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クロスレンジガンナー  作者: 黒猫の宵風
3/4

とりあえずお礼をされる

ちなみに「魔銃」は「まがん」と読みます。


 ゴブリンサージェントを倒した時に頭の中でなったファンファーレ。おそらくレベルが上がったのだと思いステータスを確認する。


 シノブ・アオキ Lv.7 人間

 HP

 670/670

 MP

 670/670

 SP

 100/100

 筋力

 170

 体力

 142

 敏捷

 142

 魔力

 170

 スキル

 魔銃▼

 ホークアイLv.1

 加護

 創造神の加護


 結構上がっている気がするけどこれが普通なのがよくわかんないな。あと新しくスキル覚えてるな。名前を見ても良くわからないから説明を読んでみるか。


 ホークアイLv.1

 周囲の様子を俯瞰して見ることができる。

 範囲はスキルレベルに依存する。


 ん?俯瞰?どういう意味だ?使ってみないと効果がわからないがどうやって使えばいいんだ?とりあえず口に出せばいいのか?


「ホークアイ」


 すると頭の中に自分を中心とした半径10m位の範囲を上から見た映像が映る。


「うわ、この映像と目で見てるもので頭が混乱するなぁ・・・」


 ただ両方使えると便利そうなのでなれるように訓練するしかない。

 あとスキルは口で言わなくても思うだけでONとOFFが切り替えらることがわかった。


「魔銃の方はどうだろう」


 と魔銃スキルも確認する。


 魔銃▲

 バレット

 消費SP5

 通常の魔弾を撃つ

 頭部に当たると威力が上がる


 マジックボムLv.1

 消費MP10

 当たると破裂する弾を撃つ

 威力はスキルレベルに依存する



 新しく覚えたマジックボムを試すべく銃を顕現し地面に向かって撃つ。弾速はバレットよりは遅い。元の世界の俺でも見てからなんとか避けることができそうだ。それが地面に当たるとバンッと破裂音がし地面に半径10㎝位の穴を作る。威力は高そうだが当てるのは難しそうだ。まぁ俺なら近くで撃つし、それに今はまだバレットで十分だから問題はないかな。


「お〜い!無事か〜⁉︎」


 スキルが確認し終わったところで、先程の馬車が戻って来る。


「さっきは済まなかった。それとありがとう。まさかこんな所でゴブリンの集団に出くわすとは思わなんだ。っと、申し遅れた儂はボルドという。しがない商人だ。あんたは?」

「シノブっていう名前だ。あまり土地勘がないんだかここはどこなんだ?」

「あんたどっから来たんだ?ここはアリウス帝国とカークス王国の国境付近だよ」


 両方とも聞いたことがない国だ。まぁ異世界に来たから当然なんだが。

 そう考えているとボルドは何かを思いついたように馬車の方に歩いていく。


「もしよかったら先程助けてもらった礼をしたい。まぁ儂にできるのは、商品を一つあんたにあげるくらいしかできないがな」

「良いのか?」

「良いも悪いも命を助けてもらったんだ。逆にそれくらいしかできなくてすまんね」


 そういって馬車の扉を開け中から商品を出してくる。出てきたのは何人かの男女だ。みんな一様にみすぼらしい格好をしている。

 それを見て首を傾げていると、ボルドが説明してくれた。


「儂は奴隷商人でね。一人好きな奴隷をあげよう。何か気に入ったのはあるかね?儂のオススメは左から二番目のだな」


 この世界には奴隷がいるのか⁉︎驚きながらもボルドに言われた女性を見る。今は薄汚れており、髪に艶もなくボサボサだが体を洗ってまともな服を着させれば美人になりそうだ。

 そう考えていたが、そこで後ろの馬車の中にまだ人がいることに気付く。よく見るとまだ子どものようだ。


「ボルドさん、あの後ろの子は?」

「あぁ、あれか?あれは売れ残りだよ。王国側ならよかったんだけどな、帝国側に来てしまったからもう処分するしかない」

「どういうことだ⁉︎」

「ん?なんだよ知ってるだろ帝国は人間至上主義の国だ。だから獣人はたとえ奴隷だろうが絶対に売れない。そうなると生かしておくだけで金がかかるから、処分するんだ」


 さも当たり前の様にそんなことを言ってくる。だが、これがこの世界では普通なのだろう。ボルドさんにとってこの子は「人」ではなく「商品」なのだ。だから売れなくなった商品は処分する、それがこの世界の常識。だから・・・


「じゃあ、その子は俺がもらうよ」

「こっちとしては別に良いんだが、本当に良いのか?」

「あぁ、その子が欲しい」

「わかった。こっちとしては処分の手間が省けるから助かるしな。おい!お前!こっちに来い!」


 ボルドさんに呼ばれ馬車からその子が降りてくる。呼ばれた理由がわからないのかビクビクしながらボルドさんと俺を交互に見ている。


「お前名前は?」

「・・・ヨイテ」


 こうしてこれからの旅の新しい仲間が加わった。


「そうか、良い名前だな」

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