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「真名交換」

お待たせしました31話目投稿です!

星の何気ない一言に怒った一刀が飛び出した後


愛紗が一刀を追っていった。


そして他のみんなは


璃々「お母さん、お兄ちゃんは何で怒鳴ったの? 」


璃々が母親である紫苑に聞くと


紫苑「それはね、趙雲お姉ちゃんが一刀くんの大事にしているものを他のを使えって言ったからよ 」


紫苑が璃々に言うと


璃々「じゃあ星お姉ちゃんが悪いのか〜 」


この璃々の一言に


紫苑「ダメじゃないの璃々!ちゃんと趙雲お姉ちゃんって言わなきゃ!というより何で趙雲お姉ちゃんの真名を知っているの!? 」


紫苑が璃々に聞くと


璃々「鈴々お姉ちゃんから教えてもらった 」


じっ!


みんなの視線が鈴々に集中する。


鈴々「だって鈴々達は仲間だから教えてあげたのだ。仲間なら真名くらい教えるのが普通なのだ 」


真名くらいという鈴々だが真名を許可もなく言ってしまうと首を斬られてもおかしくないのだ。


翠「でもまぁ張飛の言う通りだよな 」


伽留「確かに今まで一緒に戦ってきて真名を交換してないのはおかしいよね 」


朱里「もしかして私達の真名は一刀さんにとって木刀と同じくらい大事なものかもしれませんね 」


星「フッ!ならば私は真名を失ったら別の真名を使えといったようなものか、それなら一刀殿が怒るのも無理もないな 」


ガタッ!


そして全員が椅子から立つと


全員『(行くか・行きましょう)! 』


ダダッ!


全員が飛び出していき


庄屋「皆さんどちらにいくのやら? 」


一人残された庄屋は首を傾げる(かしげる)のだった。


鈴々達が飛び出す前、一刀を追って出た愛紗は


愛紗「一刀殿はどこにいったのだろう? 」


一刀を探していると


愛紗「あれは!? 」


泉近くの木の下に一刀が座っているのを愛紗が見つけた。


愛紗「かず… 」


愛紗が一刀を呼ぼうとすると


キランッ☆ ぽたりっ


一刀が小刀を手に持ち、一刀の手首から血が流れていた。


愛紗「バカなことはやめろ!? 」


ダッ!


見ての通り一刀が自殺しようとしているのを見て急いで一刀の元に行く愛紗


一刀「んっ…愛紗か… 」


そして一刀が愛紗に気付いて振り向いた瞬間


バチンッ!


一刀「ぐほっ!? 」


一刀は愛紗の平手打ちを食らってしまった。


愛紗「このバカ者が!いくら大事なものが壊れたからって自殺する奴があるか! 」


バッ!


愛紗は一刀が握っていた小刀を奪い取る。


一刀「返してくれよ!俺は死んででもあの世界に帰るんだ! 」


もはや一刀は気が狂っていた。


ガシッ!


一刀は愛紗の持つ小刀を奪い取ろうとする。


愛紗「やめぬか!木刀が壊れたくらいで死に急ぐでない! 」


一刀「あれはただの木刀じゃない!俺にとっては唯一あっちの世界と結ぶ大事なものなんだ! 」


一刀と愛紗はもみ合いになる。


愛紗「一刀殿の気持ちは私にもわかるから落ち着け! 」


愛紗が言うと


一刀「嘘つけ!愛紗は大事なものを失ったことがないから平気で言えるんだよ!そんな愛紗に俺の気持ちがわかるものか! 」


一刀が言った瞬間


バチンッ!!


愛紗が一刀の頬を叩いた。


ぐいっ!


そして愛紗が一刀の胸ぐらを掴むと


愛紗「大事なものを失ったことがないだと、ふざけるな!♯一刀殿はたとえ別の世界だとしても肉親がいるだけましではないか私なんて家族がいないんだぞ 」


愛紗は小さい頃に両親を病で亡くし、たった一人の肉親である兄も賊に殺されたのだった。


愛紗も一人ぼっちだったのだ。


愛紗「一刀殿、私が約束してやる!必ず何があろうともあなたを元の世界に帰してやる!だから自殺なんてするんじゃない! 」


ほろりっ


そんな愛紗の目からは涙が流れていた。


愛紗の叫びを聞いた一刀は


一刀「ありがとう愛紗、俺が弱虫だったんだよ 」


ぎゅっ!


一刀は折れた木刀を握ると


一刀「木刀が折れたからって、俺がよわよわしていたんじゃ小百合姉や一刃に笑われちまうもんな 」


そして一刀は


スッ


小刀を取り出すと


シャシャシャッ!


