「新たなる旅立ち2」
桃香の妊娠騒動で騒いでいた一刀達
そんな中、華佗が人を連れて桃花村にやって来た。
華佗「この人はだな… 」
華佗が外套を着けた人を紹介しようとすると
スッ!
その人は外套から顔だけ出して
何進「わしは大将軍何進じゃ! 」
バンッ!
何進将軍が現れた。
その瞬間
愛紗「か…何進将軍!? 」
翠「この辺りで一番偉い人かよ!? 」
朱里「はわわ!?驚きです〜!? 」
何進「ほほう、わしの名も捨てたものでもないな 」
何進は自分の名前が桃花村のような田舎村まで広がっていることを喜ぶが
一刀「この人誰だ? 」
ズデンッ!
一刀の一言にずっこける何進
何進「お…お主、わしを知らんのか!? 」
一刀「知りません 」
キッパリいう一刀であった。
星「そういえばすっかり忘れていたが一刀殿は違う世界から来たのでしたな 」
伽留「おまけに確か会うのも話に出るのも初めてだったから知らなくても仕方がないよね 」
※偽劉備の時は一刀が寝ていたため会話を聞いていない
何進「そ…そうか、ならば知らなくても無理もないな 」
何進は一刀が自分を知らない理由を聞いて少し安心するが
タンポポ「それでも大将軍である何進の名前を知らないなんて案外広まっていないんじゃないの♪ 」
ズキンッ!
タンポポの言葉にショックを受ける何進であった。
華佗「まぁまぁ、そんなことより早く用件に入ろう。何進将軍、外套を 」
何進「わかっておるわい 」
スッ! パサッ!
少し心に傷を負いながらも何進が外套を下ろすと
全員『あっ!? 』
華佗以外の全員が驚いた。
何故ならば…
にゃ〜ん♪
何進の頭に猫耳があったからだ。
鈴々「変わった頭なのだ!? 」
一刀「何言ってるんだよ鈴々、本物なわけないだろ!つけ耳ですよね 」
ぐいっ!
一刀が何進の猫耳を引っ張ると
何進「いたたっ!?無礼者! 」
一刀「えっ!?今の感触ってまさか!? 」
一刀が驚いていると
華佗「そのまさかだ。その耳は本物なんだ 」
愛紗「一体何が起きたのですか!? 」
何進「それについてはわしから話そう 」
そして何進はことの始まりを話し始める。
何進「それは数日前のこと、宮殿で待つと張譲に呼び出されてわしが宮殿に行くとそこには張譲が不気味な兵を引き連れてわしを拘束したのじゃ!そして怪しげな薬を飲まされて気がついてみたらこのような猫耳ができていたというわけじゃ! 」
鈴々「何でそんなことするのだ? 」
一刀「鈴々にもわかるように言うと張譲って人は何進将軍が邪魔だったから始末しようと考えたんだよ 」
一刀の言う通りである。
華佗「そして宮殿から脱出して倒れていたところに俺が通りかかって一刀達に相談しようとこの村に来たのさ 」
何進「張譲の奴は前々から宮殿を乗っ取る計画を企てて(くわだてて)いたからのう、今までは大将軍であるわしが張譲に説教していたのじゃが張譲はついに計画を移したようじゃ! 」
愛紗「だったら早く宮殿に戻らなくてはいけないのでは! 」
愛紗が言うと
何進「それはできん! 」
桃香「何故ですか? 」
理由を聞いてみると
何進「それは… 」
にゃん♪
何進「こんな恥ずかしい耳をつけたままでは恥ずかしくて帰れん!/// 」
ずこっ!
あまりの馬鹿らしい理由にずっこける一刀達
華佗「まぁともかく、何進将軍の猫耳は『猫子丹』というものによるものなんだ。それを治療する方法があるのだが材料集めが困難でな 」
星「して、その材料とは? 」
華佗に聞いてみると
華佗「まず一つ、『呉に伝わる江東丸』。二つ、『泰山の持久草』。そして最後に『南蛮象之臍之胡麻』が必要なんだ。用意さえしてくれれば後は俺が調合する。ホントは俺が行きたいが太平要術のこともあるしな 」
何進「お願いだ!この大陸を救うためにも力を貸してくれ! 」
ガバッ!
何進が頭を下げると
一刀「人助けなら仕方がないな。わかった引き受けてやるよ! 」
愛紗「一刀殿らしい答えですね 」
桃香「じゃあ決まりですね♪ 」
鈴々「鈴々もいくのだ! 」
朱里「決まりですね 」
翠「よっしゃ!今度は絶対行くからな! 」
伽留「呉の国へ行くなら伽留に任せてよね♪ 」
星「帰ってきて早々また旅をするとはな、でも仲間と一緒の旅はいいものだ 」
紫苑「私は璃々の世話と村の警護がありますので残らせてもらいます 」
一刀達は協力することにした。
タンポポ「じゃあタンポポも♪ 」
そしてタンポポも言おうとするが
翠「ダメだ!お前はまだ半人前だから紫苑と一緒に村に残っていろ! 」
タンポポ「え〜!? 」
翠に止められるタンポポだった。
そして一刀達は三手に分かれることになった。
へそのごま組…一刀、愛紗、桃香、鈴々、朱里
持久草組…星、翠
江東丸組…伽留
桃香「あっれ〜?愛紗ちゃんは呉に行った方がいいんじゃないの〜? 」
愛紗「私は一刀殿を止めるために行くのです!この人員だと一刀殿がスケベなことをした時に止める人がいませんからね 」
という愛紗だがホントは一刀と旅がしたいだけであった。
そして旅立ちの時
一刀「あっ!ちょっと待った伽留 」
伽留「何か用? 」
一刀「呉にいくのに手ぶらだと悪いからこれを渡してくれ 」
スッ!
一刀はこっそり伽留に近づいてクッキーの入った袋を渡した。
一刀「それとこれを孫権さんにな 」
スッ!
そしてクッキーとは別に蓮華へのお土産を渡すのだった。
伽留「わかったよ♪でもタダ働きは嫌だから… 」
一刀「わかってる。帰ったら好きなだけご馳走するから 」
伽留「やったー♪それじゃあ行ってくるね! 」
ダダッ!!
そして伽留は呉に向かい
翠「それじゃあ、あたし達も行くからな! 」
星「またいずれ会いましょう 」
ダダッ!!
星と翠は泰山に向かい
一刀「それじゃあ俺達も行くとするか! 」
愛紗「はいっ! 」
鈴々「出発進行なのだ! 」
朱里「楽しい旅になるといいですね♪ 」
桃香「冒険が私を待っている! 」
ダダッ!!
そして一刀達も旅立っていった。
璃々「いってらっしゃ〜い♪ 」
紫苑「みなさんお元気で! 」
華佗「頼んだぞ! 」
一刀達を見送る紫苑と華佗
こうして新たな旅が始まったのだった。