妹 ルイ・アヤノ ロッシ家次男 マッテオの印象
初めてのルイ&ヘレナ回です。
「で?どうだった?マッテオ君の印象は?」
夕食時にイワオがルイに問う。
「御しやすいかと、ちょっと大人ぶっていましたが、少し揺さぶったら年相応でしたね、頭も悪くなさそうなので私的には及第点以上です」
「そうか、それならよかった、だがまだ14歳だ、どう変わるかわからん、男子三日会わざれば刮目して見よと言う言葉がある、気をつけろ、ルイには悪いが今回はアヤノ、ロッシ、両家から学院に密偵を放つ」
「それがいいでしょう、王家のはボンクラなのですか?」
「王の最側近は流石に精鋭だが、それ以下はもうダメだな、プライドを捨てて我が家に鍛えなおしてくれと言ってくれればいい物を」
「うちの影響力を押さえたいのでしょうね」
「うーむ、王は決して暗君ではないのだがな、どうしてもうちが国の政治に興味が無いとは信じてくれないようだな」
「めんどくさいだけですものね、我が領だけでも面倒なのに」
「そうだな、後はマッテオ君に対して思う事は?」
「お母さまに怯えていたくらいですよ、まだ1回しか会っていません、それと条件をつけました」
上級文官コース上位5位以内で卒業
週2回専属コーチによるルイと一緒に1日3時間の運動
私の邪魔をしない事
私が内緒と言った事は守る事
浮気をしない事
子供は男女どちらも作る事
「そうか、まぁ妥当だな(やっぱり子供は頑張ってもらうしかないか)」
妥当ではない、マッテオは週2回の運動で激しく後悔するのである。
「ヘレナ、急にどうしたんだ?あんな事言いだして?もう散々説明もしたし納得したのではないのか?ハジメは生きて貴族として帰ってくる可能性は高いし、もうこれ以上ロッシ家との関係は崩したくない」
「分かってるわ、ギリギリを攻めたつもり。オリビアの事もあるしね、若い男の子ですもの、凄い美女に目が行っちゃうかもしれないじゃない?釘をさしたのよ、皆あなたやハジメのような男じゃないの、あなただって見たことあるでしょ?堂々と社交の場に愛人を連れて来る豚を」
「悪しき習慣だ。野生動物じゃないんだ、よほどの理由が無い限り側室は作るべきではない、いきなり刺された奴も見た事あるぞ、マッテオ君に関しては交流を深めて判断していこう」
こうして夕食が終わりルイは母親によばれリビングで二人で話をした。
「それでね、男に言う事を聞かすには飴が必要っていったでしょ?お父さんもね、時々飴を上げないと拗ねちゃうのよ」
「浮気でもするんですか?」
「しないわよ、あの人は家か戦場にしかいない人だし、戦場でのあの人は見た事ないだろうからルイには分からないだろうけど、そんな事する雰囲気ではないわ、飴をあげないとちょっと私のいう事を聞かなくなるだけ」
(一番カッコいい時なんだけどね、誰にも教えないけど)
「具体的に飴とはどのような事を?どんな効果が?」
「まず効果だけど、あなたに惚れさせましょう。見た感じ純朴そうな少年だし惚れれば一途で操りやすくなるわ」
「私には難しそうです、母上のような容姿に生まれればよかったですね」
「あなただって十分可愛いわ、後は方法ね、今すぐとなると、運動に誘ったわね?あなたは分からないかもしれないけどアヤノ式の運動は一般人には地獄コースです、何ならその辺の騎士でも根を上げます、実際私の兄は1週間で逃げました」
「伯父さん逃げちゃったんだ」
(たまに会うとお菓子をくれようとするやさしい伯父さんだ。いつまでも私が5歳くらいの子供だと思っている節があるけど)
「仕方ないわね、私だって地獄の訓練か本当の地獄かの選択でギリギリ訓練を選んだくらい、そこで頑張ってたらお父さんと出会えたのよ」
「話がそれたわね、まずは地獄の特訓の時に3時間だったわね、冷たい水とタオル6枚を用意しましょう、それで30分に1回冷たい水と新しいタオルを”頑張ったね”とか”これよかったら飲んで”最後の方になったら”もう少しだから一緒に頑張ろう”って言いながら渡しなさい、最初はできなくてもいいからなるべく笑顔で、そして帰る時は門まで送って、”お疲れ様、大変だと思うけど一緒にがんばろ?”みたいな感じでいいわ」
「笑顔ですか、難しいですね」
「あなたには古臭い考えに思えるだろうけど女にとって笑顔と涙は武器よ、どっちもある意味諸刃の剣だけど使いこなせるようになりなさい、笑顔に関してはまた教えます」
「笑顔はともかく、それくらいなら大丈夫です、やれます」
「まだよ、週1のお茶会、”今週どうだった?体痛くない?”とか”凄い、あの訓練は大人でも根を上げるのに最後までやれる年下の人初めて見た”とかまずは褒めなさい。きっとあの子は平気でこなすあなたを見てへこんでるから”君の方が凄い”みたいな事言ってくるはずよ、”それに関しては私だって最初はつらかったし泣いた”とでも言いなさい、これは本当の事でしょ?」
「泣いてる所見たのですか?」
「見てるわよ、母親だもの、母ってそういうものよ、あなたに子供が生まれたらわかるはず、あなたたちがロッシ家を割り切っても私が割り切れないのは自分が生んで育てた子だからよ、もう本能ね」
「とりあえず、その時に実践します、それではお母さま、私は勉強がありますので失礼します」
(まったく、あの子ったらもう少し甘えてくれてもいいのに、ハジメの16くらいの時は”母上、次はミートパイが食べたいです”って........)
息子の事を思い出し一人涙を流すヘレナであった。
次回からオリバー視点の本編に入ります。
うーん、母親の心情ってわからん。まさか自分の母親に聞くわけにもいかないからね、今まで読んだ物語の母親像を総動員して書きました。
作者は前にも言ったんですけど陰キャで卓球部だったので甘酸っぱい青春なんて無かったのですが、隣が剣道部でして、作中で描写されたような光景を隣で見せつけられて、こいつら今すぐ消え去らないかなとか、もう違う次元に行って俺の目に映らないようにならないかなって思っていました。明かされる作者の悲しき過去!
ヘレナの兄がアヤノ式運動から逃げた話は活動報告の番外編に投稿してあります。イワオがヘレナに一目ぼれした話です。
とりあえず次から新章って形になりますねオリバー視点の話になります、遠出します、万能キャラロックはお留守番、だって無双するもん。
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