折れた木刀を小刀で削り取っていき


ジャーンッ


一個のお守りを完成させた。


くるっ


一刀「ありがとう愛紗 」


ニコッ


一刀は愛紗に笑顔を見せると


愛紗「(ボンッ!///) 」


愛紗の顔が茹で蛸のように真っ赤になった。


愛紗「(いきなりあの顔は反則だろうが〜///)礼なぞ言わなくてよい!我々は仲間なのだか… 」


愛紗が最後まで言おうとすると


スッ


一刀が愛紗に顔を寄せる。


愛紗「(なっ!?///) 」


一刀「愛紗、動かないで 」


スーッ… ガシッ!


そして一刀は愛紗にゆっくりと手を近づけて押さえる。


愛紗「(もしかしてこれは接吻(キス)なのか!?でも一刀殿になら…///) 」


ぱちりっ


愛紗は一刀を受け入れるように目を閉じる。


そして二人の体は一刀の方からどんどん接近していき…


愛紗「(一刀殿、私はあなたを愛し…) 」


ピタリっ!


だがここで一刀の動きが止まり


スッ


愛紗に手を伸ばすと


スッ!


一刀「大きなゴミだったな 」


愛紗「へっ!? 」


一刀が愛紗に近づいた理由、それは愛紗の頭についていたゴミを取るためだったのだ。


するとその時


ドターッ!!


愛紗の後ろの草むらからいきなりみんなが倒れてきた。


翠「紛らわしいことするなよ! 」


星「まぁ一刀殿に展開を求める方がおかしいと思ったがな 」


紫苑「今度しっかり教えなきゃね♪ 」


伽留「うまくいけたらネタにしてからかってあげようと思ったのに〜! 」


朱里「はわわ〜!?それはいけませんよ!? 」


いきなり現れたみんなを見た一刀と愛紗は


愛紗「どこから見てたんだ? 」


愛紗が聞くと


璃々「愛紗お姉ちゃんがお兄ちゃんをぶったとこからだよ〜 」


ほとんど始めの方である。


愛紗「お前ら〜!!♯ 」


恥ずかしいところを見られて怒りだす愛紗


そんなとき


鈴々「鈴々達だってお兄ちゃんのことが心配だからついてきたのだ! 」


鈴々が言うと


星「一刀殿、先程の発言を詫びさせてもらいます 」


一刀「別に構わないよ!木刀が折れたところであっちに帰れないわけじゃないしさ 」


一刀が言うと


星「それでは私の気持ちが晴れませぬ!一刀殿の大事なものを侮辱した代わりに私の真名を預けます! 」


星が言うと


紫苑「と言っていますが実はさっき真名を交換しあってない事実に気づきまして 」


翠「折角だから交換しあおうって話になってな! 」


鈴々「お兄ちゃんの大事な木刀の代わりに鈴々達の大事な真名をあげるのだ! 」


朱里「私達があげられる大事なものは真名しかありませんしね 」


みんなの話を聞いた一刀は


一刀「ありがとうみんな 」


ぐずっ!


涙を流しながら感謝していた。


伽留「泣くのはまだ早いって!ほらお酒持ってきたから乾杯ついでに真名を言い合おうよ♪ 」


愛紗「それもそうだな 」


スッ!


そしてみんなは酒の入った杯を上げると


愛紗「我が名は関羽雲長!真名を愛紗だ!これからもよろしく頼む! 」


鈴々「鈴々は張飛翼徳!真名は鈴々なのだ! 」


星「我が名は趙雲子龍!真名は星!以後よろしく! 」


翠「あたしは馬超孟起!真名は翠だ!よろしくな! 」


朱里「私は諸葛亮孔明!真名は朱里です!よろしくでしゅ! 」


紫苑「私は黄忠漢升!真名を紫苑と言いますわ! 」


璃々「璃々は璃々だよ 」


伽留「私は高蘭!真名は伽留牙(きゃるが)伽留(きゃる)って呼んでね♪ 」


そしていよいよ一刀の番になった。


一刀「俺は北郷一刀!(あざな)と真名はない一刀って呼んでくれ! 」


と言った瞬間


星・朱里・翠・紫苑・伽留『へっ!? 』


いきなり朱里達が驚きだした。


星「これは驚いた!?まさか真名がなかったとわな!? 」


璃々「お母さんこれでもうみんなを真名で呼んでもいいよね? 」


紫苑「えぇ、いいわよ璃々 」


璃々「やったー! 」


みんなの真名を堂々と言えるようになって喜ぶ璃々ちゃんだった。


そして一刀達はようやく互いに真名を交換しあったのだった。


次回、本物の劉備(桃香)が登場

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