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「朱里と雛里」

一刀達が水鏡先生の家にてお世話になった翌日


一刀「せりゃっ! 」


バキンッ!!


一刀達はそれぞれ自分ができることをしていた。


一刀と鈴々は薪割り


愛紗と桃香は家の修理や掃除(愛紗は料理をすると言っていたが一刀達に阻止された)


そして朱里はというと


朱里「鳳統ちゃんはこの本読んだ? 」


雛里(鳳統)と仲良くなるよう迫るが


雛里「・・・(プイッ) 」


雛里は朱里の言葉に耳を傾けず無視していた。


そんな時


水鏡「では晩ごはんのおかずを買いに町に行ってきますね 」


水鏡先生が出掛けようとすると


雛里「あ…あの先生 」


水鏡「どうしたの雛里? 」


雛里「今日は一緒に薬草を摘みにいく約束… 」


前から約束していた雛里はこの日を楽しみにしていたのだ。


水鏡「あっ!?ごめんね雛里 、まだ一人で行くには危ないし 」


雛里は怖がりなため今まで一人で薬草を摘みに行ったことがなく、いつも水鏡先生と一緒に行っていた。


水鏡「私が帰るのは遅くなりそうだし…朱里、一緒に行ってくれませんか 」


水鏡先生が朱里を指名すると


朱里「は…はいっ!喜んで! 」


朱里は喜んで賛成するのだが


雛里「・・・ 」


朱里と一緒に行くことになった雛里は


雛里「私が一人で行きます 」


水鏡「えっ!? 」


朱里と二人で行くくらいなら一人で行こうとする雛里


朱里「鳳統ちゃん、一緒に行こうよ♪ 」


くいっ!


朱里が雛里の手を引っ張ると


パシンッ!


雛里「私に寄らないで! 」


タタッ!


雛里は朱里の手を弾いて家の中に入っていった。


水鏡「こら雛里!ごめんね朱里 」


朱里「大丈夫ですよ 」


朱里は雛里を怒らなかった。何故ならもし自分が雛里の立場だとしたら同じことをしたかもしれないからだ。


山道


雛里「この道はこっち! 」


スッ!


雛里は水鏡先生と一緒に歩いた道を進んでいく


そしてその後ろを朱里が気づかれないように後をつけていた。


朱里「(私はよく一人で薬草を摘みに行ったから道はわかるんだよ。鳳統ちゃん、薬草があるのはそっちじゃないよこっちだよ!?) 」


朱里が雛里に念を送ると


雛里「あわわ!?こっちだった!? 」


念が通じて朱里が思っていた方に行く雛里


そんなことが続き


バァーンッ!!


雛里はつり橋までやって来た。


朱里「(はわわ!?このつり橋は何度直しても壊れるから注意しないと!?) 」


朱里は前にもつり橋を渡って落ちたことがある。(14話『孔明、旅に加わる』参照)


だが初めて一人で来た雛里は


雛里「この橋は頑丈そうだから大丈夫だね 」


スタスタッ!


特に注意せずに歩いてしまった。


雛里はいつも水鏡先生が平気で歩いているので大丈夫だと思ったようだがあれでも水鏡先生は最低限の注意をして歩いていたのだ。


朱里「渡っちゃダメ!? 」


朱里はバレるのを承知で叫ぶ!


だがその時!


ブチブチンッ!


雛里「あわわ〜っ!? 」


橋が崩れて雛里は落ちてしまう!


あわや雛里は川の方に落ちてしまうかと思ったが


ガシッ!


すんでのところで朱里の手が間に合い、雛里の手をつかんだ。


朱里「待っててね!今引き上げるからね!? 」


だが朱里は力には自信がなくホントはこのままでは二人とも落ちてしまう


雛里「放してよ〜!あなたには助けられたくない 」


という雛里に


朱里「バカ言わないで! 」


朱里が叫ぶ!


朱里「例え鳳統ちゃんがこの手を放したとしても私も一緒に落ちるよ!だって私達は同じ水鏡先生に教わった友達だから! 」


雛里「・・・!? 」


力の限り頑張る朱里だが朱里に人を引っ張る力はなく


ずるっ!


朱里「はわわ!? 」


雛里「あわわ!? 」


一緒に落ちてしまう!


だがその時!


