「南蛮怪獣大戦」
ついに南蛮へとやって来た一刀達
南蛮大王・猛獲(美以)のペットである象のパオパオがついてきたことで美以に南蛮に来たことがしられてしまうのだった。
一刀「いたた… 」
雛里「大丈夫ですか!? 」
一刀は前回みんなを守るためとはいえ沐浴中に入ってしまったため愛紗からお仕置きをうけて気絶していたがようやく目を覚ました。
鈴々「お兄ちゃん、やっと目が覚めたのだ♪ 」
そこへ頭にパオパオを乗せた鈴々がやって来た。
一刀「何だ鈴々、その頭の象は? 」
一刀が聞くと
鈴々「お兄ちゃん何をいってるのだ?象はこんなちんちくりんじゃなくて山よりでかい怪物なのだ 」
鈴々は前回一刀が言った象に対するデタラメを信じてしまった。
あの時のいたずら心を後悔する一刀であった。
桃香「それにしても象はどこにいるんだろう? 」
一刀は今更パオパオが象だなんて言えなかった。
その時!
?「南蛮を荒らす悪い奴らめ! 」
焔耶「誰だ!? 」
突然声が聞こえてきたのでみんなが声のする方を見ると
バンッ!
美以「南蛮を荒らす奴はこの南蛮大王猛獲様がこらしめてやるのにゃ! 」
ミケ「こらしめるのにゃ! 」
トラ「こらしめにゃ! 」
シャム「にゃ〜! 」
そこには美以と子分の三人がいた。
一刀「あれが南蛮大王猛獲!? 」
一刀は三国志の知識があるので当然孔明に7回捕まり7回逃がしてもらった猛獲のことを知っていた。
だが
一刀「(今まででも武将が女の子っては驚いたけど今回はさすがにギャップがありすぎじゃないか!?) 」
一刀ですらも猛獲が猫耳幼女だなんて想像していなかった。
そして
美以「にゃにゃっ!?あれは!? 」
美以は鈴々の頭に乗っているパオパオに気づいた。
ササーッ!
美以は鈴々の前に出ると
美以「お前、美以のパオパオを返すのにゃ! 」
という美以に対して
鈴々「嫌なのだ!この小さな豚は鈴々のものなのだ! 」
※パオパオを象だと思わない鈴々は豚だと思っています。
パオパオを渡さない鈴々
美以「パオパオを返すのにゃ! 」
ぐいっ!
鈴々「嫌なのだーっ! 」
ぐいっ!
二人はパオパオを引っ張りあう
朱里「はわわ!?愛紗さん止めなくていいんですか!? 」
朱里が唯一鈴々を止められる愛紗に助けを求めるが
愛紗「はぁ、かわいいなぁ/// 」
愛紗は南蛮族のかわいさにメロメロになっていた。
美以「ふぎぎーっ! 」
鈴々「ふぎぎーっ! 」
ぐいーっ!
その間にも二人はパオパオを引っ張りあう!
そしてついに
パオパオ「パォーッ!? 」
パオパオは痛さに我慢できず泣き出した。
すると
美以「にゃっ!? 」
パッ!
美以はパオパオから手を離した。
ぐいっ!
鈴々「やったのだ〜♪これは鈴々のものなのだ♪ 」
パオパオを奪い取って喜ぶ鈴々だが
一刀「鈴々、ちょっとそれをかしてごらん 」
鈴々「にゃ?お兄ちゃんも抱きたいのかなのだ? 」
スッ!
鈴々は一刀にパオパオを渡すと
タタッ
一刀は美以の方に歩いていき
一刀「ほらっ 」
スッ!
美以「にゃっ!? 」
パオパオを美以に差し出した。
鈴々「あーっ!お兄ちゃんなんでそいつに渡すのだ!引っ張りあいで鈴々が勝ったからそいつは鈴々のものなのだ! 」
一刀の行動に文句を言う鈴々
すると一刀は
一刀「鈴々、引っ張りあいってのは奪い取った方が勝ちってわけじゃない、引っ張りあうもののことを感じて先に手を離した方が勝ちなんだよ 」
俗に言う大岡裁きである
一刀「猛獲もそれでいいだろ 」
くるっ!
そして一刀が美以の方を見ると
パッ!
いつの間にか美以達の姿が消えていた。
その頃
ミケ「だいおー、パオパオ取り戻せてよかったのにゃ♪ 」
トラ「あのお兄、いい奴なのにゃ 」
シャム「にゃ〜 」
色々という子分達に対して
美以「確かにあのお兄はいい奴かもしれにゃいけれど他の奴はわからないのにゃ!しかもあのチビ助(鈴々)は非常にムカつくのにゃ!こうなったら… 」
スッ!
美以は何やら道具を取り出すと
美以「南蛮に伝わる呪術でパオパオに悪霊をとりつかせて襲わせるのにゃ! 」
パオパオ「パオッ!? 」
ドンドコーッ!!
そして美以達は何やら怪しげな呪文を唱えまくる。
一方その頃、
タンポポ「ハァハァ…、お兄さんのこれ美味しいよ 」
タンポポが何かを口にくわえているが
ゴチンッ☆ミ
タンポポ「いた〜い!? 」
一刀「バナナ食べながらそういうセリフを言うんじゃない! 」
一刀達は辺りにあったバナナを食べていた。
愛紗「一刀殿のおかげで色々とわかりますね 」
桃香「ホントだよね。私達だけならこのばななが美味しいだなんて知らなかったし 」
焔耶「普段はバカなくせに以外と頼りになる奴だな 」
一刀「まぁ生水やバナナは普通にわかることだしね 」
普通な会話をするみんなだが
鈴々「ぶーっ!! 」
鈴々はまだ一刀が美以にパオパオをあげたことに不満のようだ。
鈴々「お兄ちゃん!何で豚をあいつに渡したのだ!♯ 」
一刀「あれは元々猛獲のものだろ、だから返したまでだ 」
鈴々「納得できないのだ! 」
愛紗「鈴々、わがままをいうでない! 」
そしてその時!
