「バレンタイン騒動」
本日2/14はバレンタインデーということで特別編
ちなみに西森は
西森「バレンタインデー?普通の日だろ 」
というくらい関係ありません!
これはまだ桃香の妊娠騒動が起きる前のお話
ある日のこと
鈴々「お兄ちゃん、何か楽しいことはないのかなのだ? 」
みんなで休憩している時に鈴々がいきなり言ってきた。
一刀「いきなりどうしたんだ鈴々? 」
鈴々「前にくりすますについて聞いたから他に何か行事はないのかなのだ? 」
翠「何だよその栗済ますってのは? 」
朱里「一刀さんの国の行事ですよ。良い子にさんたが贈り物を持ってくるらしいんです 」
朱里があの時いなかった翠達に説明すると
一刀「他の行事ねぇ、ん〜と… 」
とはいえ急に言われるとなかなか出てこないものであった。
そして一刀が出した答えは
一刀「そういえばバレンタインがあったな! 」
愛紗「馬連帯? 」
桃香「バレたいん? 」
あえてツッコミはしないでおこう。
一刀「バレンタインっていうのは女の子が男にチョコを渡す日なんだよ 」
紫苑「猪口(酒を入れる小さな盃)ですか? 」
伽留「そんなの渡すだなんて嫌みの一つ? 」
一刀「字が違う!チョコってのはカカオをすりつぶして砂糖などを加えたお菓子なんだよ 」
タンポポ「カツオ? 」
カタカナが多くてツッコミするのが疲れてしまう。
一刀「とにかく女の子が男に告白する日なんだよ 」
一刀が言うと
鈴々「んでお兄ちゃんはチョコをもらったことがあるのかなのだ? 」
この鈴々のさりげない一言に
ガックーンッ!
三角座りをして落ち込む一刀
一刀「鈴々、人には言っていいことと言わない方がいいことがあるんだよ。どうせ毎年妹と知り合いの姉さんしかもらえてないのさ(小声) 」
実際は一刀を好いている人が多数いたのだが勇気が出せずに渡せない人が多かったのであった。
鈴々「お兄ちゃんが落ち込んだのだ… 」
愛紗「お前が余計なことを言うからだぞ! 」
スッ!
一刀「それじゃあ俺は部屋に戻るから 」
とぼとぼ…
一刀は落ち込みながら部屋に戻るのだった。
それを見た愛紗達は
愛紗達『(…やるしかない!) 』
ぐっ!
各自で何かを企んでいた。
そして次の日
一刀「腹へったな〜、台所で何か食べるとするか 」
スッ!
一刀が台所に入ると
翠「えぇと、これどうするんだ!? 」
タンポポ「お姉様、鍋が噴いてるよ!? 」
バンッ!
そこにはエプロン姿の翠とタンポポがいた。
翠「あちゃーっ!?どうしよう!? 」
とそこへ
一刀「二人とも何してるの? 」
スッ!
一刀が入ろうとすると
翠「うわーっ!?このエロエロ魔神!入ってくるな! 」
一刀「えっ!? 」
別にエッチなことはしていないのに何で言われるの!?と一刀が考えていると
タンポポ「ともかく、今日お兄さんは台所に入っちゃダメ! 」
一刀「えっ!?でもお腹空いて… 」
ぐぐっ!
一刀がタンポポを押し退けて入ろうとすると
翠「だったら… 」
ガシッ!
翠「これでも食べてやがれーっ! 」
ブォンッ!!
一刀「えっ!? 」
ゴッチーンッ!!☆ミ
一刀「ゲホッ!? 」
バタリッ!
翠は一刀にカボチャを投げつけた。
しばらくして
一刀「いてて…何なんだよ翠のやつ 」
あの後、気絶から起き上がった一刀は台所から出て村の食堂に食べに来たのだった。
すると
朱里「なるほど、そうすればいいんですね 」
ある茶店で朱里を見つけた。
そこまでは普通なのだが何かを茶店の女将さんに聞いているようだ。
朱里「教えていただきありがとうございます 」
女将「そんなことくらいお安いご用だよ。頑張っておいしい菓子をご馳走してやりな! 」
朱里「はいっ! 」
タタッ!
朱里が茶店を去ろうとすると
一刀「どうしたんだ朱里? 」
ぬっ!
いきなり一刀が現れた。
朱里「はわわ!?一刀さん!? 」
一刀「こんなとこでどうしたんだ?しかも女将さんから何かを聞いていたようだが 」
一刀が聞くと
朱里「そ…それは新しい兵法を聞いていたんです! 」
一刀「茶店の女将さんに? 」
朱里は嘘をつくのが下手だった。
朱里「べ…別にいいじゃないですか!一刀さん、それ以上は聞かないでくださいよ! 」
ダダッ!
朱里は一刀から逃げるように走っていった。
一刀「何なんだ? 」
またしばらくして
愛紗「ハァッ! 」
シュッ!
一刀「よっと! 」
サッ!
一刀が愛紗と鍛練をしていると
一刀「小手! 」
ビシッ!
