関わり⑥
礼郎の話しはまだ続く。
「悪い方の兵器達はデシン、ヒューロ、アミシア、ナバタ。書物では人間の嫌な部分を見たことで守るにたる存在かと疑問を持ったらしい。たしかに悪いヤツはいるが、そこが兵器の考えというかこの世の人間は1人残らず全てそうだという答えに至ったようだ」
「なーんなよくある話しなんだけど。アニメとかみたい」
「…んんっ!ま、まあ聞け照木!残るロカデリとビナーズバクは人間を守るため劣勢の中戦ったが、ロカデリはやられ、ビナーズバグもアミシアを破壊するだけで精一杯だった。やむなく、当時力を持っていたと言われる魔術で残りの兵器達を封印したと記されている。だがこの方法ではいずれ蘇るのがわかっている。蘇ったその時代に人間はいても、ビナーズバグがいてよい時代かわからないから古代の人は人間の姿でビナーズバグを発現できないかと考えた。そして君達の先祖様に錬金術を施した。ビナーズバグを6つに解体し、それぞれのパーツを遺伝子レベルで人体に融合させる術だ。それは成功したが、次に悪の兵器が目覚めた時、迎え撃とうと僕のような伝達者がビナーズバグのパーツになるべき人間を集めたが揃う前に敗北してしまい、戦争兵器を使ってまた封印したらしい。そして今回につながるって訳だ」
「ふ、ふーんなんか壮大というか。すごいね…」
留美子が少したじろいでいる。
「だから、君達が合体すればビナーズバグの意思を呼び当時のビナーズバグと変わりない力を得られる。そしてそれが悪の兵器を倒す唯一の方法だ。同じ六神杖同士に倒されたロカデリとアミシアは復活してないからね。さーてと時代背景と君達が戦う理由はだいたいわかった??まあ、今は人数も少ないし、こんくらいにしとこうか!」
志那はうーんと背伸びをした。
「話し長いっすねーっ!先生」
「聞きにきたの君たちだろう?まあまだ危機感を持つほどではないと思うが。ゆっくりいこうか!悪の兵器達もまだ襲ってこないはずだから」
「何でわかるっすか?」
「志那ー!全部書物に書いてあるんだよ。まだ準備する時間はあるのさ。あ、そうだ2人に頼みがあるんだが」
志那と留美子は顔を見合わせた。
「1年A組の月森梢葉。前にミーティングした時すぐ出て行った子だ。この子だけ話しもきいてくれないし、なんかサバサバしてて先生話しづらいのさ。彼女の力もぜひ必要だから、悪いけど勧誘というか、仲間に入れてやって欲しいんだ」
「あの子、1年なんだー。りまちゃん1年でしょ?頼んでみれば?」
留美子はそう言うが、志那はそれは否定した。
「ルミ先輩だめですよー。りまは押しが弱いから、逃げられますよ!そういうクールな人にはづかづか話すような人じゃないとね!」
次の日ー
「あのー高須賀さんいるー?」
志那は美生のクラスにきていた。知り合いの同級生に頼んで美生を呼び出してもらった。
「あっ、知ってます知ってます!」
美生は志那を見ると嬉しそうに手を取った。
「お、覚えててくれた?私B組のー」
「シネさんですよねー!私高須賀・ハート・美生です!この度は大変迷惑な事になりましたが、がんばりましよーーっ!」
「し、志那だけど、ま、いいか。うん、お互い頑張りましょー!」
「合体の練習!楽しみ!楽しみ!いつするんですかねー!?私まちきれませんよー!」
「その事なんだけどー。今からちょっと一緒にこれない??1人説得しなきゃいけない子がいてー」
「おー!知ってます知ってます!月森さんですね!私もぜひ友達になりたいと思ってましたよーっ!あーいう子大好き!大好き!」
「さ、さすが、ハーフ…。開放的な性格してるねー。上手くいくといいけど…」