「異種格闘大会中編」
フランチェスカ学園物語では書かれなかった夢の対決があります。
宝剣を取り戻しに袁術の所に行く一刀達一行
ところがその道中愛紗が熱を出してしまい医者に診てもらうためのお金を稼ぎに来た一刀だが、どこも雇ってくれそうなところがない。困った一刀が歩いていると目についたのは異種格闘大会の看板、賞金目当てに一刀が会場に行くとそこには蒼魔や孤狼等強い奴らがわんさかしていた。
各選手達の気合いがヒートアップするなか、いよいよ大会が始まる。
陳琳「それではこれより第一回異種格闘大会を始めます!ルールは簡単、この会場にいる男すべてを倒し、最後に残った人の優勝です。武器の使用は了承です 」
一刀「またあの人(陳琳)が実況か、いつでもやってくるんだな!? 」
一刀達の行く先々で現れる陳琳に一刀は驚いていた。
陳琳「ではまず始めに人数を分けるため皆さんを各ブロックに分けます。お手持ちの玉を見てください 」
一刀「玉ってこれかな? 」
一刀は受付の際、もらった玉を見てみると
『弐』
玉には弐(2)と書かれていた。
一刀「これがブロック分けってわけか 」
スッ!
玉の指示通りに弐と書かれたゲートに向かう一刀
そしてそこには
ズラリッ!
蒼魔達はいないものの屈強そうな男達がたくさんいた。
じろりっ!
しかも何故か全員が一刀を見つめている。
一刀「(何でみんな俺を見つめてるんだ?あっそうか!俺ってば桃花村を襲ってきた賊を倒したから有名になったんだな♪) 」
ところが実際はそうでなく
男達『(あいつが一番弱そうだな) 』
全員が見かけで一刀が弱いと判断していたからだった。
陳琳「それではルールの説明です。ルールは簡単、各ブロックで分けられた人全員を枠の外に落としてください。最後まで残っていた人が準決勝進出です 」
簡単に言うとバトルロワイヤルである。
陳琳「それでは試合開始! 」
ドォーンッ!
そして陳琳が銅鑼を鳴らすと
男達『おりゃーっ! 』
ババッ!
一刀「えっ!? 」
第弐ブロックでは銅鑼が鳴ったと同時に男達が一刀目掛けて一斉に襲いかかってきた。
ドドォーッ!!
男達の集団は一刀を取り押さえるが
ブワッ!!
男達『うわぁーっ!? 』
一刀「ふぅ〜、あぶなかった!? 」
一刀に吹き飛ばされた男達が一気に飛ばされた。
ぼとぼとっ!
そして枠の外に落ちていく男達であった。
陳琳「おーっと!第弐ブロックはもう決着がついたようだ!番号160番北郷一刀選手すごーい! 」
単なる力自慢では一刀の相手になるはずがない。
そして他のブロックでは
蒼魔「そいやっ! 」
九龍「があぁぁーっ! 」
バキバキンッ!
陳琳「こちらもすごいぞ!番号121番氷室選手、123番骸亜選手予選通過だ! 」
蒼魔「当然だろ 」
九龍「俺達には誰も勝てやしない! 」
この二人は順調に勝っていたが
残り最後のブロックでは
鳳賀「まさか予選であんたと出会うなんてな 」
孤狼「お前は強いのか? 」
鳳賀と孤狼が同じブロックにいた。(他の選手は全滅)
鳳賀「俺だって鬼神党の三大頭の一人なんだぜ。強いに決まっているだろ 」
孤狼「フッ!俺は強い奴と戦うのが好きなんだ!お前が強いことを祈っているぜ! 」
スッ!
二人は互いに構えると
鳳賀「『電撃砲撃』! 」
シュッ!
鳳賀が短刀から雷の塊を出して先手をとった。
鳳賀が放った雷が孤狼に襲いかかる!
孤狼「フンッ!こんなものが俺に効くかよ! 」
バチチーッ!
だが孤狼は避けるどころか自分から雷に当たりに行った。
鳳賀「おいおい、俺の雷に当たって平気だった奴はいないぜ。かわいそうに、奴はもう終わったな 」
ところがだ
バチバチッ!
鳳賀「なっ!? 」
孤狼は少し黒こげになりながらも生きていた。
孤狼「お前の電気のおかげで肩こりが治ったぜありがとよ! 」
鳳賀「こいつ!?俺の電気をマッサージがわりにしたのかよ!? 」
これには驚くしかない鳳賀だった。
鳳賀「こうなったらこんな大会では使いたくなかったが仕方ない! 」
スッ!
鳳賀は短刀を重ねる。
それを見た蒼魔達は
蒼魔「あいつこんなところであの技を使う気かよ 」
九龍「鳳賀のやつ相当あせってる 」
そして鳳賀は
鳳賀「『溶撃波』! 」
シュバッ!
短刀から強烈な気を放った。
孤狼「あらよっ! 」
サッ!
今度は受けずに避ける孤狼
ドォーンッ!
そして孤狼が避ける前にいた場所に気が当たると
シュ〜ッ!
孤狼「なっ!? 」
地面がいきなり溶け出した。
一刀「あの気、もしかして溶かす能力があるのかよ!? 」
一刀の言う通り鳳賀が短刀から出した気は本気を出せば鉄をも溶かす溶解液になるのだ。
いくら孤狼でもあんなものを食らえばおしまいだ!?
