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第12話 使い方

 ジョンが倒れたダンカンの髪をひっつかみ、起こしあげた瞬間だった。道の両脇から敵が躍り出た。


「ルミナの豚野郎共!!」


「ぶち殺してやらァ!!」


 手に手に剣や槍を持ち、突進してくる彼らは数にして30名程度。ジョンは特に焦ることもなくダンカンの首に剣を当てながら言った。


「動くな貴様等!! 動けば貴様等の大事な大事な貴族様、ダンカンが死ぬぞ!!」


 先頭を歩くジョンが考えた作戦。相手に敵を生かす文化があるならば、この手段は有効なのではと考え実行した作戦だったが……


「どうせ偽物だ! まとめてぶち殺せ!」


「いやまて! あれは本物だ!」


 最初は攻撃しようとした彼等だったが1人のスライ兵の叫びによって動きを止めた。


「ど、どうするんだよ……仕掛けられねぇ」


「いや人質は生かしとかないといけない。殺すわけないだろ」


 そんな風に敵を目の前にして話し合いを始める始末、恐らくは奇襲と特攻でジョンを倒そうと考えていたのだろうがそれが失敗に終わった今、彼らに勝機は無い。


「やれ。アンソニー」


「イェアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」


 ぼそりと言ったジョンの後ろから両手に棍棒を持ったアンソニーが飛び出していく。戦闘していなかったのに全身血まみれで、なおかつなぜか全裸だったが。


「なんだコイツ!?」


「迎撃しろ!」


 武器を構えようとした瞬間ジョンは叫ぶ。


「動くなと言ったはずだ!! ヒトジチ? が見えないのか!? 貴様等は黙って殺されればよいのだァ!!」


 その声が届くよりも先に、アンソニーの棍棒が耳に迫る。


「ゴガッ──」


「ひぃいいい!?」


 スライ兵達は混乱していた。そして迷っていた。だがそんな隙を見逃す程、ここにいるルミナ兵達は甘くはない。


「俺達も行くぞ!」


「目に物見せてやる!!」


「ヒャッハアアアアアッ!! 切り刻んでやるぜぇええええええええッ!!」


 こちらが優勢と見るや否や後ろで控えていたルミナ兵が棍棒を手に暴れ狂うアンソニーに加勢していく。元々数で勝る彼等だ。奇襲が失敗した今、スライ兵達に勝ち目などあるわけもなかった。


「他にも隠れているやつがいるかもしれん! 側面に注意しておけ!」


 手に細剣を持ったベネディクトも前へと出てきた。


「ベネディクト卿。このヒトジチ? とかいうのは有効だな。今後捕らえた敵兵は盾として使おう。勿論捕まえた者に権利があるから無理にとは言わんが」


「人質の使い方としては最悪ですな」


 戦闘はほどなくして終結、ルミナ軍は新たに3人の捕虜を手に入れることに成功した。


 このうち1人は文化を重んじるルミナ兵によって食われたが。

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