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「拠点 タヌキの恩返し」

今回は初の拠点です。内容はリクエストにあったものを参考にしています

煩悩寺の和尚から教えてもらった近道を通って瑠陳へと向かう一刀達一行


(その後ろを麗羽達がついてきているのを一刀達は知らない)


そして一行が旅をしていると


朱里「はぁはぁ… 」


雛里「すいません。少し疲れてしまいました。休ませてください 」


一刀「確かに少し急ぎすぎたな、ちょっと休憩にしよう 」


スッ!


一旦休むことにした一刀達


すると


ガササッ!


翠「何の音だ? 」


茂みの中から何かが近づいてくる!


伽留「山賊でも潜んでいるの!? 」


そしてしばらくして現れたのは…


バッ!


子狸「クゥ〜ン… 」


一匹の子狸だった。


璃々「タヌキさんだ♪ 」


紫苑「こんなところでタヌキが一匹でいるなんて親とはぐれたのかしら? 」


焔耶「ちょうどよい!捕まえてタヌキ汁にしてやる! 」


スッ!


子狸に向けて鈍砕骨を構える焔耶


すると


一刀「ちょっと待った! 」


一刀が焔耶を止めようとする。


焔耶「どけっ!今夜の晩飯に… 」


一刀「このタヌキは怪我してるんだよ! 」


スッ!


一刀はタヌキの手をみんなに見せると


タヌキの手にはおそらく罠にかかったような傷痕があった。


桃香「こんなタヌキさんを食べるのはかわいそうだよ。焔耶ちゃん逃がしてあげて! 」


焔耶「桃香様がおっしゃるのなら 」


桃香に言われてタヌキを見逃す焔耶


子狸「クゥ〜ン… 」


一刀「かわいそうに、ちょっと待ってろよ! 」


ビリッ!


一刀はシャツを少し破くと


ギュッ!!


子狸の腕に縛り付ける


一刀「ちょっと気を流しておいたから少し経てば傷が治るからな 」


一刀が言うと


子狸「クゥ〜ン♪ 」


ぺろぺろっ


一刀「くすぐったいからやめろって♪ 」


子狸は一刀の唇を舐めてきた。


そしてその後


一刀「じゃあ俺達は行くからまたな! 」


タッ!


休憩が終わり子狸に別れを告げて先を行く一刀達


子狸「(じーっ…) 」


そして子狸は一刀達を見つめるのであった。


ちょうどその頃、一刀達の後ろを歩いていた麗羽達は


麗羽「晩飯お待ちなさい! 」


猪々子「メシーッ!! 」


子狐「コンッ!? 」


腹が空きすぎてたまたま見つけた子狐に襲いかかる二人


斗詩「二人ともやめてください! 」


そしてさらにその後ろを


白蓮「腹へったなぁ 」


白蓮が一人寂しく歩いていた。


しばらくして


カァーカァー


愛紗「もうすっかり夜になりましたね 」


煩悩寺の結界に手こずってしまい日が暮れて夜になってしまった。そして寝る準備をするのだが…


桃香「え〜!また野宿するの〜 」


鈴々「たまには美味しいご飯が食べたいのだ! 」


タンポポ「タンポポは暖かいお布団で眠りたいよ〜! 」


星「我は酒を所望する! 」


愛紗「わがままをいうでない! 」


わがままを言うみんなに怒鳴る愛紗


一刀「(確かにたまにはみんなと一緒にお風呂なんてのもいいなぁ〜♪) 」


みんなとお風呂に入るのを妄想してエッチな顔をする一刀


愛紗「一刀殿!今エッチな妄想していましたね! 」


一刀「い…いや別に!? 」


愛紗はエスパーか!?


とその時


翠「おいっ!あそこに明かりが見えるぞ! 」


遠くの方で明かりを見つけた。


愛紗「どうやら宿屋みたいですね 」


鈴々「わ〜い!今夜はあそこに泊まろうなのだ〜! 」


ビュンッ!!


宿屋を見つけた瞬間急いで向かう鈴々


一刀「おい待てって鈴々!? 」


ダッ!


そして一刀達も急いで後を追う


着いた先は


『温泉旅館・ポンポコ亭』


桃香「かわいい名前だね 」


一刀「名前はともかく宿泊費はどうするんだよ 」


金もないのに旅館にやって来ると冷やかしに来たと思われてしまう。


スッ!


旅館に入ってしまった鈴々を連れ戻そうと一刀が旅館に足を入れると


パンッ!


一刀「うわっ!? 」


愛紗「何事ですか!? 」


突然一刀の頭の上にあったものが割れて落ちてきた。


それは…


紫苑「紙吹雪ですわね 」


一刀「紙吹雪!?ってことは割れたのは… 」


一刀が恐る恐る上を見てみると


パカッ!


