表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブレイブフォン ~勇者の電話帳~  作者: はちわれ猫
第二章 激闘っ!、ブレイブバトルっ!
17/17

ブレイブフォン 第16話

ミル・シェーヌ「…行くわよ!」


 カウントが終わり各々の携帯から戦闘開始の合図が流れるともに、ブレイブメンバーであるミルとシェーヌは互いに相手の陣営に向かって突っ込んでいった。ジェイスはどうやらサポートに徹するようで、得意の炎の魔法でミルの足を止め、シェーヌに攻撃する隙を作ろうとしていた。ブブはと言うと何をすればいいのか分からずただ突っ立っていた…。


 ジェイス「シェーヌ、俺が魔法で牽制を仕掛けてそいつの動きを止める。その隙にお前は得意のレイピアの突きでそいつを突き刺しちまえ!」

 ブブ「えーっと…、僕は何をしよう。…そうだ!。ミルゥ〜、負けるな〜、頑張れ〜」


 戦闘の経験がなく何もすることがないブブは取敢えずミルに応援の言葉を掛けた。だがそんなことをしている内にジェイスの周りには魔力の高まりにより二つの大きな火の玉ができていた。そしてジェイスはその二つの火の玉左右に弧を描くようにしてミルに向かって打ち放った。


 ジェイス「ふんっ、火の基本的な魔法のファイヤーボールだ。基礎魔法と言っても直撃すればかなりのダメージだ。気をこちらにそらすしかあるまい…」


 シェーヌを避けて弧を描くようにミルに向かっているジェイスのファイヤーボールだったが、火の基礎魔法という割りにはかなり高火力のようで、普通の術者が作り出す火の玉とは段違いの大きさだった。当然直撃すればそれで戦闘不能になるほどの威力で、さらに前方からはシェーヌがレイピアを構えてミルに突っ込んで着ていた。ファイヤーボールを避けようとすればシェーヌ対して隙を作ってしまい、シェーヌに対処しようとすれば二つのファイヤーボールの直撃を受けてしまう。だがいきなり絶体絶命に追い込まれたように思われたミルだったがその表情にはかすかな笑みが浮かんでいた。


 シェーヌ「なに笑ってるのかしら…。さあ、私のレイピアに突き刺されるか…、ジェイスのファイヤーボールに焼かれるか…、好きなほうを選びなさい。どちらにせよあなたはこれで終わりよ!」


 ジェイスのファイヤーボールがミル直撃する瞬間に合わせてシェーヌはスピード上げ、レイピアを前面に突きたてながらミルへと突っ込んで行った。だがファイヤーボールが直撃する寸前、ミルのスピードも急激に上がり、ジェイスのファイヤボールを間一髪で避けてミルもシェーヌへと突っ込んで行った。


 ジェイス「何っ!」


 ミルのスピードの上昇はシェーヌの比ではなく、ジェイスの予想を遥かに上回るスピードだっためジェイスはファイヤーボールを外してしまった。そしてその外れたファイヤーボールがミルが通り過ぎたと同時にぶつかり合い、その衝撃でミルのスピードを更に加速させたのであった。


 ミル「うおぉぉぉぉぉぉっ!」

 シェーヌ「ふんっ、小賢しいことしてくれるじゃない。けど…、だったら私のレイピアに突き刺されてしまいなさい」


 ファイヤーボールが外れたためミルとシェーヌの一騎打ちとなった。一見剣を持っているシェーヌの方が有利に思えるが、格闘家というのはその鍛え上げた拳自体が武器といえるので、五分の勝負といえるだろう。むしろ魔闘家の拳に込められた魔法の力によってミルの方が有利といえるのだった。


 シェーヌ「レイピア相手に拳一つで突っ込んでくるなんて流石魔闘家といったところね。でも…、これで終わりよ!」


 シェーヌのレイピアの切先がミルへと迫る。だがミルはそれに恐れることなくシェーヌに向かっていった。そしてシェーヌのレイピアがミルの体をを貫こうとしたその瞬間、ミルは急に足を止め体を右に傾け間一髪シェーヌのレイピアをかわした。その時シェーヌの鋭い突きの風圧がミルの頬を切り裂き多少の血がでた。だがそれはかすり傷のようなものでミルはそのまま突きを外したことにより、その勢いのままミルの左側を通り抜けようとしているシェーヌの右手を掴んだ。


