睡魔
三題噺もどき―ななじゅうに。
お題:椅子・机・ペン
人が蠢く小さな部屋。
同い年の、少年少女が、切磋琢磨(笑)している、教室。
椅子にぐったりと背を預け、大きく伸びをする。
(あ〜疲れた〜)
授業終了後。
各生徒が次々と席を立つ中、1人机に突っ伏す。
(ねむ……)
ここ最近、就寝時間が遅いためか、日中眠気に襲われる。
まぁ、就寝時間が遅いのは自業自得なので、誰も責めようがない。
授業中は、眠らないようにしているのだが…。
終わってしまうと、緊張が途切れるのか、とたんに眠気に攫われる。
休憩時間は、10分程度しか無い。
そんな数分では、大した休憩にならないし、寝ようもないのだが。
「……」
うとうとし始め、重いまぶたが落ちてくる。
その瞬間、意識は手を離れ、微睡みの中へと引きずり込まれた。
:
ガシャン―!!
「!?」
手が触れたのか、筆箱が机から落下する音で目が覚める。
いそいそと、ペンを集めていき、椅子に座り、前を向く。
(授業、始まってたんだ……)
教卓では、先生が何やらダラダラと話していた。
(と言うか…)
後10分程度で、授業が終わるところだった。