割れたのは薬玉(くすだま)であった。


すると…


ドドドォーッ!!


旅館の中から大勢の人が現れて


従業員達『おめでとうございます! 』


ガバッ!!


一刀「うわっ!? 」


一刀を胴上げした。


愛紗「一体何が起きたのだ!? 」


みんなが不思議に思うなか


女将「お客さまは来店一万人目のお客さまでございます! 」


主人「それを記念しまして本日は宿泊費タダでございます!もちろんお連れ様の宿泊費もタダでございます 」


一刀「タダ!?マジでタダなの!? 」


伽留「こんなに人数がいるのに太っ腹な旅館ね!? 」


一刀達は総勢18人だというのにタダだなんて太っ腹である。


女将「そんなことはさておき、お部屋に案内します♪ 」


主人「温泉もありますので旅の疲れを癒してください♪ 」


タンポポ「ねぇタダなら泊まっていこうよ♪ 」


星「これほど立派な旅館ならうまい酒にもありつけるかもしれぬからな 」


一刀「まぁ夜道を歩くのは怖いし、今日はここに泊まっていくか 」


というわけで旅館に泊まることになった一刀達


そして一刀達の数キロ後ろでは


麗羽「わたくし疲れましたわ!高級旅館を用意しなさい! 」


斗詩「麗羽様、こんなところに旅館なんてあるはずないじゃないですか!? 」


猪々子「これならお寺にいた方が飯も食えるし、布団で寝れるから幸せじゃないっすか。戻ります? 」


猪々子が言うと


麗羽「冗談じゃありませんわ!あの和尚ったらわたくしが掃除をサボったり、仏像を壊したくらいで蛞蝓の刑をする変態和尚なのですよ! 」


サボったり壊す麗羽が悪いと思うが


麗羽がわがままを言うと


?「お客さん、ちょっといいかい? 」


誰かに呼び掛けられ振り向いてみると


バァンッ!!


そこには一刀達が泊まっているより高級な旅館があった。


斗詩「(さっきまでこんな旅館なかったのに?) 」


番頭「お客さん、夜道は危険だからうちに泊まっていきなよ、持て成し(サービス)するからさ 」


番頭が言うと


麗羽「おーほっほっほっ!やはり日頃の行いがいいと幸せですわね。お金はこちらから好きに抜いて結構、猪々子、斗詩、行きますわよ! 」


スッ!


麗羽は番頭に財布をまるごと渡して旅館の中に入った。


斗詩「ちょっと麗羽様!? 」


猪々子「財布丸ごと渡しちゃダメですよ!? 」


スッ!


そして斗詩達も旅館に入っていった。


番頭「にひひっ♪バカな奴ほど罠にかかりやすいってか♪ 」


そして麗羽達の更に数キロ後ろでは


白蓮「はぁはぁ…北郷達はどれほど先に行ったんだよ!?夜道は危険だから今夜は野宿だな 」


白蓮が野宿するのであった。


そしてその頃、一刀達は


鈴々「げぷーっ!もう食べれないのだ♪ 」


ゴロリッ!


腹を膨らませた鈴々が横になる。


愛紗「鈴々、食べてすぐ横になると牛になるぞ! 」


鈴々を注意する愛紗


鈴々「鈴々は桃香お姉ちゃんのように太って牛にならないから大丈夫なのだ♪ 」


桃香「(ガビーンッ!!)私って牛なの!? 」


鈴々の言葉にショックを受ける桃香


すると…


ガラリッ…


女将「お客さま、温泉のご用意ができましたのでお入りください 」


女将が呼んできた。


一刀「温泉か〜♪(ニヤニヤ〜) 」


一刀がエッチな顔をすると


愛紗「一刀殿、わかってると思いますが覗いたり、後から先でも勝手に入ったり、女装して入ったら…♯ 」


ジャキンッ!!


一刀を睨みながら武器を構える愛紗


一刀「は…はい!わかっています!? 」


今まで一刀は覗きを企んだのだが全て見つかってしまい愛紗から制裁を受けまくっていた一刀であった。


焔耶「まぁ今回はみんないるからこっそり入るなんてことはできまい 」


愛紗「確かにそうだが… 」


それでも油断ができない愛紗


紫苑「ならいい手がありますわ♪ 」


その紫苑の手とは…


男湯


璃々「お風呂広いね〜♪ 」


一刀「そ…そうだね璃々ちゃん 」


璃々ちゃんも一緒に男湯に入るということだ。


女の子とはいえ璃々ちゃんが子供なため使える手である。


ちなみに璃々ちゃんには一刀が消えた瞬間叫ぶよう言われているので安心なのだ。


一刀「まぁ今夜くらいは覗きはやめておくか 」


ザバッ!


