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「海の秘密」

太平要術による黄巾党と連合軍の戦いは桃香達の頑張りによって静められた。


そしていなくなっていた海も桃香達と合流した。


だが太平要術は于吉の手に渡ってしまい更に悪いことには悪いことが重なり


桃香「海ちゃん一緒に帰ろうよ! 」


桃香が言うと


海「劉備様、ごめんなさい!私はもう劉備様と一緒にはいられません! 」


桃香の誘いを断る海


桃香「海ちゃん何でなの!? 」


桃香が理由を聞くと


海「私は失った記憶を取り戻したんです 」


ここで海はいなくなった数日の話をする。


雨の強い日、凪を助けて川に飛び込み流木によって流された海(50話『手に入れたものと失ったもの』



参照)


それから気を失った海が流されていくと


?「フンフンフ〜ン♪ 」


ピンクのヒモパンだけを身に付けた三つ編みハゲで筋肉の化け物が釣りをしていた。


?「だ〜れが化け物なのよぅ!♯私の名前は貂蝉、大陸一の踊り子なんだからねぇ! 」


とりあえずこいつのことは置いといて


貂蝉「置いとかないでよぅ!♯ 」


化け物…いや、貂蝉が釣りをしていると


ゆらゆらっ


流木にしがみついていた海が流れてきた。


貂蝉「あらん♪釣りをしていたら大きな桃じゃなくて女の子が流れてきたわん♪拾ってあげましょう 」


スッ!


貂蝉が海を陸にあげると


貂蝉「あらっ、この娘どこかで見たような気がするわねん? 」


貂蝉が不思議に思っていると


海「うっ… 」


海が目を覚ました。


そして目覚めた海が最初に目にしたものは…


貂蝉「あらっ、気がついたようねん♪ 」


バンッ!


貂蝉の顔のどアップである。


これを間近で見た海は当然のごとく…


海「うわーっ!? 」


ドカッ!!☆ミ


貂蝉「ゲフンッ!? 」


貂蝉を殴り飛ばした。


貂蝉「痛いわねん!命の恩人になんてことするのよん! 」


誰だって目が覚めた途端貂蝉が迫ってきたら殴るであろう。


海「この化け物!?っていうかここはどこ?そうか私、楽進(凪)を助けた後そのまま流されたんだっけ!?こうしちゃいられない!早く劉備様のところに行かなくちゃ! 」


スッ…


海は立ち上がろうとするが


ズキンッ!


海「くっ!? 」


流された時に足をくじいてしまったようだ。


海「くっ!早く劉備様のところに行かなくちゃならないに!? 」


海が悔しがっていると


貂蝉「あらん♪殴られた痛みで思い出したけど、あなた劉協ちゃんじゃない? 」


海「劉協?生憎だが私は記憶喪失でね、今の私は劉雷なのだ 」


海が言うと


貂蝉「記憶喪失ですって!?なるほどあの時に失ってしまったのね 」


海「お前、私の過去を知っているのか!? 」


貂蝉「直接会ったわけじゃないけど大体見ていたからわかるわよ、知りたい? 」


貂蝉が聞くと


海「頼む! 」


貂蝉「いいわ、話してあげる。あなたの名前は劉協っていう皇帝一族なのよ。でもある時に劉協は姿を消してしまったの… 」


貂蝉は過去の話をする。


あれは数ヵ月前のこと


宮殿にて過ごしていた劉協


そしてその隣には護衛隊長であり恋人でもある高順がいつもそばにいた。


劉協「獣怒(高順の真名)、今日もいい天気だな 」


獣怒「麗亜(劉協の真名)様、あまりうろついてはいけませんよ。あなた様は皇帝になられるお方なのですから! 」


麗亜 「もう獣怒は固いな!二人きりの時は様付けしなくてもいいというのに! 」


獣怒「そうはいけません!私はあなた様の護衛隊長なのですから! 」


二人が言い合うと


麗亜「仕方がないな、あっ!あそこにくせ者が!? 」


獣怒「なにっ!? 」


サッ!


獣怒は麗亜が指をさした方を見るが


しーんっ


くせ者なんて全然見当たらない。


獣怒「私をからかいましたね!♯ 」


スッ!


獣怒が視線を麗亜に戻したその時!


ちゅっ♪


麗亜が獣怒の唇にキスをした。


パッ!


そして麗亜が獣怒から離れると


麗亜「今日のところはこれで勘弁してやるが次はもっとすごいことをしてやるから覚悟しておけ♪ 」


と言うと


獣怒「麗亜!なんてことを言うんだ!/// 」


麗亜「ハハハッ!顔が赤いぞ獣怒 」


麗亜が獣怒をからかうと


?「これは悪い皇帝様ですね 」


麗亜「誰だお前は!? 」


獣怒「いつの間に現れたんだ!? 」


バンッ!


部屋の中にいつの間にか于吉が侵入していた。


于吉「私のことなんて今はどうでもいいではないですか、それより単刀直入(本題に入ること)に言います。劉協陛下、あなたがいると邪魔なので消えてもらいます! 」


スッ!


于吉が札を構えると


獣怒「お前なんかに麗亜様を見す見す殺させはしないぞ! 」


麗亜「くせ者だ!出会え出会え! 」


麗亜は兵を呼ぶが


しーんっ


誰も来なかった。


于吉「言っておきますが援軍は期待しない方がいいですよ、この宮殿にいた兵は全て倒しましたからね 」


バンッ!


この部屋へと続く廊下には于吉に倒されたであろう兵士達が倒れていた。


獣怒「こいつ!だが私は簡単には殺られんぞ! 」


ジャキンッ!


