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最強のステータスプレート使い  作者: ほい
誰にも言ってなかったけど
7/20

7. それは十分に理解したんだが

「この町中で、それも私に向かって剣を抜くとは何事だァッ!」

「……いや違う。違うんだ」


完全に敵視されている。



「何が違うと言う! この剣が何よりの証拠であろうが!」


……そっ、そうだ。

まずは諍いの種を仕舞おう。



「【ステータス・クローズ】」

「……剣が消えただと?」


ふいに姿を消した剣に女騎士も驚いている。



「ふん、しかし私は確かに見たぞ。市中での戦力の誇示はご法度、抜刀など言うに及ばぬ」

「それは俺も分かってるけど――――

「ほぅ。それを承知で剣を抜いたという事は……決闘か? 貴様、この私とやり合おうと言うのか?!」

「だから違う。間違いなんだって――――

「良かろう! 少々変わったその剣で私を楽しませろ!」


俺の言う事をまるで聞いてねえな、此奴。



「聞けよ。決闘しねえんだっつの」

「二言は許さぬ! さあ決闘だ!」

「俺は一言も『やる』と言ってねえ!」

「行動を以って口上だ!」

「はぁ!? 何だよその暴論!」

「何だ、私が怖くなったか貴様?」

「だからそういう問題じゃねぇって!」

「まあそれも不思議ではない。自慢ではないが、私のステータスはATK(物理攻)DEF(物理防)も100超えだからな」

「はぁっ……」

「なんならMND(魔法防)も100を超えているぞ。INT(魔法攻)は流石に2桁だがな」


なんつーエリートだよ。

DEFもMNDも3桁って……どうやったら此奴を殺せるんだ。



「疑うのなら見せてやってもいいぞ、私のステータスプレートを!」

「別に疑っちゃいねえよ」

「そうか。なら早速決闘だな!」

「なんでそうなる!」

「決闘を申し込んだのは貴様であろうが!」

「あれは単なるミスなんだって!」

「知らぬ!」

「知っとけ!」

「知らぬ!」

「知っとけ――――






「アンタ達うるさいんだよ! こっち来な!」

「「ぐぅッ?!」」


突然背後から襟首を掴まれる。

首が締まる。



「入口でベチャクチャ騒がない! 他のハンター様方の邪魔なんだよ!」

「うっ、ぅぅっ……」

「ヒュゥッ、ヒュゥッ……」


襟首をがっしり掴まれたまま2人揃ってコミュニティの床を引き摺られる。

この声は……おばちゃん!?



「喧嘩するなら中でおやり! 返事はッ!」

「はっ……はひっ…………」

「うぁっ……」


分かった。それは十分に理解したんだが……。

首が締まって、息が……出来な――――






こうして俺は、女騎士もろともおばちゃんに連行される途上で気を失った。

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