ここはどこだ?
僕は今真っ暗闇の中にいる。
酷く狭い。息苦しい。
何だ? 身動きが取れない。
首を動かすのがやっとだ。
どうやら寝た状態のようだ。
どうしてこんなところにいるんだ?
思い出せない。何も覚えていない。
おや? これは? 何だ?
顔のすぐ上に何かがある。
この大きさは・・・?
まさか・・・? まさか、まさか?
もしかして、僕は死んでいたのか?
それで、すでに棺桶の中?
まずい。それはまずいぞ。
僕は生きているんだ! 死んでない!
このままだと、火葬場で焼死体だ。冗談じゃない!
何とか僕が生きている事を外に伝えないと。
でも両手も少し動かせるだけで、何もできない。
どうしよう? どうしよう? どうしよう?
うん? 何となく暑いぞ。
いや、熱いのか? って、火? 炎?
おいおい、もう火葬場?
どうしよう!? 焼死体はごめんだ。
大声を出してみよう。
「誰かーッ! 僕は生きてますよォッ!!」
その時、ガクンと棺桶が動き、ざわざわと人の声が聞こえた。
ギギ・・・。
顔の上の蓋が開いた。
眩しい。
何故か強い日差しを感じた。たくさんの人影が見える。
どういう事だ?
目の前には、担任の先生の怖い顔があった。
「このバカヤロウ、処分するロッカーに隠れて授業サボりやがって!」