鳳賀「うまく避けるじゃないか、あんたのことだから避けずに受けると思っていたのによ 」
孤狼「生憎だが俺は危険関知能力が高くてな、受ける攻撃と受けない攻撃は俺が決めるんだよ 」
鳳賀「だったら次は避けられないようにしてやるぜ! 」
スッ!
鳳賀はまた短刀を重ねる。
だが
孤狼「この俺に同じ攻撃は二度も通用しねえぜ! 」
シュンッ!
鳳賀「なっ!? 」
孤狼は一瞬で鳳賀の懐に入ると
孤狼「何故なら俺は直ぐ様相手の攻撃の攻略法を探るからだ!ちなみにその技の攻略法は… 」
スッ!
孤狼は拳を構えると
孤狼「発動するのに時間がかかりすぎるとこだぜ! 」
ドグボッ!!
鳳賀「がはっ!? 」
孤狼は無防備な鳳賀の腹目掛けて拳を繰り出した。
バタリッ!
そして鳳賀は倒れるのだった。
陳琳「おーっと!最後のブロックでも決着がついたようだ!番号96番楠舞選手、鬼神党の一人である鳳賀選手をくだして予選通過です! 」
これで準決勝に進む四人が決定した。
そして組み合わせはくじによる結果
第一試合 一刀VS九龍
第二試合 蒼魔VS孤狼
となった。
一刀「相手はあの怪力男かよおっかないな!? 」
蒼魔「九龍、油断するんじゃねえぞ! 」
九龍「何となくわかる。予選通過するだけで多少の実力はある。油断しないから決勝で会おうぜ! 」
蒼魔「任しとけ! 」
そしていよいよ一刀と九龍の試合が始まろうとしていた。
陳琳「さぁーっ!それでは準決勝第一試合、北郷一刀選手VS骸亜選手の試合を始めます! 」
この組み合わせは西森が同時掲載している聖フランチェスカ学園物語でも実現していない夢の対戦である。
陳琳「それでは試合開始! 」
ドォーンッ!
陳琳が銅鑼を鳴らすと同時に試合が始まった。
一刀「(あいつの試合は見ていたけどとにかくわかることが一つだけある。それは…) 」
一刀が考え事をしていると
九龍「があぁぁーっ! 」
バッ!
いきなり九龍が襲いかかってきた。
一刀「あぶねっ!? 」
サッ!
何とか九龍から逃げられた一刀だが
スッ!
九龍が一刀を捕まえようとして出した拳が地に触れた瞬間
ドグボッ!!
地面がえぐれた!
一刀「(あいつの腕はパワーショベルかよ!?あんなのをくらったら終わりかもな!?) 」
接近戦は不利だと考えた一刀は九龍から距離をとるが
九龍「甘いっ! 」
スッ!
九龍は構えると
九龍「『巨大炎』! 」
ゴォーッ!!
口から強烈な炎を出した。
一刀「なっ!? 」
サッ!
一刀は何とか空中に避けるが
バッ!
九龍「引っかかった! 」
一刀「!? 」
一刀が避けた先に九龍が待ち構えていた。
九龍「くらえっ!『破滅爪』! 」
ブォンッ!!
九龍は両手につけられている鋼の爪「龍殺牙」で一刀に攻撃を仕掛ける。
一刀「(あんなのくらっちゃおしまいだっての!?)くそっ! 」
バサッ!
一刀はフランチェスカ学園の上着を脱ぐと
一刀「そりゃっ! 」
バサッ!
九龍「ぬっ!? 」
そのまま九龍の顔に被せる。
九龍「前が見えない!? 」
スカッ!
目を塞がれたことによって前が見えなくなった九龍の攻撃は一刀を外し
ドンッ!
そのまま地面に当たるが
ドカンッ!!
地面が砕けてしまった!
一刀「危なかった!?あんなの食らったら体がバラバラになるぜ!?それにしてもすごい威力だな、地面が砕けて…そうか!その手があったか! 」
九龍攻略法を見つけた一刀だった。
バサッ!
九龍「こんな小細工に引っ掛かるなんて 」
九龍はフランチェスカ学園の制服を外すと
九龍「もう許さないぞ! 」
ドドォーッ!!
一刀に攻撃を仕掛ける。
だが一刀は避ける気配を感じさせない
九龍「くらえっ!『破滅爪』! 」
ブォンッ!!
九龍は一刀に攻撃を当てようとするが
サッ!
一刀はギリギリで攻撃をかわし
ドグボッ!!
九龍の外した攻撃は地面を粉砕する!
九龍「ちっ!避けてばかりいやがって!次は必ず… 」
ところがだ
ゴォーンッ!
いきなり銅鑼の音が鳴り響き
陳琳「試合終了!勝者、北郷一刀選手 」
一刀の勝利が宣告された。
九龍「何故だ!?俺はまだ負けてない! 」
九龍が不思議がっていると
一刀「足元を見てみなよ 」
九龍「足元? 」
じーっ
九龍は自分の足元を見てみると
バンッ!
九龍「あっ!? 」
九龍の足場が無くなり、場外に出ていた。
一刀「お前が勝手に自分の足場を破壊したからそうなったんだよ 」
九龍「あっ!?しまったー!? 」
自分で墓穴を掘ってしまった九龍だった。
果たして一刀と戦うのは蒼魔か?孤狼か?どちらでしょう?