第四話〝休日〟
普通の休日... ――新しい出会い
04日10日
AM 08:43
土曜日の休日の朝。 休日ならば、やはりゆっくり寝るのが基本だ。
しかし、俺は何時もならばもっと遅く起きるはずなのだが...
昨日のようなことが起こったから?
もっとも、この非日常と断言出来るワケでもないし、
本当の〝夢〟だとしてみても、二日目の起床と言うことになる...。
ともかく、昨日は寝ることが出来た。 そして、この日常は、非日常なんだろうか...
いつもの日常には戻ってないのだろうか... そんな不安がしたのだが、
俺は起きてみて、ビックリしないほど落ち着いていた。
そりゃね... こんなのが〝夢〟だったら、俺の負けなのかもしれないと。
いや、俺はバカなのかもしれないと...。 そんな休日の朝だった。
俺は昨日、この家のことを把握出来た。
この家は姫神家。住んでる人は奏空とお兄様と俺。
そうそう、奏空のお兄様の名前は昇。
姫神 奏空と、姫神 昇。
そして、この二人は兄妹である。
そこで浮かぶ... 奏空のことが。
昨日は起こしてくれたが... やっぱり、休日だし、まだ寝てるのかなーと。
俺はベッドから出て、俺の部屋を出て、奏空の部屋に向かった。
奏空の部屋のドアの前で立っている状況である。
昇さんはまだ寝ているようなので怪しまれることはないハズ...。
奏空が気になってしょうがない俺は、そこでまた浮かぶ...ッ...。
女性の部屋を覗くと言う大作戦をっ。
俺は同い年の女性の部屋なんて行ったことがないし、見たこともない。
これは初めての体験にワクワクする所なのだが... ドキドキもある。
この歳の男子高校生なんてこーいうことしか考えてないのだろうな。 …多分。
まぁ、俺は誠実なる男子高校生だから、こーいうことしか浮かばないんだっ!
そんなワケで迷う... 覗くか、覗かないか...。
ん、違うんじゃないのか? 起こす... と、いうことなら変なことは思われないハズ。
ってことで、起こすということで覗く... いや、起こそう!
その時、部屋にノックをしようとした瞬間...!!!
「あ、おはよー。 悠くん、早いね。 私はまだ眠たいよぅ...」
奏空の部屋のドアがガラガラと開いた。
「あああ、あ、おはよ! 奏空、まだ眠いの?」
突然のことで、俺は冷静さを保つことが出来なかった。
ちなみに言葉では焦ってないように見えるが、実際はドキドキしまくりである。
「うぅ... 眠いよぅ... また、寝ちゃダメー?」
「…いや、そこは奏空にお任せするからさ!」
「…あ、じゃぁ、起きちゃおうかっ」
「あ、ああ。 え、どっち!?」
そんなワケで眠い目を擦りながら、奏空は洗面台へ行った。
俺も行かなきゃね、うん。けど、朝から目がバッチリなことが起こってるからね。
そして、奏空の後を追って行った俺であった。 そんな今日の始まりだった。
AM 9:10
奏空は完璧に起きて、朝ご飯の準備をする。
俺は朝のテレビのニュースをおもしろくなさそうにみている俺である。
そんな中、昇さんが起きてきた。…教師ならもっと早く起きなきゃダメじゃないか?
「奏空、悠、おはよ。 二人して早いな...。」
「お兄ちゃんおはよー。 今日は悠くんの方が早かったんだよっ」
「な... 毎週の休日は遅いはずなのに...。 どうした、発情期か?」
「ち、違うからね! 思春期なら許せるのにっ」
「悠くん、そーなの?」
「いや、ごめんなさい。」
実際に覗こうとしてたし…。
「まぁ、今度からは一番早く起きる。お前たちに負けてるようじゃなぁ...。」
「早く起きろよー、昇さんっ」
そんなワケで今日の朝ご飯が出来る。
俺は奏空のご飯が毎回の楽しみにでもある...ッ!!
そんなワケで今は奏空について話をしようと思う。
姫神 奏空 高校二年生。
俺の中の天使〝マイ・エンジェル〟 …昨日からドキドキが止まらない!!
外見は笑顔が絶えない可愛いらしい女子高校生。
美人というよりは可愛いと言った方がいい感じ。
性格は真面目で優しく努力家で世話好き。
おっちょこちょいな部分があり、少し注意力が足りない部分もある。
…今はこんな感じかな...。まだ奏空とあって二日目だし。
またの機会にでも今度は昇さんについて説明するから、楽しみにしててね!
