「祭の大作戦」
今回、後半を少しいじりました。
呉に着き、江東丸をもらいに来た伽留
だが帰ってきてみれば王である雪蓮と筆頭軍師の冥琳が喧嘩をしているからもう大変!!はたして呉はどうなってしまうのか!?
東屋(休憩所)
シャオ「あ〜あ、つまんない、帰ってきてみたらお姉ちゃんと冥琳が喧嘩してるんだもん! 」
祭「ほぅ、シャオ殿は二人に仲直りしてもらいたいのか? 」
祭が聞くと
シャオ「だってわざわざ袁術のところから帰ってきたんだからさ『よくやったわシャオ、ご褒美に服を買ってあげる♪』『これはシャオ様のお小遣いの値上げを考えなければなりませんな』って言ってくれるはずなのに喧嘩してたらもらえないじゃん! 」
祭「そういう魂胆かい!? 」
あきれてものも言えない祭であった。
シャオ「今は大喬、小喬の二人が押さえてるけどほっとくわけにもいかないし、頼みの綱の蓮華お姉ちゃんは伽留からもらった袋を見た途端部屋に閉じ籠っちゃったし 」
祭「ふふっ!聞けば蓮華には好きな殿方がいるそうじゃが蓮華様も女のようじゃのぅ 」
シャオ「それってきっと一刀のことよ!一刀ったらお姉ちゃんにだけ贈り物送っちゃって〜!今度会ったら噛みついてやるんだから!♯ 」
時を同じくして南蛮へと続く道
一刀「(今頃伽留のやつ、孫権(蓮華)に贈り物あげたかな?) 」
一刀がそう考えていると
タンポポ「何の話〜? 」
一刀「何って、俺が孫権さんに渡すように頼んだ服を伽留が届けたかなって… 」
一刀が声のする方を見ると
ゴゴゴッ…!!♯
そこには嫉妬に燃える愛紗と桃香がいた。
愛紗「なるほど、出掛ける前に少々手間取ったのはそういうことでしたか♯ 」
桃香「孫権さんが誰だか知らないけどムカついちゃうな〜♯ 」
一刀「あ…あのっ!?何で怒っているのか理由を… 」
愛紗・桃香『問答無用!!♯ 』
一刀「ぎゃーっ!? 」
一刀は訳もわからず愛紗と桃香にお仕置きされるのだった。
その頃、呉の国
シャオ「だからさぁ、祭も二人を止めるのに協力してよ! 」
祭「じゃがわしは… 」
シャオ「呉で一番古いんだからなんとかなるでしょ! 」
ピキッ!♯
この一言にキレた祭は
祭「誰が一番古いじゃーっ!♯ 」
ガバーッ!!
テーブルをひっくり返した。
祭「呉で一番古いのは張昭じゃ! 」
※張昭については『呉の国の騒動』と『雪蓮暗殺事件』参照
祭「それはともかく、早く二人の仲裁をせねば他国が攻めこんで来るかもしれぬからのぅ、わしは冥琳をするからシャオ殿は雪蓮を頼む! 」
シャオ「了解!伽留にも協力するよう言っとくね♪ 」
そしてその後
政務室
冥琳「まったく雪蓮ときたら!忘れるなんて最悪だ!♯ 」
冥琳が仕事をしていると
祭「冥琳、入るぞ 」
ガチャッ!
祭が部屋に入ってきた。
冥琳「祭殿、今は政務の最中です。用件なら後に… 」
祭「そう固いことを言うでない、珍しい酒を持ってきたから一緒に飲もうではないか 」
冥琳「いただきましょう 」
酒が絡むと弱い冥琳であった。
しばらくして
祭「ときに冥琳よ、雪蓮とは何故喧嘩をしたのじゃ? 」
祭が冥琳に聞くと
冥琳「ヒック!聞いてくださいよ祭殿〜 」
酒を飲んでべろんべろんになった冥琳が答える。
冥琳「…というわけで雪蓮ったらひどいんでしゅよ〜! 」
祭「なるほどのぅ 」
そして同時刻、雪蓮の部屋
雪蓮「…というわけで冥琳ったらひどいのよ〜! 」
シャオ「なるほど 」
伽留「そういうわけだったのか 」
同じ手口で雪蓮を酔わした二人が話を聞き出した。
そして祭とシャオ達が作戦を実行している頃
蓮華の部屋
蓮華「一刀が私にくれた服か、どんなものだろう? 」
スッ!
蓮華は伽留から渡された袋を開けてみる。
もし中身がエロい服ならばすぐにでも文句を言いにいこうと考えていたが
蓮華「これは!?/// 」
中には水色の服(無印にて一刀があげた服)が入っていた。
蓮華「フッ!恋をするなんて私もやはり女のようだな/// 」
それはさておき、次の日
冥琳「うっ…頭が痛い 」
雪蓮「昨日は飲み過ぎちゃったわ!? 」
二人が自室にて頭痛を感じていると
バタンッ!!
大喬「雪蓮様!? 」
小喬「冥琳様!? 」
二人の部屋に大喬と小喬が入ってきた。
二人がどうして来たのか聞くと
大喬・小喬『祭様が死にそうなんです!? 』
偶然だが同時に言う二人
それを聞いた雪蓮と冥琳は
バタンッ!!
急いで部屋を出ると祭のところに向かう
そして部屋にたどり着くと
バンッ!