ガシッ!


朱里の体を何かが引っ張って止めた。


一刀「ギリギリセーフ!? 」


朱里「か…一刀さん!? 」


雛里「お兄さん!? 」


一刀は朱里の体を引っ張ると


一刀「引き上げるからしっかりつかまってろよ!? 」


雛里「は…はいっ!? 」


朱里「はいっ/// 」


一刀「? 」


一刀は何故朱里の顔が赤くなっているのかわからなかったが実は一刀がつかんでいるのは朱里の胸である。だが朱里の胸が小さいのと一刀が引き上げるのに夢中で気づいていない


そして一刀が二人を引き上げると


朱里「一刀さん、どうしてついてきたんですか? 」


一刀「確かあの辺りにはつり橋があったはずだから落ちたら大変だと思ってついてきたんだよ。でも距離があったからギリギリだったけどね 」


一刀は雛里の後をつける朱里の後をつけていたのだ。


雛里「あわわ!? 」


朱里「鳳統ちゃん大丈夫!? 」


スッ!


朱里が雛里に触れようとすると


雛里「近づかない… 」


手を避けようとする雛里に


ガシッ!


朱里が避ける方向を推測して手を合わせる。


朱里「よかった大丈夫のようだね!? 」


雛里「あわわ!?私を心配してくれるの? 」


雛里が言うと


朱里「当たり前だよ。だって同じ水鏡先生に教わった友達だもの♪ 」


ニコッ!


にっこり笑う朱里に雛里は


雛里「ぐすっ…うわ〜んっ!! 」


朱里「はわわ!?鳳統ちゃんどうしたの!? 」


今まで朱里に悪いことをしてしまったことに対して雛里は泣き出してしまった。


一刀「泣くのは後だ!まずは橋の先を渡らないとな! 」


ひょいっ!


一刀は二人を抱き上げる


朱里「はわわ!?これはもしかして!?鳳統ちゃん!目を閉じて! 」


雛里「えっ? 」


朱里の思った通り


一刀「うおりゃーっ!! 」


ダッ! ビョーンッ!!


朱里「やっぱり〜!? 」


雛里「あわわ〜!? 」


一刀は二人を抱いて跳ぶと反対側に着地した。


それからしばらくして別れの時


愛紗「水鏡殿、お世話になりました 」


水鏡「いえいえいつでもいらしてくださいな 」


鈴々「だったらまた来るのだ! 」


朱里「鳳統ちゃんまたね 」


朱里達が去ろうとすると


雛里「雛里… 」


朱里「えっ? 」


雛里「友達だから雛里って呼んでいい 」


朱里「ほう…雛里ちゃん。私は朱里って呼んでいいよ♪ 」


仲良くなった二人


朱里「それと私の部屋の布団の裏側に本があるから読んでみてね(小声) 」


雛里「あわわ!? 」


そして一行は桃花村に向けて出発した。


だがその頃


ある村にてライヴをしている数え役満姉妹の舞台会場では


天和「あなた達は何ですか!? 」


役人「この場所で営業するには我々の許可がなくてはならない! 」


ライヴを開いている最中、役人が入ってきた。


地和「ちょっと!村長には許可をとっているわよ! 」


役人「うるさい!さもないと… 」


むにゅっ♪


人和「きゃあっ!?/// 」


役人は人和の胸を揉む


役人「なかなかいい形の胸ではないか♪金が払えないなら体で払ってもらおうか♪ 」


もみもみっ!!


天和「人和ちゃん!? 」


人和「放してください! 」


人和の胸を揉みまくる役人に対して


ガッ!


地和『みんなぁーっ!役人を追い払ってーっ!! 』


地和がマイクで力一杯叫ぶと


ギランッ!


観客達の目の色が変わり


観客達『うおりゃーっ!! 』


一斉に役人に襲いかかる!!


役人「何をする!?私は役人だぞ!? 」


観客達『知るかボケーっ!!くたばりやがれーっ!! 』


ドガバキンッ!!☆ミ


役人「がはっ!? 」


役人は観客達に半殺しにされてしまいライヴどころではなくなってしまった。


そしてこの時、誰もが気づいてなかった。


この騒ぎが元で後に大きな争いが起きることを!?


次回、蜀のいたずらっ子が登場

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