バキバキンッ!
朱里「何の音でしょう? 」
森の奥から木が倒れるような音が聞こえたかと思うと
ドカッ!!
?「バオーンッ!! 」
巨大な茶色の象の化け物が現れた。
一刀「何だよあれ!? 」
化け物に驚く一刀だが
鈴々「お兄ちゃんが言った象なのだ! 」
その化け物が一刀が言った象に近かったので鈴々は信じてしまった。
そして化け物の回りをよく見ると
美以「にゃ〜!? 」
美以達南蛮族が化け物から逃げていた。
愛紗「お前達どうしたのだ!? 」
愛紗が聞くと
美以「パ…パオパオが化け物になってしまったのにゃ!? 」
一刀「あれってさっきの象なの!? 」
さっきまでと姿が変わっているため簡単にはわからない
?「バオーンッ!! 」
桃香「あんなのどうやって止めたらいいの!? 」
焔耶「あいつを静める方法はないのか!? 」
美以「パオパオには南蛮の悪霊がとりついているからそれを取り除けば大丈夫なのにゃ! 」
一刀「それなら手はある! 」
スッ!
一刀は化け物になったパオパオの前に出ると
一刀「これでもくらえーっ! 」
ポイッ!
何かを投げつけた。
朱里「あのぅ、一刀さん何を投げたんですか? 」
朱里が聞くと
一刀「ニンニクだ!化け物にはこれが効く! 」
相手はドラキュラではない
?「バオーンッ!! 」
雛里「何だか余計怒ってますよ!? 」
しかも逆効果であった。
タンポポ「何か方法はないの!? 」
タンポポが聞くと
美以「パオパオの二本ある尻尾のうち本物を切れば元に戻るのにゃ! 」
一刀「どれどれ… 」
そしてパオパオの尻尾をよく見てみると
バンッ!
赤と青の二色の尻尾があった。
一刀「(何で導火線のように色がついてるんだよ!?) 」
タンポポ「いっそのこと両方切っちゃおうよ! 」
美以「ダメなのにゃ!間違えたら余計暴れるのにゃ! 」
とはいえ尻尾はどちらも同じため見分けがつかない
みんなが困ったその時!
鈴々「にゃにゃっ!?赤い尻尾の方に噛まれた跡があるのだ 」
鈴々が何かを発見した。
美以「たぶんそれは美以が噛んだ跡なのにゃ!? 」
一刀「しかし鈴々、よくそんな傷がわかるな!? 」
あらためて傷を見てみるが一刀でもよくわからなかった。
愛紗「対処法がわかってもどうやって近づく気です!? 」
?「バオーンッ!! 」
化け物が暴れているため迂闊には近寄れなかった。
一刀「だったら遠距離系しかないな 」
ぎゅっ!
一刀は両手で聖魔閻龍神刀を握って構えると
ブォンッ!!ブォンッ!!
そのまま回転し出した。
桃香「何する気なの!? 」
みんなが驚くなか
一刀「『俄龍勝利の飛び道具』! 」
ブォンッ!!
一刀は刀をブーメランのように回して飛ばした。
シュルルーッ!!
刀は回転しながら化け物に接近していき
ブチッ!!
青い方の尻尾を切った。
その瞬間!
シュルルーッ!!
化け物の体はどんどん小さくなっていき
パオパオ「パオッ? 」
バンッ!
元のパオパオの姿に戻った。
美以「やったのにゃ! 」
ミケ「やっぱりお兄はすごいのにゃ! 」
トラ「すごいにゃ! 」
シャム「にゃ〜 」
愛紗「一刀殿、お見事です 」
そして愛紗が一刀の方を見てみると
一刀「回転しすぎて目が回った!? 」
バタリッ!
一刀は回転のしすぎで倒れるのだった。
しばらくして
愛紗達が美以に南蛮象のへそのゴマが必要だと頼むと
美以「まぁお前達はパオパオの恩人だから特別に南蛮象のへそのゴマを分けてあげるのにゃ 」
見事へそのゴマをもらえることになったのだが
美以「だけど南蛮象のへそのゴマを悪用されないように美以達もついていくのにゃ! 」
ミケ「いくのにゃ! 」
トラ「いくにゃ! 」
シャム「にゃ〜! 」
美以達南蛮族もついていくことになった。
一刀「これで薬の材料の一つは手に入れたな 」
愛紗「伽留や星達はどうでしょうか? 」
その頃、泰山に向かった星と翠は
翠「あーもうっ!こんだけ探しているのに持久草なんて全然見つからねぇよ! 」
まだ持久草を探していた。
星「まぁまぁ、きっとまだ他のみんなも材料を集めてないだろうし焦らなくてもよいだろう 」
翠「けどよー… 」
翠が星の方を見ると
ポリポリッ
星がメンマと一緒に何かの草を食べていた。
翠「お前、何を食ってるんだ? 」
星「この草か?これはそこに生えていたのだがメンマといい相性なのだよ♪ 」
のんきに言う星だが
翠「あのな星、あたしの目が悪くなければその草って華佗に書いてもらった持久草にそっくりなんだが 」
翠が言うと
・・・・・・
しばらく互いに沈黙し
星「てへっ♪ 」
翠「てへっ♪じゃねぇだろう!♯ 」
とにかくこれで薬の材料は全てそろったのだった。
次回、一刀に危機が訪れる!