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黒薔薇の聖騎士 ー光より来りて闇を抱くー  作者: 霞灯里
第1章 黒薔薇の咲く丘

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第14話 闇の王はほくそ笑む

ここは遠く遠く離れた禁忌の地。滅びの古都。

永久の黒雲が空を覆い、瘴気が風のようにささやく禁忌の大地。


その中心にそびえる王城——玉座にて。

長き封印を破りし魔王リリスは、ゆるりと紅玉の双眸を瞬かせた。


静寂が、世界そのものが息を呑んだように揺らぐ。

血のように赤い瞳が覇者の威光を帯び、漆黒のドレスが闇風に揺れる。

黒翼が羽ばたいたその瞬間、大気が震えた。


「…………フッ」


玉座に身を沈めた魔王。

その笑みは、かつて厄災をまき散らした存在と疑いようもないもの。


「クククッ……ククククク……」


重厚な天井を仰ぎ、笑いは不気味な余韻を引きずる。


 

「フフフフッ………!アーーハッハッハッ!!」



ぱあぁん!!



「何してるんですかぁ!?」

「あッ!」


乾いた破裂音とともに、魔王リリスの頭が横へ吹っ飛んだ。

手を振り下ろしたのは、メイド服に身を包んだベルリッタである。

魔王は玉座の上を滑り、そのままゴロンッと床に落ちた。


「ステラくんの大事な式で何してるんですか、リリス様ァ!」

「だっ……だからこそイタズラしたいんですうぅ!」

「バカなんですね!?」


魔王オーラどころか尊厳は一秒で霧散した。


ベルリッタは手際よく魔王を引っ張り起こす。その目はわずかに楽しげだ。

封印から一緒に目覚めたこのメイドは、唯一無二のリリスの友人でもあった。

この主従の呼吸は妙に合っている。


玉座の間の奥には、黒い刃のような魔力で縁取られた、

巨大な四角形が宙に沢山浮かんでいた。


空間が歪み、そこには遠い異国の光景が映し出されている。 

——それはステラが鑑定式で、黒薔薇を握りしめ涙目で震えている姿だ。


「だってぇ……、だってぇ……」


リリスはその豊満な躰をくねんとくねらせながら、その姿に夢中である。

頬を赤らめ息も荒い。


「普段やられてる分!お返ししたいじゃない!」


くわっ、と紅玉の瞳を見開く。


「見て!あの口をぱくぱくさせるお顔!」

「くりくりとした大きな瞳!」

「小鹿のように震える膝!なんて可愛いの!?」

「なんという尊さ!?あぁ、これよ……これこれ……!」

「いや涙目ですからね?この場はシャレにならんでしょ!」


そう言いながらも、ベルリッタの声は上ずって笑いを堪えていた。

厄介なことにこの主従、イタズラ大好きで構成されているのである!


リリスはその魅惑の唇をぺろりと舐める。

 

「あぁ…ステラくぅん……尊いわぁ」

「千二百歳処女。拗らせないでくださぁい」

「……っ!?なんてこと言うの、このクソメイド!!」 

この物語を読んで頂き有難うございます。

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