーメイド〉が出てくる?」

『結論から言えばFOLにおける一連の未帰還者事件、そして同時期に起きた〈日乃本ナナ〉に対するサイバー攻撃は繋がっていたんです』


 ――美優が明かした事件の真相に、クロガネと真奈は揃って驚愕し、絶句した。


『――というわけです』

「……なるほどな。後は動かぬ証拠の確保か」

『私はこのまま電脳世界こちらに留まって情報を集めます』

「俺も現実世界こっちでやれることはやっておく。一日くれ」

『解りました。では現実世界そちらで合流するのは明日ですね』

「ああ、そして集めた情報の擦り合わせをして明後日には全て終わらせる」

『依頼期限ギリッギリですね。〆切に追われる作家さん達の気持ちが解ります』

「同感だ。それじゃあ美優、また明日」

『はいクロガネさん、また明日』

 美優が軽く手を振ると、PIDの通信が途絶えた。

「ふー」

「美優ちゃんが無事で良かったわね」

「ああ、そうだな」

 安堵するクロガネに、真奈が呆れる。

「……心配するのは解るけど、もう少し彼女のことを信じてあげたら? 貴方を残してスクラップになるほど浅はかでも愚かでも薄情でもヤワでもないでしょ?」

 言葉に詰まる。美優は人間ではなくガイノイドだ。未帰還者化する心配も無用どころか対抗策も用意していた。真奈の言う通り、相棒を信じ切れていなかったらしい。保護者面してこのザマでは未熟もいいところだ。

 返す言葉もなく気まずげに黙っていると、

「……ごめんなさい」

 正論から一転、真奈が謝ってきた。

「急にどうした?」

「いや、現場に居なかった私が当事者にあれこれ言うのはどうかと思って……目の前で美優ちゃんが撃たれたら普通は動転するわね。だから、ごめんなさい」

 美優の気持ちを代弁したかと思えば、今度はクロガネの気持ちを考えて謝る。

 調子に乗るので口が裂けても言えないが、海堂真奈は本当に良い女だ。

「海堂の言い分はもっともだ。俺が冷静さを欠いていたのは事実だしな」

 真奈に背中を向けてそっけなく言う。真奈は本職の探偵顔負けに勘が鋭い時があるのだ。

「……ん、でもまぁ」

「……っ」

 背後から真奈が抱き着いてきたので、少し驚く。

 彼女の手が、小刻みに震えているのが伝わる。

「鉄哉が無事で良かった……」

 クロガネ以上に心底安堵した声。その声も僅かに震えていた。

「あー、うん……その、心配かけてゴメンナサイ……」

 真奈が落ち着くまで、クロガネはしばしその場に佇んだ。


 ついに例のNPC=『ハンター』との戦闘ですが、あくまで情報収集と脱出までの時間稼ぎが目的なのでまともに戦いません。

 互角に渡り合える1対1ならばともかく、圧倒的な物量と個々の戦闘力が均一で個人差がない相手では付け入る隙がなく、勝てる要素もないからです。

 前作でも触れましたがウチの主人公の強さはチートではなく、あくまで技術と経験と装備によって裏打ちされた軍人のようなものです。特殊能力はありますが現実世界ではリスクが大きい上に回数制限があるため使う場面も選んでおり、VRでは同じ効果でデメリットなしのスキルも実はアテにしていません。FOLは敵のテリトリーである可能性も考え、突然スキルを封じられてしまう事態も想定しているからです。

 あくまで主人公は等身大の人間であり、その枠組みから外れないことを意識しています。



 一方で美優は己に備わったハッキング機能をフル活用して主人公のサポートをしています。メインヒロインの面目躍如ですね。

 実は『機巧探偵』で一番扱いが難しいのは美優だったりします。

 探偵パートや戦闘パートにおいて、高度なハッキング技術はサイバーパンクの世界ではバランスブレイカーである上に、「探偵役は美優一人で良いんじゃね?」と思わせるほど検索能力は極めて優秀です。

 しかし、美優が活躍できる場は常にネットと接続できるデジタルな環境に限定されます。FOLのようにVRゲームの世界では彼女の存在は切り札になりますが、アナログな環境や物理的な戦闘は極めて脆弱という二面性があります。

 事実、依頼は現実世界で受けるものが大半を占め、時に危険と隣り合わせな状況もあるでしょう。そうした脅威から美優を守るのがクロガネであり、彼が届かないサイバー関連の領域は美優が補うという形です。


 今更ですが『機巧探偵』は主役が二人のバディものです。その根幹となる設定を強く意識したのが今回の内容となっています。


 そして真奈が本当に良いキャラをしています。生活がだらしな過ぎることに目を瞑れば、きっと男にモテていたことでしょうw

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