ホントの自分
朝起きて大学に行きぼんやりと授業を受け家に帰る日々を送っている。正直言って僕には楽しむことさえ困難だ。大学や地元にも友達はいるし仲もいい、だけど心の中は黄昏ている。彼自身、[ホントの自分]を見失っていた。自分自身、何故生きているのかさえ分からなくなり自暴自棄となっていた。何となく過ごしていく日々に恐怖を感じ毎日泣いていた。自分らしさを求めてはいるが周囲の目線、プレッシャーに押しつぶされ探せずにいた。
そんなある日ある音楽を耳にした。その曲は人にはそれぞれ個性があるから我慢しなくてもいいという内容だった。まるで今の自分に向けられた曲だった。これを聞いた日は一日中泣いた。我慢して自分のために生きていない日々とお別れを告げた。人生は生きる意味を探す旅なんだと何回も自分にいい聞かせた。泣きたいときに泣いて、笑いたいときに笑うそれが当たり前だ。それを我慢してみんなに合わせ自分を伝えない日々はもうお別れだ。
次の日から周りからみて何も変わっていないように見えるが彼自身は大きな一歩を踏み出せた。