 シェーヌ「なっ!」

 ミル「………」


 シェーヌの腕を掴むと、ミルは自分の突っ込んできた勢いを殺すために右足を軸に体を左回りに回転し始めた。当然腕を掴まれているシェーヌは回転に巻き込まれてミルに投げ飛ばされるかのように体が宙に舞っていた。そのまま手を離され円盤投げのように遠くへ投げ飛ばされるかとシェーヌは思ったが、意外にも手はそのまま離されず、ミルと一緒に一回転して元の向きへと戻っていった。だが二人の突っ込んできた勢いはミルの受け流しにより完全になくなっていて、ブブのジェイスの間の中央で向かいあった状態で止まっていた。ミルはシェーヌの腕をまだ掴んだままで、攻撃をかわされ完全にカウンターを食らうと感じていたシェーヌは未だに何も反撃を受けていないことに戸惑っていた。


 シェーヌ「ど、どういうつもり…。今完全に私のカウンターを入れるチャンスだったじゃない…。それなのに一回転して折角カウンターの威力を高めるチャンスを無駄にして…、意味のない膠着状態を作ってどうするつもり…」

 ミル「…こういうつもりよ。少し痺れちゃうけど我慢してね…」

 シェーヌ「それってどういう…ぐぅっ!。きゃあぁぁぁぁぁーっ!」

 ジェイス「シェ、シェーヌ!一体どうしたんだ!」


 腕をつかまれたまま中央で膠着状態となっていたシェーヌが、急に体を仰け反らせて大声で悲鳴を上げ出した。目は完全に瞳孔を開いたようになっていて相当の激痛が走っているようだった。


 シェーヌ「か、体が痺れ…、い、いや痺れを通り越して凄く痛いぃ…。助けて…」

 ジェイス「くっ!、シェーヌ、今助けに行くぞ」

 ブブ「ど、どうなってるの…」


 どうやらかなり高圧な電流が体を流れているようで、その激痛に耐えられず悲鳴を上げ続けるシェーヌを見て、ジェイスは見てはおれず危険を承知で助けようとミル達に向かい突っ込んで行った。だがそれを見たミルはまた少し口を歪ませてニヤつくと、シェーヌの腕を掴んでいた右手を離し、何やら右足に力を蓄え始め足技を放つ構えを取った。腕を放されたシェーヌだがまだ体の激痛は止まらず悲鳴を上げていた。ミルの行動を見て当然危険を感じたジェイスだったがシェーヌを放っては置けずそのままシェーヌの元へ駆けつけようとしていた。


 シェーヌ「ジェ、ジェイス…、来ちゃ駄目ぇ!」

 ジェイス「…!」

 ミル「もう、遅いわ…」


 シェーヌの言葉にジェイスは思わず立ち止まったが、その瞬間ミルが少しジャンプして後ろに下がり、そのまま左足を軸にし溜めていた右足で足技を放とうとしていた。その右足の着いている地面…、いや、地面とミルの右足の間から何やら物凄い量の水が吹き出ようとしていた。そして今にも水が吹き出てくるとゆう瞬間、ミルは少し空中へと飛び上がり、そのまま凄い勢いで2回転して回し蹴りを放った。驚くべきことにそのミル右足起動に合わせて先ほどの地面の辺りから水が激流となって渦巻いていた。


 ジェイス「な、何だ!」

 シェーヌ「………」


 そのミルの回し蹴りの起動に合わせて渦巻いてる激流が、ジェイス達にはまるで水が龍の姿をして襲ってくるように見えた。

更に周りの景色は大波が荒れ狂う大海のような幻影に取り込まれていた。シェーヌに至っては驚愕と電流による激痛のためもはや黙り込むことしかできなかった。


 ミル「これで終わりよ…!。必殺…、激流龍蹴撃!」

挿絵(By みてみん)


 恐怖に動くことのできないシェーヌに向かって、ミルの回し蹴りはヒットする直前に前蹴りのように変化し、その右足はシェーヌの腹部に激流のような体を渦巻かせている水龍の頭とともに直撃した。


 シェーヌ「ぐふっ…!」


 そして水龍はそのままミルの右足を離れ、シェーヌ、そしてジェイスを飲み込み、凄い勢いで宿屋の玄関の扉の方へと突っ込んで行った。


 “ズドォォォーーン”


