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〝 夢 世 界 物 語 〟  作者: 神昴
〝月光編〟
43/44

第四三話〝神聖〟

神々しき能力〝聖〟... ――つまり神聖


06月05日

PM 12:36

場所は屋上。

グラウンドでは謎の生物との戦闘最中であり、大体の生徒がグラウンドに目をやっている。

その中でScarald Spenser( スカーレイド・スペンサー )、メルティ・クリムゾン、シラヌイの三人は屋上の隅の方で話をしていた。


「やはり、私が行って来ますね。」

「でも、いいのかしら? 余計に茜達はアタシ達のことで困惑するわよ?」

「ですが、その内私達が覚醒者だと言うことを彼等に伝えなければなりません。」

「いいのか? こんな時に?」

「えぇ、この機会だからこそですよ。 では、行って来ますね。」


スカーレイドはそう伝え、茜達がいるグラウンドへ行った。


「…アタシ達も時期に伝えなきゃならないのね。」

「仕方ない…。 セフィラ所有者同士の奪い合いから始まる...

  殺し合いだけは回避しなければいけないからな。」


二人は再び屋上からグラウンドの状況を見ていた。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



PM 12:40

場所はグラウンド。

謎の生物を目の前にし十音 光、ヨウ、月ノ宮 楓、蒼雨 茜の4人は、太刀打ち出来ない状況で

その目の前で、新たにScarald Spenserが参戦して来た。

謎の生物はと言うと、ビームを放とうとしている瞬間であった。


「スカーレイド…!? どうしてお前が此処にいるんだ!?」


茜が心配そうに大きな声でスカーレイドに伝えるものの当の本人は、


「私は大丈夫ですよ…。」

「だ、だが... 俺達は覚醒者なんだぞ…!?」

「えぇ、それも知っていますよ。」

「え?」

「なにせ、私も 覚醒者 なんですから。」

「――!?」


Scarald Spenserは自ら、自分のことを覚醒者だと話す。


「お前が... 覚醒者…!?」

「ま、詳しい話はまた後で話しますが、今は目の前の敵を排除しなければいけません。」


そうして、手には水色のセフィラを取り出す。


「〝ストレイス〟... ――発動ッ!!」


その言葉と同時に水色のオーラが身体を包み込み、

神々しき水色のオーラとともにスカーレイドの姿が現れる。

姿も神聖感を表す様な戦闘服に変わっており、額には一角の角が突如現れていた。


「さて... 素早く、正確に... そして、確実に行きますよ。」


その言葉と同時に腰にかけてある二丁拳銃に手をかけ、素早く相手に向け構える。


「行きますよ!! ――〝ケロベロス〟ッ!!」


二丁拳銃の名前を叫び、謎の生物に銃弾を撃ち込んだ!

その銃弾は謎の生物がバリアを張るタイミングよりも、早く...

謎の生物にダメージを初めて与える形となった。


グウウウウウウウウッ... ――ガアアアアアアアアオオオオオオッ!!!


謎の生物の体制が崩れる。

そこを狙ったように次々と銃弾を撃ち続ける。

謎の生物はバリアを張ることの出来ない状況である。


「さて... 次で決めますよ。」


一度、銃撃を止め、再度相手に向け銃口を向ける。


「――〝ヒュプノス〟」


その技名とともに二丁拳銃から水色のオーラを纏った一つずつ銃弾が放たれる。

放たれた... と、思いきや...


ガアアアアアアアアッ!!! グガアアアアアアッ!!!


謎の生物の唸り声を出しながら姿を消した…。

放たれた銃弾は瞬時に相手を貫いていた。

そうして、謎の生物との戦闘は終了した。 かなり呆気なく。

スカーレイドはすぐさま発動を解除し、4人のもとにやってくる。


「…さて、あの謎の生物なのですが...」


冷静に話しかけようとしたスカーレイドだったのだが、すぐさま茜がツッコミを入れる。


「それより、違うだろおおおおおおお!!」

「…? 何がでしょうか?」

「いや、ま... そうだけどさ、なんでお前が覚醒者なんだよってことだよ!!

  お前は確か、詳しいことは後でって言ったよな!?」

「…そうでしたっけ?」

「今更ボケんなよ! ツッコミを入れたくなるだろうが!!」


この状況は4人には理解出来ずにいるのは分かるが、

少なくとも茜は分かってくれるハズだろうという考えで、

スカーレイドは目の前に4人の現れたのだろうか。

どちらにせよ、真実はスカーレイドしか知らないハズである。


「茜さん。 話せば長くなりますが...

  それでも私の覚醒者になるまでお教えした方が宜しいでしょうか?」

「…うっ。」

「なら、私のことよりも今はあの謎の生物の出現したことの情報の方が先決です。」


そうして、スカーレイドは話を続けた。


「先程、私が倒した謎の生物についてなんですが、

  あれの生物はヴァングルスではありませんが...

