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千聖との語らいで

久々の投稿。続きです。

 学校での昼休み時間、食事を済ませた私は千聖と一緒に中庭のベンチで語らい始めた。


「まぁ呆れた! 私をそんな風に思っていたのですかぁ!? 何だか、バカにされているみたいで不愉快!」


 珍しく、千聖がカッカ来ちゃって。

 春奈さんが語った事を私から聞いて、不機嫌な表情を見せたのだ。

 メッタな事で怒らないお嬢様も、これにはカチンと来たのだろう。


「別にバカにしていたワケじゃないけどね。でも千聖の事、あまり良くは見ていないみたいだね」

「どうせ私は変わった箱入り娘ですわ。他人から見れば喋り方が変かもしれないですし。

 いつもノンビリとしていますから」とまあ、ふて腐れる千聖である。


 この時ふと、私は千聖が膝の上に広げている用紙が目に止まった。


「その用紙、何?」

「あ、これ? 読んでみますぅ?」


 千聖ちゃんは用紙を手に取って私に手渡した。何の用紙だろう?


「ええっと? 大魔女王デスローニャのサイト? なーにこれ?」

「黒魔術とか悪魔の召喚と言った、悪魔ファンタジー系の変なサイトですわ。昨夜、パソコンでネットを色々と観ていたら偶然見つけました」


 サイトのコピーにはサイトの概要や活動内容、色々なグッズの紹介が載っている。

 悪魔女王の偉大なるパワーを使って人生の勝利を勝ち取ると言うのがサイトのキャッチコピーのようだ。


 今まで何千年と封印されていた悪魔パワーが現代に解かれ、ついに全容が明らかになった。

 暗黒界にお隠れになっておられたデスローニャ様がお出ましになられ、人間界に降りて来られたのだ。

 あなたは偉大な御方の強大なパワーを目の当たりして驚愕するであろう。

 暗く辛い人生に活力を見出す為にも、デスローニャ様のパワーをお勧めする。

 あらゆる不幸、あるゆる敵を打ち倒して永遠の幸福を得るのだ。


 大体、こんな内容かな?


「これって、本当かなぁ? 何だか嘘っぽいよね? オカルト系の雑誌なんかに、よくっこう言った類の広告が載っているけど」

「まあ大体は嘘が多いですわね。でも、このデスローニャのサイトだけはどうも」


 急に深刻な表情を見せた千聖。


「どうしたの? 何かヤバいとか」

「このサイトだけは本物のようですわ」

「本物だって感じる?」

「所在が不明の変なサイトですけど、詐欺的な事は全然ないって感じます」

「ないって? 例えば願望が叶うと言うブレスレットを買って、実際に身に付けると本当に叶うって事?」

「恐らく。どのグッズを買っても必ず効果は現れるみたいですわ」


 笑顔になる私。


「へぇー、それってすごーい。幸せが得られるサイトなら、別に悪くないよね?」

「でもこのサイトはお勧め出来ませんわ。ハッキリ言って危険ですし、関わらない方がイイですわ」

「どう危険?」

「例えば、自分の身を守ってくれたりキライな人たちを苦しめてくれる従魔女エリザベーラの召喚。これがもっとも危険だと言ったらイイでしょう」


 千聖の説明はこう。

 どんな命令でも聞いて願望を叶えてくれるけど、その分大きな代償を背負わされるリスクを伴うと言う。

 見返りを強く求めて来るらしい。

 一生、付きまとわれ挙句に下手すれば命を取られる事も有り得るのだ。


 麗良はふと直感した。


「このサイトって出処不明だと言ったよね?」

「ハイ」

「グロノス魔族と関係有りそう? こう言った怪しげなサイトを作って人々を罠に陥れる事を考えているとかサァ」

「今はハッキリとは分かりません。もしそうだとしたら、麗良さんは勘が良いですわ」

「このサイドを利用して罠にハマってしまった人、いるのかな?」

「結構、いるんじゃですか? 被害に遭っていないか心配ですわ」






千聖が危惧する出処不明の悪魔サイトはグロノス魔族と関係が有るのか?

続きます。

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