今回くらいは覗きはしないことに決めた一刀


一刀「(しかしこんな月夜の日に一人でいるのもなぁ、もっとなんかロマンチックにきれいな姉ちゃんがお酌してくれたりなんかしないかな) 」


一刀がそう思っていると


ちゃぷちゃぷんっ!


湯煙ではっきり姿が見えないが誰かが近づいてきている。


一刀「(誰だ?姿からして女のようだけどもしかして俺の妄想が叶ったのか!?) 」


そしてだんだんと湯煙が晴れていき、現れたのは…


バァーンッ!!


タオル一枚を前にかけただけの愛紗であった。


一刀「(ま…まさか、妄想とはいえ愛紗だなんて!?でも妄想なら触れられないからすぐわかるぞ!) 」


スッ!


一刀が現れた愛紗に手を伸ばすと


むにゅっ♪


一刀「(この柔らかい感触は前にどこかで…) 」


一刀が感じていると


愛紗「きゃーっ!!/// 」


ブォンッ!!


愛紗が一刀の手を弾いて


ジャキンッ!!


愛紗「か〜ず〜と〜ど〜の〜♯ 」


一刀「うわっ!?偃月刀まで構えるなんてすごい妄想だ!? 」


愛紗「妄想ではありません!!♯ 」


ブォンッ!!


愛紗は一刀に偃月刀を降り下ろす!


一刀「あぶねっ!? 」


パシッ!!


一刀は見事偃月刀を真剣白羽取りで受け止めた!


愛紗「またあなたは性懲りもなく覗きを!♯ 」


一刀「今回は愛紗の方からやって来たじゃないか!?つまりこの温泉は混浴なんだよ!? 」


一刀の言う通り、この温泉は脱衣所は別だが中は繋がっていて混浴になっているのだ。


一刀が言うと


鈴々「愛紗どうしたのだ? 」


桃香「愛紗ちゃんどうしたの? 」


ぞろぞろとタオルを巻いたみんながやって来た。


翠「げっ!?何で一刀がいるんだよ!? 」


星「どうやらここは混浴らしいな 」


朱里「はわわ!?混浴ですか!? 」


混浴なことに驚くみんな


愛紗「混浴ならば仕方がありませんね 」


スッ!


愛紗は混浴だとわかり、偃月刀を退いてくれた。


一刀「寿命が縮まったよ!? 」


伽留「まぁ普段が普段だしね♪ 」


普段の態度が大切だと思い知らされる一刀であった。


そしてそれから一夜が明けて


雛里「ホントにタダでいいんですか? 」


桔梗「確かに料理はうまかったし、酒もうまかったからタダというのはのぅ 」


女将「大丈夫ですよ 」


主人「それでは旅を続けてくださいな 」


一刀「よし!それじゃあ行くぞ! 」


スッ!


そして瑠陳へと向かう一刀達


だが最後尾を歩いていた一刀は


一刀「ありがとよタヌキさん達(ボソッ!) 」


愛紗達に聞こえないよう言った。


すると


ボンッ!


旅館が消えて従業員がタヌキに姿を変えた。


父タヌキ「あの男は知ってたようだな 」


母タヌキ「坊やを助けてくれた恩返しなのにね 」


子狸「あの兄ちゃん達がいい人達でよかったね 」


スッ!


そしてタヌキ達は姿を消した。


一方その頃、


猪々子「麗羽様、起きてくださいよ!? 」


麗羽「う…もう朝ですの? 」


斗詩「朝ですのではありませんよ!?大変です!? 」


麗羽「だから何が? 」


猪々子「朝起きたらあたいと斗詩の財布がないんですよ!? 」


斗詩「おまけに武器や金目のものまでないんです!? 」


つまり盗まれたのだ。


麗羽「な〜んですって!? 」


そして麗羽達のすぐ近くでは


番頭「フフフッ! 」


旅館の番頭が麗羽達の金目のものを抱えており


ボンッ!


狐へと姿を変えた。


子狐「やったね父ちゃん♪ 」


父狐「おうよ!せがれを食おうとした仕返しだぜ。さてせがれよ、この金品売りさばいて油揚げ買いにいこうぜ! 」


子狐「やった! 」


狐に金品を奪われてしまった麗羽達


そして白蓮は…


白蓮「ZZZ〜、北郷好きだ〜♪ 」


寝袋にくるまれて寝ぼけていたという。


次回、とうとう瑠陳に到着!

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