   ヴァングルスに何者かが手を加え、生物兵器になった生物です。

    詳しいことはまだ良く分かりませんが... 自然に発生したものではなく、

     どこかから投下された様な形での出現です。」


全てを知っているような形で話を続けるが、実際には良く分からないらしい。


「そして、あのバリアなのですが... 私のようにすぐさま届く攻撃が必要になってきます。」

「すぐ届くって... 一体何なのでありましょうか?」


楓が質問をする。


「簡単に言うと、相手がバリアを張る前に攻撃を加えることが重要になります。

  または、一つの攻撃で何度も同じ所に強力な攻撃を与えられる攻撃も重要になります。」

「素早い攻撃で、強力な連続ダメージが与えられる攻撃…。」


光が呟く。 それを聞いたスカーレイドが言う。


「もっとも、十音さんとヨウさんには手を抜いていると見受けられました。

  貴方二人なら、本当の所はどうなのでしょうか…?」


「「――!?」」


光とヨウは突如の質問で驚いていた。


「…オレは... 手を抜いてなんかいない。」


ヨウが冷静に答え、


「…光も手なんて抜いていません、全力でした…」


光も冷静に答えた。


「…そうですか。 では、また情報を伝えられる時には是非皆さんにお伝えします。

   では、今後とも宜しくお願いしますね。」

「お、おう!」


スカーレイドは校舎内へと戻っていた。

茜だけが返事をする中、光とヨウの表情が硬くなっていた。

それを見かねた楓が喋り出す。


「気にしなくていいと思いますよ? 

  ってより、あの方、強さを見せつけるだけって卑怯ですわ…!!

   この後始末や色々なことを手伝いなさいって言えばよかったですわっ!!」


楓が妙な怒りを見せていた。


「ですが、こんな時に覚醒者が増えるなんて好都合ですわっ」

「でもさ、どーして俺の友達が急にこんなことを言い始めるなんて信じられないんだけどな。」

「それもそうですわね…。 お二人方はあの方が覚醒者だと知っていたのでしょうか?」

「いや、知らないねえ…。」

「残念ながら、光も今知って驚いているよ…。」

「あらら。 そーなのですか。

  では、どーしてお友達の貴方が知っていないのですか!?」

「いやいやいや!! 俺は知らんぞ!!

  ってより、友達でも秘密の一つや二つあるのが普通だろ!」


茜と楓は言い合いになりそうだった。

だが、こんな時に覚醒者を自ら知らせることがあっただろうか…。


「おーい! みんなーっ!!」


そんな所に悠と姫神 奏空がやって来た。


「すごい呆気なく謎の生物が消えた見たいだけど…どうかした?」

「いやさ、俺の友達が覚醒者で... そいつが全て終わらせた。」

「…え!?」

「ま、事情は後だ、後... それよりもこのグラウンドの状況どうするよ…?」


グラウンドはかなり荒れており修復にはかなりの期間がかかりそうな状況であった。


「あ、それなら私に任せて…! 悠くん、少しセフィラの能力を借りるよ!」


悠は白きオーラを奏空に向ける。

奏空が5人の目の前に出て、旋律を唱えた。


「世界ノ旋律〝ワールド・メロディ〟よ...」


旋律が奏空の頭上に刻まれていく。


「私の想いで... ――全ての再生と... 復元を... 奏でよ」


旋律は回転しながら、徐々に範囲を広げていく。


「――世界ノ器楽曲〝インストルメンタル〟...ッ!!」


巨大なビームがグラウンドに対して放たれた。

その光景に驚く楓と茜がいた。


「え、ちょっと何をしているのですか!? 奏空さん!?」

「何で、破壊に破壊をしようとするんだ!? 奏空!?」

「いいから見ててね、二人ともっ」


そのビームで辺り一面が発光し... 目をあけることが出来ない状況である。

そして、発光が消えた瞬間にはグラウンドが元通りになった。


「「――!?」」


楓と茜が驚く中、奏空は笑顔で答えた。これが私の力、復活だよ。


「…これはすごいですわ... 奏空さん」

「いや、まさかこんな力があったなんて…!?」


しかし、此処で悠は、疑問が浮かんだ。

何故... 光は驚かないのかが疑問だった。

ヨウは前に話をして少し驚いた表情を見せているのだが、

光には全く驚きがない表情よりも、考え込んでいる表情にも見えた。


こうして、奏空と楓の討論から始まった二人の勝負から...

謎の生物との戦闘は終了した…。


だが、その時... 


「クッハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!!」


何処からともなく甲高い笑い声が聞こえた。

そうして、続けてこんなことを言い始めた。


「やあ、覚醒者よ... 

  我々は... お前達覚醒者を絶滅させる為に戦争を申し込むッ!!」


その言葉と同時に先程倒した、謎の生物達が大量に出現したのだった…。

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