第83話 復活
味噌を解禁してから、朝飯からいきなりの味噌攻勢である。
味噌出汁に肉、キャベツ、人参、玉葱、青菜、モヤシ、リーキ、豆腐を入れた鍋。
鍋を食べ終えるとうどん投入である。
うむうっ、これは旨いのである。
「私、お昼も帰って来るからっ!仲間外れにして除け者にしたら怒るからねっ!」
なーんて事を家宰様は仰る。
その昼飯はすき焼きである。
思えば遠かったなぁ。足掛け16年だぁ。
ミノタウロス肉、焼き豆腐、麩、玉葱、青菜、キノコ、リーキ。
魔法で消毒した生卵で頂きます。
「嘘っ、生卵とお肉ってこんなに合うのっ?これ美味しいよっ!」
感動の家宰様だったよ。
でも、それだけじゃあ済まなかった。
「はて?この不思議な匂いは一体なんでしょうか・・・」
無限の胃袋ホーリイさんが乱入して来やがったい。
「ああ、お肉と生卵の美味しい事ですね。焼き豆腐とお麩とも誠に良く合います・・・」
いやもう一気に食い荒らす食い荒らす。
ミーナがドンドン食材を追加するもんだ。
昼から大変なことになったよ。
〆は細くしたきしめん風で。
夜は?
テリヤキチキン。
テリヤキハンバーグ。
ぶりの照り焼き。
ウナギのかば焼きパエリア丼。
もう徹底的に走ったね!
麦だけのパエリアが辛い所か。
翌朝はベーコンエッグを醤油で食った。
ああ、涙が出そうだった。
嫁達から怪訝な顔をされちまったい。
昼は寄せ鍋。
ポン酢醤油ならぬライム醤油で鍋を食いたかったの!
取り寄せしていた海魚にタラが無かったんで鱸と鯛、海老、大王蟹、焼き豆腐、菜っ葉。
幸せだったなあ。
何か心に溜まっていたヘドロが洗い流されて行くようだ。
夜はおでん。
こんにゃくやしらたきは無いけれど、そこそこ具材は出来るようになっていたしね。
油揚げに卵を入れた巾着も用意したぞ。
俺って本当に幸せだ・・・。
んで、幸せついでにアイスクリームを作ってみた。
魔法で冷やして貰うんだけれどさ。
バニラビーンズは判らなかったけれど、蜂蜜味でも十分だったね。
小倉アイス、苺アイス、檸檬アイスは作れた。
これはこれで良いじゃないかなって納得しておいた。
魔法使いの嫁達はアイスに鼻息荒くなっていたぞ。
それとクラネの兄弟にやらせているハンバーガーショップで、数量限定の照り焼きバーガーと味噌カツバーガーを始めさせた。
なんとなくやる事をやった気がしたんで狩りに行くことにしたよ。
狩りの道中、ハンバーガー、コロッケバーガー。
人参ステック、ズッキーニステックをマヨネーズで頂いて。
炭酸飲料でそれを流し込む。
デザートにアイスと来た。
なんとも緊張感に欠ける旅になったもんだ。
それでも河馬さん、象さんを狩取って帰還の途へ。
でも、帰る道すがら見た気がするようなのがオークに追い回されていた。
誰だっけと思い出せないでいたら、ミキがマリー・ニルソン、カーリー・プライズ、トーリ・クガワ、マコ・チクキだと指摘して来た。
そう言えば弱っちい娘騎士がいたっけね。
何で弱っちいのがウロウロしているんだろうねえ。止めとけばいいのに。
あれ、でもト―リとマコって売っちまったよな。なんで冒険者やってんだろう。
暫く見ていたら「見ていないで助けてくれっ」と言い出したんで、まあ助けたけどさ。
4人まとめて娼館送りかねぇ。
街に戻って冒険者ギルドに話を通して、4人の身柄を預かって。
どうせマリーとカーリーの実家なんてカネ払わんだろうから娼館行き決定だね。
トーリとマコは買主を聞いて、連絡したらもう飽きちゃったからイラネと。
マリー、カーリー、マコは男を知らないそうだ。マコを買い取ったのはおば様だったしね。おば様の玩具にされていても、男の相手はされていなかったそうだ。