愛紗「くっ!? 」
一刀の攻撃が愛紗にヒットした。
愛紗「相変わらず一刀殿はお強いですね 」
一刀「いやいや、愛紗だってどんどん強くなってるよ。それより手は大丈夫? 」
スッ!
一刀が愛紗の手を見てみると
一刀「!? 」
ボロッ
愛紗の手には絆創膏が貼りまくられていた。
一刀「どうしたんだその手!? 」
一刀が聞くと
愛紗「こ…これは鍛練のしすぎで豆を潰したんです!? 」
あきらかに嘘である。何故ならば豆ができるのは主に手のひらだが手の甲にまで絆創膏が貼っていたからだ。
一刀が更なる質問をしようとすると
愛紗「あっ!?もうこんな時間でしたか!?用事があるので行ってきます! 」
タタッ!
愛紗は逃げるように走っていった。
そしてその後も一刀は女の子達に声をかけるが誰もが一刀から逃げるように去っていった。
その日の夜、一刀の部屋
一刀「おかしい!今日はみんなの様子がおかしすぎる!俺って何かしたのかな? 」
一刀が考えてみると
一刀「まさか!? 」
思い当たる節があるようだ。
一刀「この間からみんなが風呂に入っている間にこっそり下着の匂いを嗅いだことがバレたのか!? 」
この変態が!!
一刀「だからみんなは俺から去っておいてこっそり俺を殺そうという計画を!?このままここにいたら殺されてしまう!?逃げよう! 」
サッサッ!
一刀が逃げるための荷造りをしていると
コンコンッ!
一刀が教えたノックの音が聞こえてきて
朱里「一刀さん、今夜は皆さん一緒に食事をしますから来てください 」
扉越しに朱里の声が聞こえてきた。
一刀「(みんな揃ってだって!?ますます怪しい!?) 」
いつもならば鍛練等で遅れる人がいるのに今日にかぎって全員で食事だなんておかしすぎた。
一刀「(やはりみんなで俺を殺そうという計画をしてるに違いない!?逃げるにしても時間がない!?) 」
一刀がまごまごしていると
ガチャリッ!
鈴々「お兄ちゃん、急ぐのだ! 」
ぐいっ!
一刀「えっ!?ちょっと!? 」
一刀はいきなり入ってきた鈴々に引っ張られて食堂の前にたどり着いてしまう。
そして
ガラッ!
鈴々「お兄ちゃんを連れてきたのだ♪ 」
一刀「(もうダメだ!?) 」
食堂に入り、一刀が諦めていると
ズラリッ!
ずらりと立ち並ぶ愛紗達
その手には
愛紗「か…一刀殿、これを/// 」
翠「あたしはついでだからな/// 」
タンポポ「そのわりにはやたら張り切っていたね♪ 」
朱里「私からもありますよ 」
桃香「これは私からです♪ 」
鈴々「鈴々もあるのだ! 」
伽留「ほらよっ♪ 」
璃々「あのねお兄ちゃん、璃々からもあげるの♪ 」
スッ!
みんなの手には袋があり一刀に渡していた。
一刀「こ…これは!? 」
タンポポ「この前お兄さんが言ったじゃん♪今日は馬連唾引だってさ♪ 」
字が違う!
愛紗「残念ながら猪口というものは用意できませんでしたが心を込めて作りました 」
桃香「これで一刀さんも女の子から貰えたね♪ 」
桃香が言うと
一刀「みんな、ありがとう! 」
本命、義理に関係なくあまりの嬉しさに嬉し泣きをする一刀
伽留「ほらほら泣いてないで食べなさいよ 」
翠「残したら承知しないからな! 」
一刀「誰が残すもの… 」
と一刀が愛紗達の後ろを見てみると
ズラリッ!
そこには失敗作の山があった。
桃香「もったいないからこれも全部食べてくださいね♪ 」
一刀「うっ!? 」
しばらくして
一刀「うっぷ!? 」
あの後、何とか全部食べきった一刀だが
一刀「もう甘いものなんて見たくない! 」
お腹がはち切れそうになっていた。
そして一刀が寝ようと寝台に向かった時
コンコンッ ガチャッ
紫苑「失礼します 」
紫苑が部屋に入ってきた。
一刀「紫苑、何の用なの? 」
一刀が聞くと
紫苑「先程は皆さんにお譲りましたので私もお菓子を持ってきました♪ 」
ジャンッ!
紫苑の手には籠一杯のお菓子があった
一刀「悪いけどお腹いっぱ… 」
これ以上は無理だからと一刀が断ろうとすると
紫苑「皆さんの下着の匂いを嗅いだことをバラしますよ♪ 」
一刀「よろこんで頂きます!! 」
そして次の日、一刀は腹痛で苦しむのであった。
そして各国では
秋蘭「華琳様、何をしているのですか? 」
華琳「えっ!?私ったら何でこんなものを!? 」
呉の国
シャオ「お姉ちゃん、急にお菓子を作り出してどうしたの? 」
蓮華「えっ!?いつの間に!? 」
洛陽
詠「月、何故急にお菓子作りしてるの? 」
月「へぅっ!?体が勝手に動いちゃって!? 」
何故か各国の王達が急にお菓子作りを始めたという。
次回は本編に戻ります