惑星テラフォーリアの暦
テラフォーリアの暦は、過去に来た『異界からの来訪者』たちの観測により、次のように定義づけられている。
この世界での暦の名称や単位などの基本は、その時観測者の主だった故郷である地球で採用されていた時間軸及び、各種暦の呼称等が基本となっている。
余談だが、この基本設定は、暦に限らず、各種度量衡にも採用されている。度量衡については、その時の観測者の年代で採用されていた国際基準に基づいている。
しかし、この時間軸が制定された文明は、現在の文明であり、過去に興った文明で採用されていた暦や各種度量衡が異なっていた事は、様々な研究結果によって判明している。
なお、その時の暦や各種度量衡の長さなども、現在のそれと対比した表が作られているため、遺跡などで発見されているモノを読み解くには現状それほど問題視されていない。ただし、現在も時々新発見の暦や各種度量衡がある場合は、少し計算に時間がかかる場合がある。
現在のテラフォーリアの暦は約25000年前に制定されたものを使用しており、現在(ヒカリがこの世界に来た年)はNMDC23667年となる。ちなみに、この暦が始まったNMDC元年1月1日は、今の文明において、(歴史の資料で確認できる中で)一番古い国家の建国日とされている。
余談だが、この暦の開始年を定めるために使用された国家は、現在もその国家名・国家の規模を変えて脈々と存続している。
なお、ここテラフォーリアは、1年400日、1ヶ月が40日、(めったに使わないが)1週間7日で、数年間の観測結果により閏年はなし。1日の長さは24時間で、1時間60分、1分60秒。1日の始まりは、地球と同様に「正子(午前0時)」となっている。
なお、地球における1秒と、この世界における1秒では、当然その長さは異なっており、この世界の1秒の方が地球における1秒よりも、5割ほど長くなっている事を後で知った。そのため、実際の1日の長さも、地球よりも長い事になる。
なお、ここまで正確な時間軸を使用して、日常生活を送っているのは、暦を管理している公的機関の天文観測所にいる者たちのみ。それ以外の者たちは、たとえ王族でも1時間ごとに鳴らされる時報で生活を送っている。もちろん、1時間ごとの時報が聞けるのは、ある程度の人口が住んでいる町(おおむね1万人以上)のみであり、それ以外は、日の出・正午・日没が基本的な時間の単位となる。
曜日の呼称は、テラフォーリアを周回する6つの衛星と母星テラフォーリアの名にちなみ、光曜日・闇曜日・風曜日・水曜日・火曜日・土曜日・無曜日となっている。
しかし、長い年月を経て週の概念自体がなくなり、現在では暦の中に週や曜日を取り入れている種族は存在していない。ただし、この呼称自体は7大魔力属性として残っており、それぞれの属性を司っている精霊族の呼称として定着している。
ここまで正確な時間軸を使用して、日常生活を送っているのは、暦を管理している公的機関の天文観測所にいる者たちのみ。そのため、1日の長さは24時間なんだけど、時刻を知らせている鐘の音は、日の出から正午、正午から日没、日没から正子(午前0時)、正子から日の出の間に、それぞれ6回ずつ鳴らされ、時間を追うごとに順に1回ずつ鳴らされる数が増えていく。
なお、それぞれの時刻の数え方は、日の出から正午までを『朝2つ』、正午から日没までを『昼1つ』、日没から正子(午前0時)までを『宵3つ』、正子から日の出までを『明け5つ』と呼称している。
それ以外の者たちは、たとえ王族でもこの概ね1時間ごとに鳴らされる時報で生活を送っている。もちろん、1時間ごとの時報が聞けるのは、ある程度の人口が住んでいる町(おおむね1万人以上)のみであり、それ以外は、日の出・正午・日没が基本的な時間の単位となる。
ちなみに、この世界の日の出は『太陽が完全に地平線から出た時刻』であり、日没は逆に『太陽と地平線が接した時間』となる。
なお、異界からの来訪者の生年月日をこの世界の暦上に特定させる作業は、それぞれの世界ごとの時間軸や暦が異なるため困難を極める。そのため、次の3つの方法の内、どちらかを選択する事になる。なお、基本的には(3)の方法は計算が面倒くさい(世界によっては閏年などが絡んでくるため)ため、(1)か(2)の方法を選んでいる者が多い。
(1)保護された日を生年月日として設定し、現在の年齢(この世界に来た際の年齢を基準にする)として歳を重ねていく方法。
(2)この世界に来た日付を正確に覚えている際は、その日を誕生日として設定し、現在の年齢(この世界に来た際の年齢を基準にする)として歳を重ねていく方法。
(3)それぞれの世界の暦は無視し、現在の年齢(この世界に来た際の年齢)を基準にして、元の世界の生年月日までの日付を遡り、この世界の暦上の日付と照らし合わせて確定させる。