そこには痩せ衰えた祭が寝込んでいた。
祭「おぉ雪蓮殿に冥琳、このわしの最期に会いに来てくれるなんてうれしいぞ 」
雪蓮「なに言ってるのよ祭! 」
冥琳「弱音を吐くだなんて祭殿らしくないです! 」
祭「そんなにまでわしのことを… 」
ぽろっ
ほろりと涙を流す祭
雪蓮「ところでさ祭 」
祭「なんじゃ? 」
雪蓮「死因書くときは老衰でいい? 」
ピキッ!♯
冥琳「祭殿ならぎっくり腰でしょう 」
ピキキッ!!♯
祭「ぎっくり腰で死ぬやつがおるかーっ!!♯…あっ!? 」
バタリッ!
散々言われた祭は起き上がって怒鳴るがすぐにまた寝転ぶ
祭「うぅ…わしの最期の頼みを聞いてくれぬか? 」
雪蓮「(十分元気じゃない)わかった聞いてあげる! 」
冥琳「(ホントに病気か?)私も同意です 」
二人が言うと
祭「ならば最後にわしのとっておきの酒をのみたい、取ってきてくれ 」
雪蓮「わかったわ祭! 」
冥琳「少々お待ちください 」
ダッ!
二人は部屋から出ていき倉へと向かう
そして
雪蓮「あった!これで間違いないわね 」
冥琳「あぁ、壺に『黄蓋専用』と書かれているから間違いない! 」
壺を手にいれた二人が倉から出ようとした時
バタンッ!!
ガチャッ!
倉の扉が閉められ、外から鍵をかけられた。
雪蓮「えっ!? 」
冥琳「どういうことだ!? 」
二人が驚いていると
祭「フッ!引っ掛かったようじゃな♪ 」
バンッ!
通風口から祭が覗いて声を出してきた。
冥琳「祭殿!? 」
雪蓮「あなた死にそうなんじゃないの!? 」
祭「わしはそう簡単には死なぬ!今までのは全て演技じゃ!二人の仲がよくなるまで倉から出さんから覚悟するがよい!ちなみに言っておくがその酒を飲んではいかんぞ、それと用を足したいなら隅の方にわしが使っていたお丸があるからそれを使うがよい 」
祭が言うと
雪蓮「あなたの使っていたお丸って!? 」
冥琳「もう50年以上も前のものでしょう! 」
二人が言うと
バタンッ!!
通風口は閉められた。
雪蓮「ちょっと祭、出してよー!? 」
冥琳「まだ仕事があるんですよ! 」
叫ぶ二人だが祭は聞いていない
倉の外
シャオ「これで仲直りできるよね♪ 」
祭「まぁ大丈夫じゃろう。伽留よ、あとは見張りを頼んだぞ! 」
伽留「了解です! 」
倉の中
雪蓮「あ〜あ、まさか祭に騙されるなんてね 」
冥琳「軍師である私がはめられるなんてなさけない!? 」
騙されたことを後悔する二人
雪蓮「こうなったらもうお酒を飲んじゃいましょうよ! 」
冥琳「雪蓮、ダメだと言われただろう!まったく、あなたはいつも酒を見れば飲むばかり、私が怒るのもそれが原因だ!♯ 」
雪蓮「それが原因って!?まさか冥琳、私が冥琳が買ってきた蜜柑のお酒を一人で全部飲んだから怒ってたの!?子供じゃないんだからお酒くらいで怒らないでよ 」
冥琳「ホントにお前は知らないらしいな、もうすぐあの日であろう 」
雪蓮「知ってるわよそのくらい、だから私は冥琳があの日が近いのに怒らないでって怒ってたのよ! 」
冥琳「ではあの時の約束を覚えているか? 」
雪蓮「約束?あぁっ!? 」
それは幼い頃、二人が親に黙ってお酒を飲んだ日
幼い雪蓮「ねぇ冥琳、十年後になったら大人になるからその時はまた二人でこのお酒を飲みましょう♪ 」
幼い冥琳「それはいいことですね♪ 」
その時飲んだのが蜜柑のお酒である。
雪蓮「すっかり忘れていたわ、ごめんね冥琳 」
冥琳「いや、私もあの日が近いのに怒ってすまなかったな 」
いい感じに仲直りする二人
倉の外
伽留「いい感じだからこれを送っちゃおっと♪ 」
スッ!
伽留は懐から香炉を取り出すと
パタパタ〜
煙を倉の中に送り込む
その煙を二人が嗅いだ瞬間
雪蓮「ねぇ冥琳、なんだか体が熱いんだけど/// 」
冥琳「奇遇だな、私もさっきから体が熱くなってきたところだ/// 」
スッ!
そして二人は互いを見つめると
雪蓮「冥琳/// 」
冥琳「雪蓮/// 」
ガバッ!
内容を書いたら18禁になってしまうことをする二人
もうわかっている人もいるだろうが伽留が使った香炉には媚薬が入っていたのだ。
それから一夜が開けて
亞莎「蓮華様、あと探していないのはこの倉だけです 」
蓮華「わかった。開けてくれ 」
亞莎「はい 」
ガチャッ!
ガララーッ!
亞莎が鍵を開けて倉の中を見てみると
バァーンッ!!
そこには裸で寝ている雪蓮と冥琳がいた。
蓮華「なっ!? 」
亞莎「はわっ!? 」
冥琳「うっ…誰だ? 」
ササッ! カチャッ!
目を覚ました冥琳が手探りで眼鏡を探してかけると
冥琳「!? 」
パリーンッ!
驚きすぎて冥琳の眼鏡が割れるのだった。
そして江東丸は無事に見つかり伽留は桃花村に戻ったという
その帰り際に
蓮華「そ…その、北郷にありがとうと言っておいてくれ/// 」
とこっそり伝言されるのだった。
次回、南蛮族あらわる