第3話 私はなぜこんなものを書こうと思ったか
あるときに思ったのです。世の中には「株で儲けられる可能性が高いタイプ・性格の人」と「株で損する可能性が高いタイプ・性格の人」がいると。
そしてこれは受験偏差値の良し悪しとは全く関係がないと。
そこで、株で儲けられる人・儲けられない人の判別法書いてみようと思ったのです。
これを読んで「自分は儲けられないタイプ」と感じたなら、株やFXには参戦しないことをお勧めします。損すると分かっていて金をかけることはないと思います。
ただし、ビットコインで大幅高の流れに乗ってビギナーズラックで大儲けとかは普通にありますので、運試しをしたい方は挑戦してみてください。
また、株にしろFXにしろ、デイトレードは直感が物を言う世界のような気がしますので、短期トレード・超短期トレードについては私の判別法は参考にならないかもしれません。
このコラムでは、儲けられる人と儲けられない人の見分け方を紹介します。「こうやったら儲かる」等の話は一切ありません。そういった話を期待している人はブラウザバックされることをお勧めします。
株等で儲けられる儲けられないには、東大合格とか医学部に合格したとか、受験偏差値は一切関係ありませんので、そうした受験偏差値自慢の人はガッカリすると思います。
なお、儲けられる側のタイプと診断されたからと言っても、やれば必ず儲かるという物ではありません。証券会社やファンドなどのプロでも毎年毎年、市場の平均以上に儲けるのは難しいのです。
これから書く話はあくまで個人の考えということをご承知おきください。
株やFXでは初心者のほとんどが損をして株やFXから撤退しています。それは証券会社等の資料からも伺えます。
ではなぜ初心者のほとんどが損をするのか、それはもともと投資に向いていない人が沢山参加するのが原因だと思います。
何故そう思ったかと言いますと、1980年代の不動産バブルの頃に「宅地建物取引主任者試験」を受けたときの印象が強烈だったからです。
「宅地建物取引主任者試験」は簡単な比較的簡単な試験なのですが、なぜか当時は合格率が13%程度しかありませんでした。こんな簡単な試験なのになぜ合格率がこんなに低いのか、問題集を解いている時は疑問だったのですが、試験会場に行ってその疑問が氷解しました。
試験会場は、金のネックレスやブレスレットさらにはギラギラした指輪を付けたりした、詐欺師や的屋と見間違うような人であふれていたのです。
そうした人の正体は「街の悪徳不動産屋のオーナーや従業員」です。
当時の街の不動産屋の中には、顧客を騙し、法の網をくぐって如何に儲けるかにしか興味のない人達が結構いたので、こうした人は試験の回答で、いつもやっている所に丸をしてしまい、すると当然不正解で、だからいつまで経っても合格しない受験者が大量にたまっていたのです。
彼らを見て、合格率が13%程度という事に、ものすごく納得した事を今でも憶えています。
さて戻りまして「FXを始めて一年未満の人の8割くらいが損をする」とFX業者自身が言っている事実から見て行きます。
紹介するのは、FXを扱っている会社の外国為替本部長M氏の発言です。
M氏は2021年1月20日の「Gビジネス」というサイトでこう言っています。「2016年の当社データでは、1年間を通じて利益を出せているのは全体のおよそ6割。一方で、FXを始めた一年未満の方は8割くらいの割合で損失が出ている」
M氏はこのコラムで「2016年の当社データ」を使っていますが、2021年1月20日のコラムでなぜ「2016年の当社データ」という古いものを使うのか、それはこの年の顧客の勝率がいちばん良かったからだと思います。
この年は年初1ドル120円台で始まって6月には98円を付けて、年末には118円まで戻すという振れ幅の大きな年でしたので、うまく乗れた人(うまく乗れたお金持ちの投資家)が多かったのかもしれません。
個人投資家の勝率に比べると、お金を持っている機関投資家やヘッジファンド等のプロの方が勝率は高いのが一般的だと思います。なにしろ彼らは多くの情報やツールを駆使でき、何百億円何千億円もかけたと思われる優秀なAIも使っているのです。ですから、零細個人投資家の勝率は6割よりも低いでしょう。
いずれにしろ、M氏の会社の顧客のうち初心者の勝率は、高かった年でも2割です。ですから、はじめから勝てない8割の人が参戦していなければ、取引開始1年未満の個人投資家の勝率は40~50%、取引開始2年目以降の個人投資家で50%前後になると思います。
ですから「株で損する可能性が高いタイプ・性格の人」「株で儲けられる可能性が高いタイプ・性格の人」の判別法は役に立つかなと思っています。
次回の投稿では、株やFXで儲けられない人の特徴を書きます。この特徴に当てはまらなければ株やFXで儲けられる可能性が高いのではないでしょうか。