緊急事態の次なる一手
関東全域、関西全域を止めない限り、緊急事態は収まらない。しかし、それでは今までの対策の失敗を公言するようなものだから半分程度にしてあとは周辺の知事が同調する。
確かに、地方の交通量は減っているようだ。首都圏への通勤や通学が制限されたからだろう。しかし圏内は自重する様子も無い。
さて、効果の薄い緊急事態宣言。なぜこの程度なのか、いやこの程度にしたのかを考えると、官邸の次の一手が見えてくる。要請レベルでは権限が不足しているとして、より強力な制限を盛り込む。しかし、それは感染症対策にとどまっているうちはいいが、ミサイルや災害といった危機も同様だと拡大解釈を始める。
とにかく現政権は、拡大解釈、口頭決裁や閣議決定と言った密談、解釈変更などといったことが好きだ。理由は簡単で、総理がクレームが嫌いだから。説明もしたくない。そのくせ、欧米の大統領なみのかっこよさをまねしたい。その思想は行動の随所に現れている。
今のレベルならなにも首相が表に出なくとも、各県知事に直接要請すれば済む程度だった。しかし、お願いするのはよほどいやなのだろう。自分の手柄が欲しい。もっとも、それでも失敗続き。失敗はみんなが協力しないから。だからより強力な権力が必要だ。というシナリオを進んでいく。
とにかく、緊急時だから失敗したいように見える。失敗することでより大きな力を得ることができる。万一成功すれば、賞賛されるのでそれも悪くはないのだろうが。