最寄駅
眠い。
アラームが鳴る。うるさい。
朝だ。遅刻圏内の時間だ。焦る。
無いのと等しい量の朝食を食べずに顔を洗う。
コンタクトレンズをつける。
メガネとは異なる世界の見え方にコンタクトに変えて良かったといつも通り考える。
顔を洗い着替えて出発の準備をする。
携帯で時間を確認する。
10分で最寄り駅に着く必要がある。
蹴破るように玄関から飛び出す。
自転車に飛び乗る。
向かい風のため今日は堤防ルートを使わない。
一分一秒を争うので風情報は重要だ。
似合わない篭付きママチャリのギアを上げる。
舗装された道からはトップスピードとなる。
信号は、守る。交通量が多いなら。
過疎っている信号では何も見なかった事する。
朝整えた髪が出発後3分で崩れる。
このくせ毛には慣れた。
電車の窓で直せばいい話だ。
鳥の如く風を切り分けていく。
向かい風に対して殺意を抱くがなんとか抑える。
汗ばんでいる。制汗剤の1消費が確定する。
堤防横の道を駆け抜ける。
段差が整備されておらず尻が痛む。
この振動が本当の目覚まし時計である。
最寄り駅まででの最後の交差点につく。
ここではほぼ必ず信号に引っかかる。
携帯で時間を確認する。
あと3分。
今日も間に合ったと安堵する。
駐輪場に自転車を置く。管理人と挨拶する。
髪をくしゃくしゃしながら地下道に向かう。
地下道内から地下鉄乗り場へ入る。
今日も一日が始まる。
遅延がないことに安堵する。
終点駅なので椅子に座れることに感謝しながら座る。
帰りは梅田に寄ろうか。
それとも近所の古本屋で本を探そうか。
そんなことを考えながらイヤフォンをつけ自分の世界に入る。
今日が始まる。
電車と共に今日が走り出す。
ベッドに寝転びながら昨日のことを思って書きました。