そこで手垢が付いているトーリは娼館送りにして、マリー、カーリー、マコは奴隷男の世話要員にでもすることにした。
男奴隷に対して女奴隷2人じゃっちょっとキツイ感じだったからね。
追加で奴隷を買うならコイツ等でもいいじゃんね。
奴隷商に行ってトーリは売り払って、残りの3人には隷属させてから商人ギルドで俺の奴隷として登録。
屋敷に帰ったらマリーとカーリーは早々に男奴隷衆に引き渡し。コイツ等とは相性が悪いというのか、お互いに良い感情を持てないというのか。
ちょっと抱く気に成れなかったんだよ。
マコは以前ウチの徒弟をやっていた石材商の娘スノーにホレられていたんだよな。
元気にやっているんだか知らんけど嫁いで行ったスノー。
そんなマコはちょっと味見してから奴隷に渡そうかなってね。
「隷属紋に命じる、大人しくしていろ。女に玩具にされるより男の方が良いって教えてやるぜっ!」
「ボクは男なんてっ!男なんてっ!」
ああ、コイツはソッチの人だったんだ。
「へへっ、もうお前は俺の奴隷だからな。これから男を楽しませんのがお前の仕事だぁ」
気分的にはすっかり悪徳代官や悪徳商人になったつもりでさ。
「嫌です、そんなの、そんなのっ!」
嫌がる娘を押さえつけてさ。隷属紋が効いてロクに抵抗なんて出来ないけれど。
割と貧相なプロポーションしてやがったな。
勝気そうな顔しているけれど、貧相な肉体をそらもう指先と舌先でだ。
反応が良いのはおば様にしっかり開発されちまっているからなのか。
満更悪くもないな。体の相性という面では良い方だろう。
ひとしきり満足したら後はバーサーカーモード突入。
おば様と違った若い男の欲情って奴を十分に理解してもらわないとねえ。
ガンガンやったら早々にグッタリしてしまってさ。
グッタリされてもこっちは元気なモンだ。
前も後ろもキッチリ開拓しておこうじゃねえのよ。
翌朝、隣にいたマコが一瞬変死体に見えたよ、生きていたけどね。
目覚めたマコは「ボク、ボク・・・」って言いだしてガン泣きしやがった。
まあ、この先はオッサン連中にお任せだね。
んで、そのオッサン達はと言えば「女ってのは男3人を同時に相手出来ますから」ってホクホク顔してやんのよ。
男を知らない娘騎士がいきなり3人掛かりで襲われちゃったのかよ。
ご愁傷様なこっちゃね。
死んだ魚の目をしていたけれど、同情なんて湧かなかった。
正直どうでもいいや。
この新参3人は十代のピチピチだからメイドコスさせた。ノースリーブにマイクロミニ、編みサンダルというユニフォームを作って着させることにした。
オッサン連中は「流石、大将良い趣味してやすっ!」と大ウケ。
ただし、意外な所からクレーム。研修生の男子からだった。この連中は童貞ばかり。
婚資を貯める都合で男の結婚は遅めの時代背景。娼館に行くカネを惜しんで蓄財に励むのが一般的なのである。
そんな連中にとって、些か生足が刺激的らしいのである。
俺が狩りに行く時はオッサン奴隷も半数になる。その時にはオコボレをやろうじゃないかということにした。童貞の研修生男子は大喜びである。「お、お、俺頑張ってポージョン作りますからっ」とテンション上がること上がる事。でも、研修生のポージョンの上りは俺には一切入らない仕組みなんだよな。
当初は家主である俺の奴隷がどんな格好をしていても無視していた女子研修生。