AM 9:20
朝ご飯が完成し、三人で食べてる状況だ。
そんな中、奏空が喋り出した。
「ヨウくん... 今日は朝ごはんいいのかな?」
「まぁ、アイツのことだから大丈夫だと思うが? なぁ、悠。」
「…あ、ああ。」
そんなワケで此処でもまた分からない人が...。
どんだけ俺を苦しめるつもりなんだ...!? この状況...
代わりたい人とかっている? 俺なら完璧に代わってもいいぜ?
あ、でも奏空だけは持ち帰っていいですか? え、ダメ?
「ヨウくん... みんなと食べたらもっと楽しいのになぁ。」
「まぁ、アイツの好きだしな...
でも、稼いでもらってるから、許してやってくれ、奏空。」
「うん、お兄ちゃんがそこまで言うのなら... 分かったよ。」
稼いでるのか...?
俺なんて学生NEETだから、許して、奏空っ。
そんなワケで新キャラに期待に胸を膨らませながら、俺は朝ご飯を食べる。
…ってより、この家にまだ人なんて居たワケなのね...。
AM 9:42
朝ご飯を終え、俺は自分の部屋に行く。
そーいえば、自分の部屋も把握出来てな... ってより、来て二日目なんだし...。
俺の部屋とされているこの部屋...。 いたって普通の部屋である。
まぁ、特徴的な物は... ないのかな... 探すのも面倒だし。そんな理由で断念。
そして、リビングへ、俺は戻る。 今の時間、意味なかったんじゃないのか?
AM 10:42
奏空は今日はお出かけらしい。
さっき、色々と指示されて、出かけてしまった...。
なんだろ... 俺もついて行きたかったんだが...。
いや、今日は男がダメな勢いのお出かけらしいんだろうなぁ...。
等々思いつく。 …ってより、今日は一人で、お留守番なのかな?
と、昇さんが居た。 なんでだろ... 教師って土曜日って休みでいいのか?
「悠、お前は暇か?」
昇さんは俺に話しかけてきた。
そうそう、昇さんの年齢は24歳。教師の年齢って高校生と近い方がいいよね。
「…暇です。 かなり暇です。 昇さん。」
なんだろ... 暇なのは分かってるんだが、何か罠があるのかと思う。
そうそう、出会って二日目なのに、S的なオーラが見えてしまう...。
あぁ、俺ってそんな能力ってあったのか? と、思いつつ。
「あぁ、すまん、聞いただけだ。 許せ。」
「あ、はあ...。」
えええええ!?
と、そんな中またも昇さんに話しかけられる。
「そうだ、悠。 奏空のことが好きなのか?」
俺は急に顔が真っ赤になり、話し返す。
「あ、いあいあ! べ、別にそんなワケ...!!」
なんだ... やっぱりS的なオーラが見えるぞ!?
「ふふっ。 まぁ、様子を見させてもらうな。
…少し、学校へ行って来る。 何か仕事を思い出してな...。」
そう言って、昇さんは、外に出かけた。
そんなワケで、俺は留守番... 今は一人だ。
一人って面白いんだけど、暇なのがなぁ...。 ってより、どーしよ。
すると... ガタン!! と、大きな音が上の部屋から聞こえた。
俺はビクッ! と、飛び上がり... 着地。
あれ、今って俺一人しかいないはずなのに...!?
あれ... 幽霊さんですか? …いやいや、そんなハズ...。
すると、今度は大きな声で叫び声的なのが聞こえた...。
「あー! ヤベェ、サーバーがヤベェ!!」
…人が居る!? まさか、朝の話のヨウって人か!?
そんなワケで俺は恐る恐る... 階段を上がり、音と声がした部屋へ。
と、思ったらそこは壁。 …普通の壁でした。
だが、続けて声が聞こえる。
「んぁ! ヤベェ、サーバーに誰がウイルスなんてぶち込みやがったんだょぅ!!
今はウイルス駆除だが... 後で逆探知で、うひひ!!」
どうも、PCと会話している人らしい。 …いや、独り言か?
俺は壁をノックしてみた。 コンコン。
「んあ、どなたですん!? まさか... 奏空ちゃん!?
うぉー! 奏空ちゃんからオレの部屋に来てもらえるなんて... 最高だぜっ!!」
と、壁が横にスクロールする感じで壁が開く。
ヨウという人が抱きつき的な感じで突撃した来た。 …俺はとっさに回避。
ヨウという人が頭から床にダイブする。 しかし、起きあがり喋り出す。
「ふひ...☆ これも愛なのか! スゲェ、スゲェよ、奏空ちゃ...ん?」
「…えーと、ヨウさん?」
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
そんなワケで...
酷い具合の登場パターンですが、こーいうキャラなんです。 新キャラ。
突如現れた、新キャラ! そして、明かされる真実とは...!?