獣怒は剣を抜いて于吉を切り裂こうとするが


于吉「甘いですね 」


ブォンッ!


于吉が獣怒に手を向けた瞬間


ピタッ!


獣怒「体が動かない!? 」


獣怒の体は動かなくなってしまった。


于吉「こうすれば私自身の力でも… 」


スッ!


于吉は懐から短剣を取り出すと


ブスッ!


于吉「簡単に勝てるんですよ 」


獣怒「ぐはっ!? 」


獣怒の腹に短剣を突き刺した。


麗亜「獣怒!? 」


獣怒「麗亜様、私はどうなろうと構いませんからお逃げください! 」


麗亜「嫌だ!獣怒を見捨ててなるものか! 」


麗亜は逃げようとしない


于吉「いい選択をしましたね 」


ブォンッ!


麗亜「うっ!? 」


ピタッ!


于吉は麗亜にも獣怒と同じ術をかけた。


獣怒「麗亜様!? 」


于吉「では死んでもらいますよ…〇׆♯☆〈 」


于吉が何やら呪文を詠唱し出す


だが


于吉「→†〉♯×〇! 」


カッ!


于吉が呪文を詠唱し終えた瞬間


シュンッ!


麗亜が消えてしまった。


于吉「しまった!?焦っていたので呪文を間違えてしまいましたよ!?死の呪文をかけるつもりが転生の呪文をかけてしまった!?まぁいいこれで劉協は姿が変わり、記憶なしの存在、ですから死んだも同じでしょう。ではさらばですよ護衛隊長さん 」


スッ!


そして于吉は消えてしまった。


獣怒「そんな!?麗亜様ーっ!? 」


その後、獣怒は麗亜を探すために旅立ったのだった。


貂蝉が話を終えると


海「そんなことがあったのか!?その先は私も覚えている、雨の降るなか私は劉備様の家に現れたのだ 」


元々劉雷という名と海という真名は桃香がつけたものである。


貂蝉「思い出したようね、それで于吉がかけた呪文を解く薬がここにあるのよ 」


スッ!


貂蝉は紫色の丸薬を取り出した。(どこから!?)


貂蝉「それを飲めば記憶を完全に取り戻すことができるけどどうする? 」


貂蝉が聞くと


海「頂こう! 」


スッ! ゴクリッ!


海は貂蝉から薬を受け取って飲み込んだ。すると…


パァーッ!


海「うっ!? 」


海の姿が劉協へと変わっていく!


そしてその後、劉協に戻った劉雷は貂蝉から黄巾党が桃香を狙っていると聞いて助太刀に向かい、その途中で獣怒と出会ったのだった。


現在


麗亜「というわけなんです 」


海あらため麗亜が言うと


麗亜「私は宮殿に戻る気がありません。このまま獣怒と共に暮らしたいのです 」


ぴとっ


獣怒に抱きつく麗亜


すると桃香は


桃香「そこまで海ちゃんが言うなら仕方ないね、わかったよ海ちゃん、ここでお別れだけど私は海ちゃんのことは忘れないよ 」


と笑顔で言う桃香だがその目には涙があった。


麗亜「劉備様…私もあなたから頂いた劉雷という名と海という真名を忘れません! 」


そして麗亜は獣怒と共に旅立っていった。


その後


一刀「どうやらそっちはうまくいったようだな 」


桃香「その声は一刀さん!? 」


鈴々「もうっ!お兄ちゃんどこに行ってたのだ! 」


後ろから一刀の声が聞こえてきて振り返ってみると


バンッ!


そこには傷だらけの一刀がいた。


朱里「はわわ!?その傷はどうしたんですか!? 」


一刀「ちょっとネズミ退治に手こずっちゃってね 」


鈴々「そんなに大きなネズミがいるのかなのだ!? 」


鈴々が驚いていると


スッ!


愛紗が一刀に近づいていく


一刀「(やべっ!?いつもの展開だと!?) 」


〜一刀のこの後の予想〜


愛紗「急にいなくなって人に心配させてこんなにボロボロになるなんて!♯ 」


一刀「あのぅ愛紗さん!? 」


愛紗「この馬鹿者ーっ!!♯ 」


ドカーンッ!!☆ミ


〜予想終了〜


今すぐ逃げたい一刀だが体が恐怖で動けない!?


そして愛紗が一刀に近寄ると


一刀「(ひっ!?) 」


一刀は恐れるあまりに目を閉じた。


そして…


愛紗「こんなに傷だらけになってまでよく頑張りましたね 」


サッ!


一刀「えっ!?いたたっ!? 」


一刀の傷口を愛紗がハンカチのようなもので拭いた。


愛紗「それでは桃花村に帰りましょうか 」


タッ!


そして愛紗は桃花村の方角に歩いていった。


鈴々「お兄ちゃんが天幕から去ってみんなが心配していたけど愛紗だけはお兄ちゃんを信頼して気にしていなかったのだ 」


朱里「愛紗さんは一刀さんを信頼してたんですね 」


それを聞いた一刀は


一刀「絆の強さってやつさ俺だってたとえ愛紗が急におかしくなったとしても愛紗を信じるってものさ、もちろん鈴々と朱里のこともな♪ 」


ぎゅっ


一刀は鈴々と朱里を抱き締める。


朱里「はわわ!?/// 」


鈴々「にゃはっ♪ 」


抱き締められて喜ぶ二人


一刀「もちろん劉備さんもね♪ 」


桃香「えっ!?は…はいっ!? 」


こうして一刀達は桃花村に向かうのだった。


次回、OVA編第二弾!南の島でバカンス♪

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