男子研修生が休みにアレコレ話すのを聞いて「不潔ですっ!」と怒って俺に抗議してきた。処女集団はそんなもんかね。「男というのはどうしてもそういう物だから。無理に抑え込むとその欲望の捌け口が君達に向かってしまうかもしれない。そうした事件を防止する為にも必要な事なんだよ。奴隷女で発散させておけば問題ないからね。そこは君達の為だから」いい加減な事を言って説得しちゃったりね。
でも、春先というのは新人冒険者がデビューする時期でもある。
冒険者予備校生が15歳になって冒険者として登録出来る時期でもある訳だ。
大人しく北門周辺で弱いモンスターを相手にしていればいいのだけれど。
頑張って西門から森林地帯に入ってしまう奴らもいる。
俺なんかは水場を目指す時は一目散に移動する。
獲物を得て帰る時には割とノンビリだ。
そうしたノンビリの時だと他の冒険者と遭遇したりもする。ウチのクランの連中であることもある。知らん冒険者であることもある。
本日はトロールに殴られて、ぶん投げられてボロボロになっているのが6人。
このトロールは俺達に気が付いて、こっちに向かって来たんでこれ幸いと首チョン。帰り道の駄賃になったね。
んで、ボロボロになっていた冒険者。
幸に殴られて、投げられただけだったから欠損はない。
女4人に男2人という組み合わせだった。女の1人は魔法使いのローブを纏った金髪エルフだ。
こりゃ手元に置いておかなきゃとルネとミキに治癒魔法かけさせた。
腹が抉れるように凹んでいたエルフは忽ちに回復。あら、スゲー美少女!!
ターシャ・イシュという15歳の新人冒険者で水と風の属性を持つ魔法使いだそうだ。水魔法なら尚更手元に置いておかなきゃね。
他のメンバーの助けてくれって言うのだけれどさ。
娘の人はやっぱり15歳で、ミコネ・ジフ、キユ・リモー、カーネ・ハマという騎士家の娘。
男の2人は17歳のEランカーで新人の娘にいい所を見せようとして、口先三寸で森へと連れ込んだらしい。ここはEランカーで生き延びられる場所でも無いだろうけれどな。
最初から下心でもあったのかもしれない。
コイツ等は中級ポージョン飲ませて取り敢えず歩ける程度に回復させる。
全員の冒険者証と取り上げておいて撤退だ。
ターシャというエルフ娘は東の領主の研修生候補だったそうだ。研修生選抜試験中に実家が強盗に襲われてしまって、慌てて実家に戻る必要が生じたことで候補生脱落。
しかも、実家に戻ったら家族全員皆殺しだったという不運。
そこで冒険者となってこの街に来たそうだ。
でも、そのお陰で俺の側室入りなら運が良かったのかもね?
騎士の娘達も相当な美少女でミコネなんかは冒険者ギルドでも有名だったそうだ。
このミコネは騎士の娘と言っても冒険者稼業をやらないとダメな程度の経済事情の実家で娼館に売られそうだったことで夜逃げしたという経緯。
キユとカーネも親が主探しの浪人暮らしで、娘を食わせられずに冒険者をやらせたそうだ。美少女なのに娼館おくりにされなかったのはせめてもの親の情けかな。
男の方は自意識過剰で口先の割には実力の方がサッパリという典型だった。
普通に死なせとけば良かったくらい。
例のキッチリと整備した中継拠点に到着した所で娘達に確認したのよ。
純潔ならウチの使用人。男を知っているなら娼館送りって。
「この俗物がっ!」
「冒険者なら規定の救助代がある筈ですっつ!」
「そんな無謀な要求何てっ」
「私は純潔です。ポージョン工房で働かせてくださいっ!憧れでしたっ!」
ターシャは自分が誰に助けられたのかを知っていたらしい。
その場でターシャには誓約魔法で俺に縛られて頂いた。ルネは「水属性の子じゃ置いておいても仕方がないね」、ミキは「旦那様のお考えに従います」と素直なモンだった。
