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最強のステータスプレート使い  作者: ほい
誰にも言ってなかったけど
12/20

12. どうしてもってんなら

「なっ、何なのだその剣は!? ……魔法か? 魔法を使ったのだな!?」

「いや」


そんな事無えよ。

ちゃんと剣で斬ったわ。



「しかし有り得ぬ! 岩をケーキの如く斬り分けるなど――――

「出来んだよ」

「何故だ!」

「ああ。教えてやるよ」



……剣の斬れ味とは、刃の『硬さ』と『薄さ』で決まる。

硬い材料で、かつ薄く鋭く作られた刃ほど斬れ味が良い。


そして、ステータスプレートは厚さが無くて破壊不能。

そこは人類皆共通、この世の原理的に決まっている。




「つまり、俺の剣は硬くて鋭いステータスプレート製。だから斬れ味最強。だから岩塊もすぱっと斬れた。以上。文句は?」

「むっ……」


悔しそうに唇を噛む決闘バカ。

だが、待ってとも嫌だとも言わないので良しとしよう。




「そんじゃあおばちゃん、俺帰るわ」

「ううん、手間取らせちゃってごめんね。また明日」


……あぁー。やっと解放されたよ。


なんだか今日はもう疲れたな。

さっさと食糧やら日用品やらを買い込んで帰ろう。











「……待てッ!」

「何だよ全く」


もうしつこいんだよ。

早く行かせてくれ。



「決闘の話はもう終わったんだぞ」

「ああ、分かっている。だから……今度は私が貴様に決闘を申し込む!」


……ほぅ。

少しは学習したようだな。



「だから貴様! 私の決闘を受けろ――――

「本日の俺との決闘は受付終了しました」

「何だと!?」


まあ、今まで一度も決闘受付をした事は無えけど。



「……ならば明日! 明日の正午に――――

「お客様、残念ながら今日が最終日でして」

「ふざけるな!」

「そもそも、何でお前は俺との決闘に拘んだよ。理由は?」

「…………なっ」


んー、聞こえないぞー?



「……なっ、なんか私が負けたみたいで……悔しいから」

「何だよそれ」


そっちの理由の方がふざけてんだろ。




ハァ……しかし困った。

この決闘バカ、振り払うのに相当苦労しそうだ。

下手したら家までついて来られかねない。


如何すべきか……。



「……ふむ。どうしてもってんなら、条件付きで受けてやらんでもない」

「本当か!?」

「ああ」

「良し! 何でも言え! 忽ち完遂して貴様との決闘を掴んでやる!」

「ほう」


言ったな。



「そんじゃ、この岩をお前の剣で真っ二つに斬ってみな」

「なっ!?」


俺が既に半分にした岩だ。大きさも半分、簡単だろ?



「それとも辞めるか? 剣にとって岩石は天敵だもんな?」

「い……いや分かった。決闘の為だ、受けて立と――――

「10秒で」

「10秒!? …………ええい! もうやってやる!!」

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