2話『それ、私のタイツなんだけど②』
「……」
「あき……おはよう」
「…おはよう」
あんなことがあったのに、私は君を傷つけたのに…君は…ハルちゃんは変わらず私に声をかけて来る。私がどれだけ無視しても、ハルちゃんは決して諦めない。昔から…そうだった。あの子にひどいことを言われても泣くことなく、最後まで側に居続けて…私はそれが羨ましかった。
私はあの子にはなれない。
「…」
相変わらずあきは挨拶以外ろくに話をしてくれない。こちらから挨拶すれば返してくれるのだから、どうにかコミュニケーションを取っていきたいんだが…
授業中、休み時間、消費する時間に対してアイデアは全くと言っていいほど出てこない。僕とあき、そして莉音の過去の話を聞くのならばやはり3人揃った時が好ましい。しかしあきと莉音ふたりの問題についてはあまり僕が介入するべきではないだろう。できることならあきを呼び出して莉音と会わせるのが一番手っ取り早いけど、またあの時みたいになったら今度こそ関係の修復は不可能になりそうだし…
「…」
あきは机に突っ伏して動かない。髪に隠れて見えないけれど、目をつぶって完全に眠っているんだろうか?…僕が今見ていることに気づいているわけもないけれど、またあのおもちゃでも見るような笑顔を見せながら僕のことをからってほしいものだ。少なくとも、現状が継続されるよりは何万倍もマシだろう。
あまり時間がとれないため途中までです。
続きはまだ未定ですが来週中に書け次第投稿します。




