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LEGEND COLLAR~色彩の英雄~  作者: 水晶 蜻蛉
青の章 誕生の洞窟 編
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青の章 第16話 vs蝙蝠

今話はいつもの話より少し短めになっております。

ご了承ください。


青の章 第16話 vs蝙蝠

 

 まずい、そう思った瞬間に二匹の蝙蝠は天井から脚を離し、宙に舞った。

 驚くほど静かな羽ばたきで、真っ直ぐに俺に向かって直進してくる。

 

 流石に背を見せて逃げ出す訳にはいかない。

 まず追いつかれるだろうし、友の所までこいつ等を連れて行くわけにはいかないからな。

 

 体長の変化はまるで無い俺だが、歩き回っているおかげか、レベルアップとやらのおかげか、またはその両方のおかげかは知らないが、体力や単純な筋力は生まれたばかりの頃に比べ、そこそこ上昇している。とは言え空を飛べる相手に逃げ切れる素早さは無い。持久力も過信は出来ない。

 どうにか蝙蝠を倒すしかこの場を乗り切る手段は無いだろう。

 

 二匹の蝙蝠が俺を捕まえようと、鋭い爪の付いた脚を向けながら降下してくる。

 降下の際、羽を広げて鳥の様に減速してくれたおかげで、余裕を持って回避できた。

 

 回避して直ぐに覚えたてのスキル『尾の一撃(テイル・アタック)』で蝙蝠を打とうとするが、すぐさま天井まで上昇されてしまい空振りに終わる。余裕を持って回避し過ぎたせいで、距離を取り過ぎ結果的に反撃の機会を逃してしまった様だ。

 これは失敗だな。

 

 ……やはり分が悪いな。

 

 洞窟の通路とはいえ、地を這う蜥蜴が天井の蝙蝠に攻撃が届くほど狭くもない。

 いや、狭い洞窟であれば壁に生えている苔程度、直ぐに食べ尽くしてしまっているだろうから、洞窟の広さに文句は言えないか。

 

 再び蝙蝠が俺を捕まえようと降下してくるが、やはり余裕をもって避けられる。

 もしも暗闇で目が見えていなければ、ここまで楽に回避できなかったであろうから、『暗視』のスキルに感謝だな。

 それに、見えていたとしても別々の方向から攻められれば、流石に捕えられて仕舞うだろう。

 

 しかし、二匹の蝙蝠はお互いに協力する訳でもなく、交互に降下してきて俺を捕まえようとするだけ。

 恐らく蝙蝠は普段、単独で狩りをする習性があるのではないか? もしかしたら今は繁殖の時期で偶然番が揃っているだけとか?

 

 そんな思考をしている間にも、すでに十数回蝙蝠は俺を捕えようと降下をしてきている。

 体を覆っている糸が、激しく動いているせいかかなり熱を発生させている。しかし、糸は解れる事無く、また動きにくさを感じることもない。

 まったく、俺はいい友を持ったものだな。

 

 っと! 再び降下してきた蝙蝠を避けて『尾の一撃(テイル・アタック)』で反撃を試みたが、蝙蝠はなんと振るわれた俺の尻尾を掴もうとした。

 幸い、タイミングが合わなかった様で蝙蝠の爪は俺の尻尾を捕える事無く空を切った。危ない危ない。

 

 しかし不味いな。唯一の反撃もこれで迂闊に出来なくなってしまった。更には流石に俺の息が上がってきている。あまり長期戦はジリ貧になるだけだ。

 かと言って有効な作戦なども思いつかない。


 何か空中の蝙蝠達に攻撃する手段があれば……。

 石でも投げるか? いやそもそも手元に石がない。この場所だけでなく巣からここまでの道のりにも不思議と石は落ちていなかった気がする。

 

 蝙蝠に意識を向けたまま洞窟内を盗み見て見るが、遠距離攻撃に使用できそうな物はない。まさか苔を丸めて投げる訳にもいかないしな。

 

 ……むぅ? ……いや、あれならばもしかしたら。

 

 ……かっはっはっは。俺は内心で悪い笑みを浮かべながら蝙蝠を睨み付けた。

 

 


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