「一刀復活!」
一刀が川に流されてから数日後
愛紗「一刀殿ーっ!! 」
桃香「どこにいるんですかーっ? 」
愛紗達がようやく川下に降りてきた。
雛里「あれから数日経ってますけど一刀さんは大丈夫でしょうか!? 」
朱里「きっと大丈夫だよ!一刀さんあぁ見えて結構悪運強い方だしさ 」
悲しむ雛里を励ます朱里
タンポポ「意外とエッチな姿勢したらひょこっと出てきたりしてね♪ 」
焔耶「奴なら十分あり得るな!? 」
確かに一刀ならあり得る
そして川下で一刀の行方を探していると
鈴々「みんな、こっちに来るのだ! 」
鈴々が何かを見つけた。
愛紗「どうした鈴々!? 」
ダダッ!!
愛紗達が鈴々の方に行くと
鈴々「ここにお兄ちゃんの靴が落ちていたのだ! 」
パッ!
鈴々の手には一刀の靴の片方が握られていた。
美以「にゃんで兄のものだとわかるのにゃ? 」
美以が聞くと
愛紗「このような靴は一刀殿しか持っていないからな 」
一刀はこの世界に来た時、靴は学園指定のものであるためこの世界の人が同じものを作るだなんて無理なのだ。
愛紗「靴がここにあるということは…おそらく一刀殿はこの道をいったのであろう 」
タッ!
そしてみんなは愛紗の考えた推測により一刀がいそうな場所へと向かう。
すると
バンッ!
愛紗達がたどり着いた先は『美女傑村』と書かれていた。
桃香「美女傑村って何だろう? 」
焔耶「そういえば桔梗様から聞いたことがあります。なんでも男子禁制の女だけの村だそうだ 」
焔耶が言った瞬間
普通の男ならばわざわざ男子禁制のこの村に立ち寄ることはないだろうが
愛紗「一刀殿はここにいる! 」
鈴々「間違いないのだ! 」
朱里「行きましょう! 」
一刀の性格を知っているだけあって村に入ろうとするみんなであった。
美女傑村
タンポポ「うわぁーっ!?ホントに女ばかりだよね!? 」
美以「むねむねがいっぱいなのにゃ♪ 」
この村ならば男の一刀を探すくらい簡単だとみんなが思っていると
オババ「どちらさんかな? 」
スッ!
村のオババが愛紗達の方にやって来た。
鈴々「うわぁーっ!?梅干しの妖怪なのだ!? 」
愛紗「こら鈴々!すいません、この子は人を見たままいう性格なもので!? 」
フォローになっていない
オババ「どうやら旅のものらしいな、我が家に来るがよい♯ 」
オババは少しイラつきながらも愛紗達を家に案内する。
オババの家
朱里「あのぅ、ちょっと聞いていいですか? 」
オババ「なにかな? 」
朱里「この村に北郷一刀という人が来ませんでしたか? 」
さっそく一刀のことを聞いてみるが
オババ「北郷?あいにくそのような者はこの村には来てないがな 」
朱里「そうですか 」
しゅんっ
一刀がいないと知って落ち込むみんな
とその時
ガチャッ!
未来「オババ様、客人へのお茶が用意できました 」
オババ「ご苦労じゃな未来 」
未来がお茶を持ってやってきた。
未来「今日のお茶は優刀が入れてくれましたからおいしいですよ 」
未来が言うと
焔耶「ちょっと待て!優刀だなんてあきらかに男の名前ではないか!この村は古くから男子禁制ではなかったのか!? 」
焔耶が突っ込むと
オババ「確かにそうじゃが優刀は村を救ってくれた恩人なので特別に許可したのじゃ、おい優刀よ、入ってきなさい 」
オババが言うと
ガチャッ!
一刀「何か用ですかオババ様? 」
バンッ!
そこには一刀がいた。
一刀の姿を見た瞬間
鈴々「お兄ちゃん! 」
愛紗「一刀殿! 」
桃香「一刀さん! 」
ぎゅぎゅっ!
一刀に抱きつく三人
朱里「ひっく!ご無事でよかったです 」
雛里「朱里ちゃん 」
涙を流す朱里
数日ぶりの再会なのだが一刀からきた言葉は
一刀「あのぅ、皆さん誰ですか? 」
であった。
愛紗「何を言ってるのですか一刀殿!? 」
鈴々「一緒に旅をした鈴々なのだ! 」
だが一刀は
一刀「一刀?それが僕の名前なんですか? 」
愛紗達『は? 』
それからしばらくして
桃香「記録喪失!? 」
愛紗「姉上、記録ではなく記憶喪失です 」
オババ「そうなのじゃ、どこかで強い衝撃を受けたらしく自分が誰なのかもわからないのじゃよ 」
オババは愛紗達に事情を話した。
桃香「朱里ちゃん、記憶が戻る方法ってないの!? 」
朱里「薬草で記憶がないならともかく、衝撃でないなら手のうちようがありませんよ 」
さすがの朱里もお手上げであった。
愛紗「一刀殿… 」
今まで一刀と作ってきた思い出が一瞬で全て消えてしまったことに愛紗は悲しむのであった。
そんなとき
ドドドォーーッ!!
番兵「オババ様、山賊です!? 」
オババ「なんじゃと!? 」
村を山賊が襲っていた。
ダダッ!!
オババと愛紗達が村の入り口にやって来ると
頭「がーはっはっはっ!女共、また来てやったぜ! 」
前にやって来た山賊が再びやって来た。
未来「あいつは以前優刀(一刀)が追い払った賊!? 」
頭「あの時は固いガキが相手だったから負けたがこっちには用心棒がいるんだよ!先生、出てくんな! 」
山賊の頭が呼ぶと
スッ!
