そんなに浮気したいなら、すればいいじゃない！ 私も他の男性と浮気するから！
私の彼氏は、“心底女好きで、浮気は病気だと言い出したの！”
『俺の浮気癖は、もう病気でしかないんだよ！ 二度と治らない不治の病
なんだ！ だから俺が浮気しても許してほしい！』
『はぁ！？ アンタ馬鹿なの？ そんな話が通用する訳ないじゃない！』
『いやいや？ お前なら、絶対に分かってくれる！』
『・・・ホント、病気だわ！』
『俺はな、“お前の事が誰よりも好きだけど、体がいう事を聞いてくれ
ないんだよ！ 俺がどうのこうの出来るしなものじゃないんだ！』
『ちんたらちんたら？ いい訳ばかり並べて！ 少しは私に悪いと
思ってんの！』
『当たり前じゃないか！ 悪いと思ってるよ。』
『・・・じゃあ、アレ取る？』
『はぁ！？』
『そしたら？ “もう二度と浮気しなくて済むでしょ！”』
『俺がアレを取ったら男である証がなくなるじゃないか！』
『じゃあ、浮気しないでよ！』
『だからこれは！ 病気なんだって！』
『“病気、病気って、ただの女好きなだけでしょ！”』
『男とはそういう生き物なんだ！』
『ふざけるな！ 浮気したら、どうなっても知らないからね！』
『約束はできないけどな。』
『その言葉、絶対に後悔させてやる！』
『・・・ど、どういう意味だよ、』
『さあね！』
『・・・・・・』
・・・浮気する男は、やっぱり何度も浮気を繰り返す。
私と約束したのに、３日も絶たないうちに彼氏は他の女性と浮気をしたわ！
だから私は仕返しをすることにしたの！
【プルルルル プルルルルプルルルル】
『はい！』
『悪いけど、今日は家に帰らないから！』
『夏加？ どういう事だよ、今日は家に帰らないって何処に居るんだ？』
『“私もアンタみたいに浮気をするのよ！”』
『はぁ！？ 俺のは病気だろうが、お前は違うよな！』
『違わないわよ、私も病気なのよ！ じゃあね！』
『おい！ 待てよ、まだ話が終わってないだろうが！』
【プープープープープー】
私は彼氏に予告通り朝帰りをした。
玄関を開けると？ 彼氏が仁王立ちになって私を待ち構えていたわ！
『お前な、何浮気してんだよ！ 浮気相手は誰だ？』
『アンタだって浮気するくせに私には浮気するなって言うつもり？』
『当たり前だろう！ “俺は男だけどお前は女なんだから浮気は許さん！』
『何都合のいい事言ってんだよ、このバカ男！』
『お前のは本気になるかもしれない浮気だろうが！ 俺のはただの病気だ！』
『自慢げに話すな！ “どんな浮気でも浮気は浮気よ！”』
『いや違うね！ 俺のはただの病気なんだよ！』
『これからもアンタが浮気を繰り返すなら私も他の男と浮気するからね！』
『ダメだ！ 俺が許さん！』
『だからお前に言う権利はないんだ！ この浮気男めッ！』
『何度も言うが、俺のは病気なだけだ、お前のは浮気だろうが！』
『一緒でしょ！ 浮気に種類なんてないわよ！』
『お前は馬鹿か？ 浮気にも種類があんだよ！』
『屁理屈ばっかり言って！ もういいわ！ “じゃあ別れる？”』
『・・・い、いや？ それとは話が違うよな、』
『どう違うのよ！ 同じ事じゃない！』
『・・・いやいや待てよ！ もう一度お互い冷静になってからこの話を
またしようか。』
『都合は悪くなるといつもそうやって逃げるのね！』
『都合が悪い訳じゃないよ！ 今はお互い頭に血が上ってまともに話せない
状態だし！ また違う日に話した方がいいって言ってんだよ。』
『これからも私は浮気を繰り返すわよ！』
『おい、夏加！』
『今日はもうこの話は終わりね！』
『・・・・・・』
・・・彼氏も反省をしたのだろう。
あれから浮気をしなくなった。
よっぽど私が他の男性と浮気した事がショックだったのだろう。
でもあの日、 “本当は私は浮気をしていない！”
女友達と朝までカラオケの個室で私の話を聞いてもらっていただけだった。
ちょっとは彼氏にお灸をすえないと浮気が治らないと思ったからだ。
案の定！ 彼氏の浮気はピタッと止まる！
まあ、次いつ彼氏の発作が起きるかは分からないのだが......。
その都度、彼氏にはお灸をすえるつもりだ！
“浮気は絶対に許さない！”
これを許すと、男はいつまでも彼女に許してもらえると思うからだ！
浮気をしない男性を選べないなら、浮気をしても絶対に許さない
でお灸をすえて病気を治す努力を怠らない事が彼氏と長く付き合えるコツ
なのかもしれないと私は知ったのだ。
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