転生と誕生
2羽目です
~前回までのあらすじ~
ボクは死にました。
以上。あらすじ終
____________________________________
と、いうわけでボクは死んだのです。そして目の前には神様がいます。
「はいそっちの魂はそこへ!はいあんたは地獄だよ!!あなたは転生ね。」
どうやら何になりたいかなんて聞いてないみたい。ま、いーか。にんげん以外なら何でもいい。
「はい、そこの魂あっちの世界!」
とうとうボクの番。天使(?)に連れられ魔法陣っぽいところに連れてかれる。
「安心して行ってらっしゃーい。なお、君は不幸だったみたいだから神様が前世の記憶残してくれるって。じゃあ行ってらっしゃーい!!」
そして光に包まれた。
目を開けると白い壁の中。ボクは直感で理解した。
<これたまごだ!!>
やったあああああああああああああああああああああああ!!!人間じゃないんだ!!やふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおい!!!!!
と、(脳内で)叫びふと思う。そういえば神様<あっちの世界>とか言ってなかったか?
自分の腕を見ると真っ白な鱗に覆われていた。こうなればトカゲか何かかなーと思ってとりあえずここから脱出することにした。
壁にアタックすれば簡単にヒビが入ったので思いっきりばっこーんとやったら体が突き抜けて地面に落ちた。
「ここ、どこだ?」
辺りはゴツゴツ、どうやら洞窟の中のようだった。
「とりあえず外に出るか・・・」
外に出てみれば、とんでもない暗黒の世界・・・とかではなく、ここは高台にあるようで一面の緑の景色が良く見えた。
マイナスイオンがハンパない。はるか下には草原が広がり、その先に大きな森が広がっていた。
「うわー・・・すごい・・・」
ところで自分が何に転生したのか気になりそばにあった池を覗き込み自分の体を見渡してみれば、純白の鱗に覆われた体、頭から尾の先まで生える黄金の鬣、頭には光を受けて七色に光る二本の角。そして背中には一対の翼。
・・・これって・・・
「ドラゴンじゃん・・・」
少年は美しい真っ白なドラゴンに生まれ変わっていたのであった。
少年は開放感でいっぱいであった。今までのように苦しめられることはない。この世界で生きること。誰にも邪魔されずに自由を堪能すること。それこそが少年の願いであり、夢であった。
命の洗濯とはこのことだろう。神様こんな素敵なプレゼントをありがとう。
しばらくバサバサしていたら、ふわっと体が浮かび上がった。ボクにはこの翼がある。どこまでも飛んで行ける。”生きる”ってこういうことだったのか。ああ、ボクは幸せ者だな。
青い空に、白い雲。下は一面の緑。そんな中白い竜が日の光に鱗を輝かせて森の方へと羽ばたいていった。
書けましたー