他の3人娘は「ターシャ、何を言い出すんだ!」と騒いだけれど「この方は有名な暴君蜥蜴キラーです、ポージョン工房を運営して研修生を受け入れて指導していらっしゃる方でもあります。一介の冒険者などではありません」なーんてターシャに言われて黙ってしまったよ。
再度、純潔じゃ無ければ娼館送りと言われて異口同音に純潔だと認めたよ。
もう、オッサン連中のテンションたらねえな。若い女の玩具が増えた訳だし。
街に帰って冒険者ギルドで話をして。男二人もカネ無さそうだから奴隷商行き確定。「俺達は狩りで貢献できる!それでカネを稼ぐからっ」なーんて言いだしていたけれどEランカーじゃイラネってもんだ。
それから奴隷商に行って男は売り払って、騎士娘達には隷属紋を入れさせて。
商人ギルドに行って領主税簿にターシャは徒弟、3人は奴隷として記載。
更に服屋に行ってターシャとルネ、ミキにお買い物。
宝飾品店に行ってアレコレ買い込んで。
それから帰宅。
ケイと嫁達を集めて新たなメンツを紹介して。
ターシャは嫁達の方の工房で働いて貰う。
残りの3人は雑用係兼男奴隷の世話係。
今回はミコネ、キユ、カーネの3人はキッチリと初物は頂いておいた。
正直、綺麗な娘達だったんだよ。
それでも嫁にしなかったのはちょっと嫁が増えすぎるから!
当番で回り持ちするのが無理な程なハーレムは作りませんからっ!
綺麗なんで相当に惜しいのだけれど、後はオッサン奴隷連中にくれてやった。
そうとうに癪に障る感じ。
オッサン連中は大盛り上がりだったけどな。
でも、珍しくクランの男連中がモノ申しに来たんだよ。
実は最近ちょっと有名だったらしい。
美少女としてギルド内じゃ男連中で噂話をされていたって。
要するに「娼館でも滅多にいないような上玉なんだ、カネなら払うから・・・」ってご相談だったよ。
俺が狩りに行く時には男の奴隷は半分連れて行く。そのタイミングなら交代制でって事にしてだ。新参3人組はウチの戦闘奴隷とクランの男冒険者の夜伽要員って事になった。
どうやって順番を決めるのかと言えば、ギャンブル狂に言わせると古式に則ってサイコロの出目だった。
ハブられた研修生は恨めしそうな顔していたけれど、ソコはソコとしてボーイッシュで有難味が無い元娘騎士に相手をして貰っていればいい話よ。
ミコネ、キユ、カーネの3人は萌えメイドコスがやたらとハマるんだよなぁ。ちょっと早まったかなと後悔も少し。
でも、まあ100%エルフのターシャ、それも金髪。お胸はEくらいという少女はしっかり独占しておいた。
どうやら俺は根本的にエルフスキーらしい。
そりゃもう隅々までしっかりと、ねっとりと可愛がったさ。
エルフの長い耳はどうやらやたらと繊細だったよ。耳だけでも果てちゃうのな。
俺もいい加減だと思うのはちゃんと優しくする相手には優しくしてあげる事。
無理なんてさせずにそりゃもう優しくね。
東の領主から派遣されて来た研修生達は彼女を見てびっくりしていた。
試験の途中で帰った娘がここにいるのだから違和感しかないだろう。
しかも、俺の愛人と同じく金の宝飾品を身に付けてだ。
いきなり俺の愛人に納まったと言われて、さらに仰天!
これで彼女は将来安泰の身の上だから、研修生には羨ましい限りだろう。
正規の研修生はやがてそれぞれの領地に戻って、扱き使われることだろうから。なんせその為の研修なんだもの。
そんなターシャはポージョン作りだけは完全に初心者だった。
レベル的にも低く、それなりに修行しないとダメみたいだ。研修生の選抜試験を最後までやっても落ちていたかもね。
もっとも慌てる必要なんて全くない訳で、1年くらいはじっくりやって貰うさ。
なーんも問題ないさ。