 水龍は宿屋の扉を突っ切り、そのまま宿屋ごと飲み込んでしまうかの様な勢いで、シェーヌ達を宿屋の奥の壁へと突っ込ませていった。流石に宿屋を飲み込むほどの威力はなかったのか、ジェイス達を壁へとぶつけたあと水龍は消えてしまった。だがジェイス達には更に追撃のように先ほどシェーヌを苦しめていた電流がジェイスにも渡り、今度は二人で悲鳴を上げ続けることになった。


 シェーヌ「きゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 ジェイス「ぐあぁぁぁぁぁぁぁっ!」


 今のはミルの拳法の型の一つで、。まずは電撃手、スタンハンドともいう技で手のひらから相手の体に電流を流し、その電流の痺れと激痛で相手の動きを止め、そこに水の魔力の篭った大技である激流龍蹴撃を叩き込み、更に雷の魔力に水の魔力を反応させ、追撃の電撃を発生させたのである。この型には他に氷の魔力で相手を凍らせ、そこに土の魔力の篭った技で相手を砕いたり、先ほどとは逆に大きな水の泡に相手を閉じ込めた後、そこに向かって雷の魔法を叩き込むようなものがる。

 これがミルの最も得意とする型で、まず相手の動きを特定の魔力を使って封じ、そこにその魔力と反応、または反発しあう魔力を叩き込むことによって技の威力を上げたり、追撃ダメージを発生させる、二連魔狭拳という型である。ミルが我流で編み出し、自ら名前をつけたためブレイブナンバーのカテゴリーにも登録されていない型である。二連魔狭という名は二つの属性にはさまれ倒れていく相手を見て思いついた名前だろう。


 ミル「ふぅ〜…、ざっとこんなもんね」

 ブブ「す、凄いよミル…。こんなに強かったなんて…、それに凄く格好良かったよ」


 ミルの凄まじい技の連続を見てブブは喜びながら近寄っていった。だがミルのブブを迎える表情はまだ戦闘中のように険しい顔をしていた。


 ミル「ちょっと、そんなこと言って油断してないでさっさとブレイブフォンで相手のHPを確認してよ!」

 ブブ「HP…?」

 ミル「そうよ…。こういった公式ばったバトル…、特にブレイブ協会が行っている正式なバトルは大体選手の能力をデーター化して、そのステータスをコンピュータに入力して行うの。で、その本人の能力を元にデーター化されたHPのゲージが0になったら大抵の場合戦闘不能とみなされて戦闘から退場させられたり、敗北になったりするの。私が今まで出てきた大会や、ブレイブナンバーの試験がそうだったから、このバトルもブレイブフォンに相手のHPゲージぐらいは出てるだろうから、早く見てちょうだい…」

 ブブ「う、うん…。あっ、本当だ!。いつの間にか僕やミル、そして相手の二人のデーターが全て見れるようになってる…。うん?、でもおかしいな…、僕やミルのデーターはHP以外に色々表示されてるのに、ジェイス達のはHPしか表示されてない。それも緑のゲージがあるだけで正確な数値は表示されてないよ」


 この世界の公式で行われてる大会や試験などで行う戦闘は、戦闘に参加する者達の能力を一度データ化して、そのデーターを利用して行われる。今ミルが言ったように相手の体力などを基準にHPのデーターを設定し、そのHPを使って戦闘の勝敗を決めたり、その他の能力、力の値を表すSTRや、素早さの値を表すAGI、総合的な攻撃能力を現すATKなど、様々なデータ化された値を基準にして大会や試験の参加基準にしたりする。値の測定はブレイブウェーブを利用したスキャナーで行われ、そのスキャンを通れば自動的に測定してくれる。ブレイブフォンに至っては自動で周囲の者全てのデータを測定して、必要となる情報のみ所有者が閲覧できるようだ。今回の戦闘でもブブのブレイブフォンは相手のHPしか表示しておらず、それもバー状になっていて正確な数値を書いていなかった。


 ミル「馬鹿ね…。相手のデーターが全て分かっちゃったらバトルのバランスがむちゃくちゃになっちゃうでしょ…。そういうのは大体戦闘の勝敗に関わるHPしか表示されてないの。で、あいつらのHPゲージは今どれくらいになってるの」

 ブブ「えーっとねぇ…、あっ、シェーヌさんのHPゲージはもうあとわずかみたいで、ゲージの色が真っ赤になって瀕死って横に書いてある。ジェイスのゲージはまだ半分ちょっと残ってるよ…」

