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〝 夢 世 界 物 語 〟  作者: 神昴
〝月光編〟
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第四一話〝投下〟

落とされた(ぶき)... ――投下された謎の生物兵器

06月05日

PM 12:06

場所はグラウンド。

姫神 奏空と月ノ宮 楓との言い争いから始まった二人の勝負の最中である。

生徒の野次馬が沢山周りを囲む中での戦闘であり、驚きしか感情がない生徒が多数の中、

先程、楓の攻撃により砂埃が舞い、奏空の状況が分からないようになっている。


「…そろそろ出てきたらどうかしら? 奏空さん?」


砂埃が舞っている中で、再度楓が奏空のいる方向に話しかけた。

その直後、金色のオーラが砂埃を払い、金色に輝くシールドの様な盾が存在していた。

すると、金色のシールドが中央部分から徐々に開いて行き、奏空が見えた。


「流石にあの攻撃には驚きましたが、あんな攻撃では私を倒すことは無理です。」


奏空が冷静な表情をし、楓に話しかける。


「奏空…!! 安心したよ…!」

「あ、悠くんっ 私は大丈夫だから、安心してね!」


奏空の確認が出来、安心した俺なのだが、同時に驚いている。

前に受けた修行等で、こんなことが出来るようになっているだなんてビックリしたからだ。

と、その直後、楓が奏空に話しかける。


「あらら。 これで私が貴女に手加減する必要がないってことが分かって安心しましたわ。」


楓が笑顔で奏空に話しかける為、奏空にも少し怒りが芽生えてきているのが分かる。


「…さて、再度攻撃させていただきますわ…ッ!! ――夜斧月(よげつ)ッ!!」


その直後、奏空の目の前に移動しており、攻撃するモーションをとっていた。

と、同時に楓の武器である夜斧月は桃色のオーラを再度纏いながら、巨大化を始め、

勢いよく奏空に向け、衝撃ある打撃攻撃をするが…。


――カキンッ!!!


衝撃と鈍い音が響く中、再度、奏空の金色のシールドにより攻撃が阻まれた。


「私のこのシールド...

  金盾ノ旋律〝リフレクター・シールド〟を貫ける攻撃なんてないよ!」


と、楓の攻撃を弾いた直後に、シールドが中央から開き奏空の持っていた弓から、

一つの矢が瞬時に楓めがけて飛んできたのだが、楓はすぐさまその矢に反応し、

夜斧月で矢を振り払った。 そうして、楓は再度笑顔で奏空に話しかける。


「そうなんですか。 では、私の最大攻撃でそのシールドを破壊しますわ…ッ」

「…!?」


再び夜斧月を構え、先程と同様に空中に向けかなりの勢いで跳び上がった。

先程よりも高く、約学校の4階程度まで跳び上がっている。


「月を... 落としますわッ!!  ――月・突〝ムーン・ブレイカー〟!!!」


そう叫び、夜斧月を桃色のオーラを放ちながら、巨大化させた。

その直後、巨大化した夜斧月とともに桃色のオーラを纏い、奏空に向かって落ちる。

スピードは尋常じゃない位早く、地球の重力とも比例し、

奏空に向かってどんどんと威力とスピードはあがっていく計算になる。

しかも、ただ落ちてきているだけではなく楓と夜斧月自体が満月でも落ちて来た様にも見える。

野次馬達が勢いよくその場から離れて行くなか、奏空だけがその月(楓)に向かって構えていた。


――ギギ...カキンッ!!!


とんでもない音がグラウンドに響き渡っていた。

地面には月が落ちておらず、ギリギリの所で奏空が金盾ノ旋律〝リフレクター・シールド〟を

駆使し、受け止めているのだが、奏空は限界を感じたのか、

すぐさま受け止めることを止め、月をグラウンドへ逸らした。

その直後、グラウンドに大きな穴が開いた…。


「…クッ…。」

「これで分かりましたか…? 奏空さん?」


奏空はかなりの汗をかきながら、楓との距離をとっていた。


「…あ、そうそう。 私は能力を使うと言ったのですが...

  まだ私の能力である〝月〟は使っていませんわ…?」

「――!?」

「私は力... つまり必殺技見たいな様なものしか使っていませんわ…。」

「そ、それなら私も能力はまだ使ってないからっ!!」


奏空も対抗して言いあおうとするが...


「私の能力は... ――今の貴女では太刀打ち出来ませんわ。

  それだけは言っておきますわ…。」


楓は、奏空にさらに精神的に追い詰めようとする。


「さらに言っておきますが... 貴女はまだ戦闘には慣れていないようでありますわね。」

「…。」

「そんな貴女が私に勝とうだなんて無駄だったのですわ…。」

「…でも...ッ」

「どうしたのでしょうか?」

「私だって... 戦えるよ! 私だって覚醒者だもの…ッ!!」


と、その直後、奏空は金色のオーラを体に纏わせる。


「――世界ノ旋律〝ワールド・メロディ〟よ...」


その言葉とともに奏空の頭上には旋律が刻まれていく...


「――私の願望とともに... その旋律を奏でよ...」


旋律は回転しながら、徐々に範囲を広げていく。


「――世界ノ間奏曲〝インテルメッツォ〟!!!」


奏空の能力が発動され、黄金の巨大な二つのビームが楓をめがけて放たれた!!

と、その直後... 楓がその巨大な二つのビームにめがけ、

すぐさま巨大化させた夜斧月を投げ入れた…!


「…奏空さん? 覚悟はいいんでしょうねッ!!」


その直後、夜斧月が二つの巨大なビームを吸収し、

夜斧月の形態が徐々に満月の様な形になっていき…


「――月・撃〝ムーン・バースト〟...ッ!!!」

「――!?」


夜斧月が吸収したビームをその言葉と同時に放った…!!

そのビームは夜斧月を中心に四方八方に放たれる…!!

グラウンドに桃色のオーラとともにビームが分散された。

奏空は金盾ノ旋律〝リフレクター・シールド〟で防ぐものの、

ビームの衝撃が強すぎて少しダメージを身体に追う形となった。


「…さて、これで分かりましたか? 奏空さん?」

「…ッ」


見ての通り、力の差はかなりある状況であった。

奏空は傷を負いながらも自力で立とうとしていた。


――と、その直後...!!


大きな音を立てて、先程とは違う音がグラウンドに響く…!


グオオオオオオオオオオッ... ――ガアオオオオオオオンンッ!!!


ヴァングルスの様であり、謎の生物兵器の様なものが目の前に現れたのだった…。

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