ヘカテーによる史実と示唆
流れの切り替えにしては不自然ですが、ご了承お願いします。
こうして、勇者アルオーンは黒き魔神チェルノボークを欺き、罪を犯させてから裏切り。
聖剣フィーリアで封印しました。
さらには、死病に侵されていただけの少女チェルシーを、自らの嗜虐心を満たすためだけに殺め。
魔神をたぶらかした魔女と仕立て上げました。
そして、魔神封印の功績を手に世界統一を成し遂げた後についてです
魔神封印の真実を誰にも明かすことなく、胸の内に隠し通して。
繁栄のための子孫を儲けて、一生を終えました。
彼の犯した罪の真実についてです。
それは数百年の後に、光と生命を司る白き魔神ボロノーグによって、義心に満ちた彼の子孫へと告げられます。
狂った魔神を再び封印するため。
新たなる聖剣を得るための試練という形を取って、残酷なる真実として告げられるのです。
それが、本来の歴史の流れになります。
ですが、この物語の終わりではありません。
この物語の結末は、偽神によって改竄されることで、真の結末を迎えられるのです。
そう、偽神の遣わした魔王によって――。
次から本編再開です。ヘカテーはエピローグが終わるまで出ませんので、安心してください。