 ミル「そう…、やっぱりあいつはタダじゃいかないみたいね…。でもあの女はもう流石に戦えないでしょ。ほっといても勝手に戦闘不能になるんじゃない」


 ミルはブブにジェイス達の残りのHPのゲージを聞いて、自分達の勝利をほぼ確信した。ジェイスのHPが割りと残っていることには驚いていたが、シェーヌが戦闘不能になり手負いのジェイスのみが相手ならばほぼ楽勝だろうと考えていた。だがそんなミルの考えを覆すようなことを次の瞬間ブブは口にするのだった…。


 ブブ「…んんっ!。ちょっと待ってミル…、なんだかあのシェーヌって人のゲージがどんどん増えていってるんだけど…、なんかもうゲージの色が赤から黄色になってるし」

 ミル「な、なんですってぇ〜!」

 ブブ「あっ、ゲージが黄色になったと思ったらあっという間に緑になっちゃった。てかもう満タンまで回復しちゃってるみたい…。それになんかゲージの横に三本ぐらいの上矢印マークがついてるんだけど…」

 ミル「なっ!。それってまさか…。ちょっ、ちょっと私にも見せなさい」


 ブブの話を聞いてミルは慌ててブブのブレイブフォンを覗き込んだ。するとそこにはブブの言うとおり半分より少し多いぐらいのジェイスのHPゲージと、満タンにまで回復した上にゲージの横に赤い上を向いた三本の矢印のマークがついているシェーヌのHPゲージがあった。


 ミル「本当だ、ゲージが満タンになってる…。し、しかも、この矢印ってステータス大上昇のマークじゃない!。いったい何の能力が上がってるって言うの!。ちょっと詳細が見たいからその矢印のとこタッチしてみて」

 ブブ「う、うん…。分かったよ…」

 ミル「…な、何これ!、STR、DEX、VIT、AGI、MND、MAG…、ほとんどの基礎ステータスに大上昇のマークがついてるじゃない…。一体どうなってんの!」


 ブブがシェーヌの横にある矢印を押すと、上昇中の基礎ステータスの詳細画面が出てきたのだが、INT、D−RES以外の全ての基礎ステータスの横に大上昇中の表示を示すマークがついていた。この表示が何を意味しているかというと、特定のステータスが味方から補助魔法を受けたり、何か特殊なアイテムを使用したりして本人のコンディションや病気、怪我など以外の要因で上昇したり下降したりしていることを表している。つまりシェーヌの今の能力はINTとD−RES以外の全ての基礎能力が大きく上昇していることになるのだが、そんな補助魔法など聞いたことがなく、なにかアイテムがあったとしても一つ数千万以上の値が張ることは間違いないので、このステータス画面を見てミルはかなり驚いていたようだ。


 ブブ「…よく分かんないけどなんかあのシェーヌって人、体力が回復した上に物凄くパワーアップしてるってこと?」

 ミル「え、ええ…、でもこんなことできる補助魔法聞いたことないし…、アイテムならあるかもしれないけど相当レアな物の

はず……はっ!。ブブ!、後ろに下がって!」

 ブブ「へっ?」


 シェーヌのステータス上昇の謎を考えていたミルだったが、急に何か反応し、ブブを背中に庇い壊れた宿屋の扉の方を見て腕を前に上げ防御の姿勢を取った。すると宿屋なから凄まじい風がミル達に向かって吹き込んできた。


 ミル「ぐぅっ!。な、なに、この突風は…。風が刃みたいに鋭くて私達を襲ってくる。風の魔法…、いや、魔力は感じないからまさか物理的にこんな風を起こしているっていうの」


 ミルは急に吹き荒れた突風を防ぎきり、風を受けた腕が少し傷ついたが、すぐに風の吹いてきた宿の扉の方を見て警戒を強めた。すると壊れた扉の奥からシェーヌと思われる人影が歩いてきた。


 シェーヌ「あれだけの突風を引き起こせるようになんて…、ジェイスに感謝しないとね。さあっ、今度はもう少し強くいくわよ」

 ブブ「あ、あれがシェーヌ…、なんだかさっきと雰囲気が違う…」


 扉から出てきたのはやはりシェーヌで、なにやら体から薄い青色のようなオーラを放っており、その雰囲気はさっきまでとは別人だった。そして手にしたレイピアを下から斜め上に振り上げると、先程より強い風が再びミル達に襲いかかった。