偽劉備「我が名は劉備玄徳、中山靖王の末裔である。頭が高い!控えろ 」
バンッ!
偽劉備が現れた。
普通ならば驚くところなのだが
桃香「あっ!あの人は前に私から宝剣を盗んだ泥棒! 」
この場には本物の劉備(桃香)がいるのであまり意味がなかった。
偽劉備「(ゲッ!?あの娘は本物の劉備!?)皆のもの、その娘は劉備の名を語る偽者だ!殺してしまえ! 」
頭「先生の名を語るだなんて悪いやつめ!野郎共、やっちまえ! 」
山賊達『うぉーっ!! 』
頭の悪い山賊は簡単に信じてしまうのだった。
偽劉備「(どうやら今回はあの恐ろしい男(一刀)はいないようだな)さぁ、この村の女は全て私達のものだ! 」
山賊達『うぉーっ!! 』
村へと進軍していく山賊達
鈴々「悪いやつは倒すのだ! 」
焔耶「腕がなるぜ! 」
村を守るため戦おうとする鈴々達だが
タンポポ「あれっ?そういえば愛紗達の姿が見えないけどどこにいるんだろう? 」
この場に愛紗、朱里、雛里、一刀の姿はなかった。
オババの家
愛紗「なに隠れてるんですか一刀殿!! 」
ぐいっ!!
一刀「関羽さん、放してください!? 」
隠れようとする一刀を引っ張る愛紗
実は村に賊が攻めてきた時、一刀は一番に逃げ出し、それを愛紗達が追いかけたのだった。
一刀「戦いなんて嫌なんですよ!巻き込まれるのは嫌ですから放してください!? 」
なんとも情けない言葉を言う一刀に対して
ぐいっ!!
愛紗は一刀の胸ぐらを掴んだ!
愛紗「何をそんな弱気になっているんですか!あなたは弱きを助け、悪をこらしめるという人だったでしょう!危険なことにも勝手に向かう勇敢な人だったはずです!今の一刀殿は一刀殿ではありません! 」
ビビシッ!
愛紗は一刀に向かって叫ぶ!
そして
愛紗「そんな弱気な気持ちは捨ててください! 」
ブォンッ!!
一刀「えっ!? 」
愛紗は一刀を投げ飛ばし
ドガチャーンッ!!☆ミ
一刀は薪の山に投げ飛ばされた。
朱里「はわわ!?愛紗さん、投げ飛ばしてどうするんですか!? 」
愛紗「はっ!?うっかり投げてしまった!? 」
雛里「大丈夫ですか一刀さん!? 」
すると
ドバッ!!
薪の山の中から一刀が出てきて
一刀「いってー!?愛紗の一撃はやはり効くな!? 」
!?
一刀のセリフに驚く愛紗達
愛紗「一刀殿、今確かに愛紗と… 」
念のため聞いてみると
一刀「真名預かったんだから当たり前だろ 」
はっきり言う一刀
どうやらさっきのショックで記憶が戻ったようだ。
しばらくして
山賊達『うぉーっ!! 』
タンポポ「あーもうっ!! 」
焔耶「相手は雑魚だが数が多すぎる!? 」
鈴々「いくら倒してもきりがないのだ!? 」
数で攻めてくる賊に苦戦する鈴々達
偽劉備「ハハハッ!勝機は我らにあり! 」
偽劉備が勝利を確信したその時!
賊「うっ!? 」
バタリッ!
一人の賊が倒れ
バタバタリッ!
次々と賊が倒れていく!
タンポポ「何が起きてるの!? 」
鈴々「この気は!? 」
そしてみんなが気が流れ出している方向を見ると
バンッ!
そこには覇気を出している一刀がいた。
一刀「みんな、待たせたな! 」
焔耶「お前!? 」
タンポポ「一刀さん! 」
鈴々「お兄ちゃん、記憶が戻ったのだ! 」
桃香「よかったです! 」
一刀復活に喜ぶ桃香達
そして驚いたのは桃香達だけではなく
偽劉備「なっ…何故あの男が!? 」
一刀を恐れていた偽劉備も驚いていた。
一刀「んっ!あいつは 」
そして一刀が偽劉備を発見すると
ビュンッ!!
偽劉備「ひっ!? 」
一刀は一瞬で偽劉備の前に現れ
一刀「どうやらお前は殴られなくちゃ気がすまないらしいな 」
ポォッ…
拳に気をためると
一刀「『俄龍光拳』! 」
ドカァッ!!☆ミ
偽劉備「ぎゃーっ!? 」
キランッ☆
一刀におもいっきり殴られた偽劉備は星になって飛んでいった。
一刀「さて、それじゃあゴミ掃除といきますか! 」
頭「ひっ!? 」
このあと、一刀達の大暴れにより賊は壊滅し、もう二度とこの村を襲わないと約束させられたのだった。
そして
一刀「どうもお世話になりました 」
美女傑村との別れがやって来た。
オババ「また来るがよい、お前さん達なら喜んで村に入れよう 」
未来「皆さんも気を付けてくださいね 」
そして桃花村に向かう一刀達だが
一刀「あれっ?そういえば美以達はどこだ? 」
愛紗「そういえばいませんね 」
ちなみに美以達はというと
美以「むねむねがいっぱいなのにゃ〜♪ 」
ミケ「楽しいのにゃ〜♪ 」
トラ「おっぱい揉み放題にゃ〜♪ 」
シャム「にゃ〜♪ 」
いまだに美女傑村にてむねむねの相手をしていたという
次回、桃花村に全員集結