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掌編集。

紅の逢瀬に銀の煌(きらめき)

作者: ぷちミント

今日はよくあるいい夜だ。べに見下ろす怪しい闇。

今はとってもいい季節じきだ。木の葉の色もあかに染まる。

うん。これはすっごくいい気配。

今にも姿を見せそうなのに

そこにいるのに顔を見せない。

 

ぼくらの出会いはいつもそう。

夜も夜中の深夜の逢瀬。

夜這い趣味の君の気配は

いつでもぼくをピリピリさせる。

そうして、ぼくは人目をさけて

君が来るよに誘いをかける。

 

ひらり、舞い散る木の葉の音と

共に紅月こうづき銀がひらめく。

ヒリヒリするよな刹那の後に

ぼくも答えて閃かせる銀。

 

刹那刹那に煌めく火花

ぼくと君との声無き会話

須臾しゅゆたがえばお互いに

視界と命をあかく変えうる。

 

今宵は優雅にワルツのリズム

三つ打っては一つおやすみ

観客は空のくれないまなこ

それでも二人は銀刃の夜踏会ブレイドダンス

 

ぼくと君とはこの銀色刃を打つと

一番互いが理解しあえる

互いに声を交わす逢瀬は

ターゲットゆえに許されないから。

 

今はただただべにのシズクを

抱く肉体ワインボトルだけれど

言葉を交わすことができたら

刃の音とはなにか違った

素敵な世界が広がるだろうか

互いの雇い主オーダー血の海どぶに入れたら

聞けるだろうか君の声

 

銀の声響くくれないの夜に

君に贈るは撤退かえりの一太刀

 

一人残ったぼくの瞳は

べにまなこを見上げて誓う

愛しき君の声を求めて

次の逢瀬は手を打とう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 何とも軽快なリズムが心に響きました。 暗殺者とターゲットの殺し合いの場面のはずなのにまるで優雅なワルツを踊っているような書き方がとても面白かったです。 [一言] 『ブレイドダンス』が何と…
[一言] プロの手練れ同士ということであれば、顔もしっかり隠しているのでしょうか。見えていても、目元だけ。そして互いに声を聞いたこともなく、武器と攻撃の重みだけで会話をしている……これはエロいですね!…
[一言] ロックバンドの歌詞のようですね。 切ないバラード調にもドコドコと激しいドラムにも合いそうなテンポの良い詩(うた)でした。
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