 ミル「なっ!」

 ブブ「う、うわっ!」


 別人のようなオーラを放っているシェーヌを見て戸惑っていたミルは、今度は不意をつかれたのか風を受けきることはできずブブ共々吹き飛ばされてしまった。


 ミル「きゃあっ!」

 シェーヌ「あら…、少し強く振りすぎたかしら」

 ミル「な、なんなの…。一体どうやってこんなにステータスを上昇させたって言うの。大剣ならともかくまさかレイピアでここまでの風圧を引き起こせるなんて」

 ジェイス「ふっ、随分戸惑ってるようだな…。まっ、これで俺達の勝利は決まったようなものだな」

 ブブ「…ジェイス!。一体何したんだよ…。こんなのずるいじゃないか!」


 シェーヌの後ろから今度はジェイスが出てきた。どうやらまだ先程のダメージが残っているようで、右手でお腹を押さえながら、左手を壊れたど扉の淵にあて、少しもたれかかるようにして体を支えていた。


 ミル「ちょっとあんたっ!。これは一体どういうことよ…。まさか何か違法なアイテムを使ったんじゃないでしょうね」

 ジェイス「まさか、もしそうならとっくにブレイブフォンに検知されて俺達の敗北になっているはずさ」


 この世界には自身の能力を爆発的に増大させるかわりに全身麻痺や40度以上の発熱などの副作用を引き起こす違法とされているアイテムもあった。だがそれらを使用した場合ブレイブフォンならば即座に検出できるため、シェーヌのパワーアップは違法なものではないようだった。


 ミル「だったら一体これはどうやったのよ!。こんなに能力を上昇させられるアイテムなんてそう簡単に手に入るわけないし、補助魔法だったらどんな達人でもこれだけ多くのカテゴリーのステータスを上げようと思ったら中上昇が限界よ!」

 ジェイス「ふんっ…、まぁそこまで疑われるのも癪だし教えといてやるか…。実はさっきシェーヌにアイテール霊山山の霊水を飲ませたんだよ」

 ミル「なっ!、アイテール霊水を飲ませたですって…!。そんなの一体どうやて手に入れたって言うのよ」

 ブブ「…?、でもミル、アイテール霊山の水ならさっき立ち寄った休息所で川から引いてきてたみたいだよ。僕もいっぱい飲んだし…、でもその後寝ちゃったからパワーアップしてたかどうかは分からないなぁ〜」

 ミル「あのね…、あんたが飲んだのはただのおいしい水…。この辺りの町なら至るところのお店に売ってるし、給水所にもアイテール霊山の下降の辺りから多く引かれてる。大体私達の町のお店にも目立つところに置いてあったでしょうが。あいつが言ってるのは霊水よ、れ・い・す・い」


 ジェイスが口に出したアイテール霊水とは、アイテール山の頂上付近でのみ取れる超レアな霊水のことである。天然水とは違い、地下から取れるわけではなく、アイテール山からは何本かの川が流れているのだが、その頂上付近の上流の方は滝になっていて小さな滝壺があるのだが、その滝壺から取れる水をアイテール霊水と呼んでいる。アイテール霊山の生息する魔物の危険度は通常の地域の比ではなく、今までその霊水を取りにいって無事帰ってきたものは10人もいないと言われている…。しかも滝壺からアイテール霊水を汲むには通常の方法ではなくブレイブウェーブを利用した特殊な機械が必要になるである。その機械はブレイブフォンと同等と言えるほどの技術で作られていて、所有している者は極わずかである。そのためアイテール霊山と聞いたミルはかなり驚いていたのだ。


 ミル「なるほど…、それでパワーアップした原因は分かったけど…。できたらどうやってそんな凄い霊水を手に入れたか教えてもらいたいものね…」

 ジェイス「いいだろう…、話してやるよ」


 ジェイスは勝利を確信して油断していたのか、それとも何か策あったのか分からないが、ミルにアイテール霊水を手に入れたときのことを話し出した。


 ミル「…?。やけに素直じゃない…。まぁいいわ、話してみて」

 ジェイス「…実はこの水はライオネル・ボーンから貰ったんだ」

 ミル「ラ、ライオネル・ボーンですってぇ〜…」


 ジェイスにアイテール霊水を渡したライオネル・ボーンとは一体何者なのか。ジェイスはその時のこと詳細に話し出した…。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