まだ捨ててないはずだから
例えば
ここにいる僕は
なにを
あきらめたから
ここに立てているのでしょう?
夢とか希望とか
届かなかったもの
差し出してまで
選んだ道
あきらめてまで
手を伸ばしたものには
まだ触れられもしない
時間ばかりが過ぎ
影は霞む
あの頃の僕
思いだせる?
自分に問いかける
きっと苦笑いすら
浮かべてくれず
蔑んだ目で
睨まれるんだろうって
分かる
失ったもの
得たもの
比べても
意味なんてないのに
意味のないこと
繰り返しては
傷口を抉ってばかりいたら
塞がるはずなんてないよ
優しい人になりたかった
でも優しくいるためには
強さが必要だと知って
ただの優柔不断だと
目を逸らしたところで
思い知らされて
たくさんの大切を
失いながら
たった一つ
選んだ
選ぶことしかできなかった
この道で
一体
なにがしたかったのか
一体
なにをしたいのか
まだ
思い出せる
見つけ出せる
まだ捨ててない
そのはずだから